剛しいらさんのレビュー一覧

盗っ人と恋の花道 小説

剛しいら  葛西リカコ 

作者原案タイトルは金魚姫だったそうです。

ここ二カ月続いて時代物の刊行ですが、今度は時代が江戸は元禄の頃。
材木問屋と盗賊と火盗改が絡んだお話です。
時代物ですが、攻め様の男気がなかなか粋で、受けちゃんもかわいらしく純真で、気持ち禁忌の匂いも漂わせ、ちょっと切なさも取り混ぜてなかなかに良い出来の作品になっておりました。

環は小さい頃実の父親に芝居小屋に売られ、またそこから盗賊の草(手引きする間諜)として買われ、羽振りの良い材木問…

5

描くのは愛 小説

剛しいら  朝南かつみ 

ネットでポチっとな

着衣率0%の表紙イラストといい、
帯に一言「やらせろ」って、でっかく書いてあると事といい、
書店手にとって、レジに持って行くには、かなりハードル高い本ですが、
中身は、全然怖いことはなかった。

メインのストーリーは、画商に勤めている幸洋が、病気で余命の短い母のためにも、なんとしても父の汚名を晴らそうと、画家ポイズンの贋作を餌に、父と共に行方の知れなくなったポイズンの作品「青い薔薇の男」…

4

青い薔薇の男 小説

剛しいら 

懐かしの「耽美」

「描くのは愛」の関連作、でも本編未読の状態で読んでみました。
多分、本編とは全く独立しているようなので、これだけ読んでも問題なさそう。

BLっていうより、耽美小説でした。

舞台設定といい、ストーリー展開といい、ね
惜しむらくは、せっかくのネタ、こんな薄い同人誌に押し込まないで、ハードカバー、は無理だとしても、せめてノベルスサイズ、5倍の分量で、ガッツリ読みたかったなぁ。
作者さん…

1

妖しの剣 小説

剛しいら  槇えびし 

読みごたえはあるが、硬派で萌えに乏しい。

時は、戦国。
生まれてきた赤子は
色難と殺の気、魔に魅入られるという陰陽師の見立て。

武神に守られた、夜にも美しい小姓・紅丸が
妖刀に呪われ人を斬り続け、男の精を搾り取る・・・
と、いうエロエロもののようでいて
さほどエロさは感じなかったんですよねぇ。
わりと硬派なお話ですよ。

妖刀が討つ目的の武将・勝利が
そんなに大物には思えなかったなぁ。
戦国時代だから、勝利も玄奘…

1

華の涙 小説

剛しいら  御園えりい 

人生良いことと悪いことは半分づつ

パラパラっと見るだけだったつもりが、一気にいってしまった本作。
関東大震災を始まりに、身売りされてしまった少年の不幸から下剋上チックなラストまで、結構引き込まれてしまいました。

学校にいたために震災の難を逃れた乙矢ですが、浅草で小間物屋を営む家は火事で燃え尽き、家族も皆亡くなってしまいます。
そこへ現れた父の従兄という島田という男に騙されて、深川の材木商・森谷に売られてしまうのです。

2

妖しの剣 小説

剛しいら  槇えびし 

耽美な時代ものは夢がある

生まれながらに数奇な運命を辿ると予言された男・紅丸と、呪われた妖刀・紅のお話。

舞台は戦国時代、難を回避させるために親元から離し刀鍛治・泰山の元に預けられた紅丸は、一緒に育った宗司とともに平穏な日々を送っていたのですが、ある日彼の美貌と剣の腕が領主・玄奘の目に留まり、小姓へと召し上げられてしまいます。
間もなく泰山が死に、遺作の妖刀・紅を贈られると、予言どおりの日々が始まるのです。

3

妖しの剣 小説

剛しいら  槇えびし 

妖刀登場の戦国ものですよ。

舞台は戦国まっただ中、何やら信州らしき国が舞台で、何気にあれかな~?というのを匂わせる登場人物達。
戦いのシーンも斬っては捨て、斬っては捨て、などと時代小説らしく登場いたしますので、かなり楽しめます。
戦国萌えの皆さま、必読ですよ。
槇えびしさんの、キレイな線の白黒美麗イラストが雰囲気にピッタリ合って読み応えも充分です。

生まれた時に陰陽博士により「色難と殺しの気、魔に魅入られる」と占…

2

優しい罠 小説

剛しいら  緒田涼歌 

陰の主役・葛城教授

すごいお話でした。
愛とセックスはイコールで結ばれるのか?
愛しているからこそ傍観者になるという選択もあるのか?
年齢は愛の妨げになるのか?など、問題提起も多いお話だったと思います。

素敵なおじさま・葛城教授(50歳のゲイ)は、過去の事件の後遺症でEDになり、まだ若いくせに第一線を退いてしまっていて、第三者的目線でシナリオを作り、妄想と自分の代理育成で自己満足を得ようとしているのです。…

1

身代わり嫁の純愛 小説

剛しいら 

嫁姑問題!?

文庫「身代わり王子の純愛」のCD化記念本だとのことです。

広夢の実家「オーディオショップ・北澤」で暮らし始めた二人のお話ですが、このお話の陰の主人公は広夢の母親だと思います。
ヒカルにとったら姑ということになりますが、なかなか大したオバサンで、男嫁ヒカルの受け入れはいいものの、従順なヒカルはいいように使われているので、広夢がやきもきするという・・・

そして、ふうふ生活もあれこれ気にし…

1

身代わり王子の純愛 小説

剛しいら  周防佑未 

ムリな展開を無理なく読ませる

ガライ王国の駆け落ちをした王子の代役に、現地人の王子のそっくりさんダンサー・ヒカルと日本人の声帯模写芸人・広夢が立てられます。
王子を探し出すまでの代役のはずが、王宮内の陰謀に巻き込まれ・・・

先日、先にCDを聴いたのですが、やっぱり原作の方が数段出来がよかったですね。
何が良かったって、やっぱり背景の描写の詳しさが全然違いますから。
CDだけでは説得力に欠けた部分が全て納得のいくもの…

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