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14/67(合計:663件)
那州雪絵
葡萄瓜
表題作とスピンアウトである『新しい朝が来る』。 この両者を切り離して作品の世界観を語る事は 出来ないでしょう。 友人をある日突然恋人として認識する。 その衝撃をどういう風に昇華して行くか、そして 納得して行くか。 兄と弟の遣り方は、丁度良い鏡像かと思われます。 併録短編はミステリ作家とその幼馴染?の 昔探しの心の旅。
遠藤りさを
トーンに耽美と入れましたが耽美に含まれがちな 世界観への陶酔感はなく、むしろ耽美の描写方法を ボーイズラブに上手く取り入れた感のある作品群です。 表題作の二人の関係はあるキーワードを意図的に 省略した事からお察し下さい。 一編+αを除きどの作品の主人公も流されている 様な部分が何所かありながら実際は逞しく恋愛を しています。 その逞しさがずるさに見えず潔さに見えるのが この方…
小鳥初夏
諸説ありますが湯豆腐はすが立つまで煮立つ寸前が 美味しく、又卵も固ゆでではなく半熟程度の堅さが 一番味が引き立つと言われます。 この一冊も斯くの如しで、恋が恋として成立する寸前の 旨みがぎっしり詰まり、時に肌を重ねる以上の徒な色香を 匂わせております。 ごく数シーン肌を合わせる描写があるものの、そちらよりも 他の場面の方が艶っぽいのですね。 でも決して淡白一方な味わいではなく、…
よしながふみ
さて、この本は少々ややこしい構成になっています。 後半・141頁以降は表題作であり、花音コミックスの 同名単行本の再録、それ以前の部分はビブロス刊行 『本当に、やさしい』から『執事の分際』シリーズ3作を 除いた4作品を再録した形になっております。 単純な合冊で無いのでご用心下さい。 「パンドラ」の内容とタイトルのギャップに舌を巻きました。 その観点で表題作を読むと、又新たな発見が…
真行寺ツミコ
ヒカ碁・マンキンでは軽快なノリ、ワンピ・NARUTO・ スラダンでは重厚なノリ・・・その両面の使い分けに 違和感を覚えないのは、各ジャンルの切り替わり部分に 付された詳細な自己解説の為せる業でしょう。 ジャンルにかこつけた自分語りではなく、ジャンルと 自分の対峙位置を再確認しつつ思い入れを再構成 する。 この一冊は作者さんの過去の蓄積であって同時に 未来への指針であるのやも知れませ…
ネタバレ
サブタイトルが「擬人化漢全攻略」と銘打たれた この一冊、良くぞ皆様ここまで消化したものと 感心します。 ただ若干エロノルマ消化の方が勝ってしまって いる様ですので読む人は選んでしまうでしょう。 さて、ここで大きなネタバレを敢えて致します。 この中に一作、結合シーンが入っていない作品が ございます。どなたの作品だと思われますか? 実は、田亀源五郎さんの作品だったり致します。 …
北別府ニカ
概ね状況設定が状況設定なんですから 受攻のどちらかが完璧に近い筈なんです。 定石ならば。 でもこの方が生み出すキャラクターは受も 攻も完璧には程遠い。 一見完璧に観える人でも実は…と言うオチが 何所かにある。 そう言う二人が上手に補い合って劇場を やってるんですから面白くない筈がない、 と言うのが評者の見立てです。 そしてその一点は同時に上手く生っぽさを 醸し出す要素にもなっ…
嶋二
三つのシリーズ作を微妙な加減で 配列させながら進行しているので 飽きが来ない一冊です。 ややバタ臭い懐石料理といった感じ でしょうか。〆の飲み物は珈琲かと 思わせて実は韃靼蕎麦茶だった、と 言う趣です。 多分作品の旨みを十二分に引き出す 為にはもう一匙の何かが必要となる 筈なのです。 しかしその一匙は敢えて加えられない。 その一匙の味わいを思う事で見えて くるものがこの…
恋煩シビト
当方が読後に気になったのは作品の 内包する時間を基にした時系列です。 少なくとも確実なのは 僕のハートの切り抜きは ↓ 図書委員の恋 ↓ それは真心でした ↓ 花村君頑張ってね のラインでしょうか。 そして評者が引っかかっているのは 『青少年髭漂流記』の受子の存在です。 彼の構成要素がどうにも表題作シリーズの キーパーソン・花村君にダブるのですね。 実際リンク…
秋月杏子
とりあえず予備知識無しにBLを批判したい方が まっしぐらに食いついて来そうな一冊です。 実際はそんなに手緩い作品ではございません。 お約束を少しずらしてそこから新展開を切り拓いたりと 言う感じです。 シリーズ本編五編+番外編一編の内、書店員側が 攻になっているのは二編。その二編は同一カップリングで 進行しております。 そして情報紹介に挙げたカップリングの話が二編。 残る二編は…