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12/67(合計:663件)
葡萄瓜
とんでもない存在を主役クラスに持ってきたと いう意味では神評価でも良いのかもしれません。 擬人化と言う展開で考えても必然性がさりげなく 織り込まれており、美味しい一冊であると感じます。 しかし無条件で神と評するには惜しいかな何かが 足りません。 本当に極々些細な何かが足りないのです。 良い意味で裏切られたのですから、更に一歩 踏み込んで欲しかったという贅沢な願いを抱いて しま…
ざっくりと印象を申し上げれば二次創作と オリジナルの間を彷徨っている一冊である、 と言えるでしょう。 各人の設定は半ば実際に沿って居り、 そして半分はイメージで構成されていると 見受けられます。 仮に擬人化の設定を外して再構成したと しても、充分成立する挿話達ではあるまいか と愚考します。 擬人化設定が活かされている部分をたまに 邪魔に思えてしまう本もまた味わいの一つ とは思…
牛乳リンダ
七話構成の収録作「年上の人」が 表題作に相当します。 物語の骨子は典型的なのですが、 その中に含ませているものに陰惨さの 欠片もないと言う所がこの方らしい 作品ですね。 第一話の時点で読み切りだった筈の 作品をここまで育て上げ、加筆と改稿で 更に良く仕上げた点に感服します。 同時収録の短編二編も良い味わいです。 殊にしんがりとなる「ラブってバニー」は こう言う視点もあった…
小野塚カホリ
普通に小野塚さんの作品が好ましいと思う方なら 併録作を褒めるでしょう。 表題作は小野塚さんの持ち味がしっかり詰まった 一編でありますがそれ故に胃にもたれ易いかと 評者は愚考します。 カバー下のワンカットこそが表題作の行き着く処で ある筈です。ただ形通りの縁よりは。
松下キック
強いて言えばこの一冊の中で描かれているのは 衝動の言語化なのかも知れません。 受攻が一応割り振られているにしてもそれは多分 結果論でしかなく、欲を一瞬感じたと言う点で きっと彼らは共犯者なのでしょう。 その共犯の責任をどう扱おうかと言う惑いが、 個々の作品の結末を導く鍵なのやも知れません。
東司麻里
収録作個々の筋立てについてはあえて触れません。 表題が総てを物語っており、ただそこにある程度の 深みが加わっているだけですので。 とりあえず荒削りな熱は時に熟練を超えるのです、 とだけ申し添えます。 イラストはかなり少なく、ほぼ文章だけできちんと 展開しておりますし。
月夜の珈琲館
一足先に申し上げますと収録作全編に渡り キャラクター崩壊と言うべき現象が発生して おります。 ただこれは作者の御乱心と言う訳ではなく、 物語世界の円熟に伴う登場人物の寛ぎの 結果と認識する事が出来ましょう。 この巻からシリーズを遡ってみるのもまた 面白い読み方かも知れません。 後書きではこの後もシリーズの商業出版が 継続する見込みだったとの様子が伺えますが、 現時点ではこれ…
表題作が元々書かれたのは後書きから 逆算すると1999年頃の事である様です。 そう言う部分を含めて読むとこの作品は 又新しい表情を見せる事でしょう。 そして表題作の後日譚とも言うべき 「泳げない魚」によって更に物語の世界は 転回します。 お約束の様でお約束ではない、そう言う方向に。 その中で収録されたN大シリーズは 医学生の心象風景を描いたもの。 さらりとした痛みのある一編…
映画に準拠した内容を、と言う事で今回も描き下ろしが 多くなっております。六名様が描き下ろしで参加となって おりますね。 そして全体のトーンとしては事に及ぶ前の緊張感を 至上としている手応えがあります。 緩やかに作家陣の交代が見られるこのアンソロジー シリーズ、果たして何処まで続くのでしょう?
月夜の珈琲館と言うユニットはさりげなく 多くの抽斗を持っている、と感じる巻です。 そして、男性同士の恋愛を描くには必然性が あるとさりげなく提示もして居ます。 併録作の後者はCD化作品発売に合わせての 再構成リミックス版。 ドラマCDと構成は等しいとの事です。 以下参考の為キャストを後書より転記します。 (敬称略) ********* 菊地尊臣(内科医):三木眞一郎 青木…