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いつきまこと
葡萄瓜
清々しい程にエロメインの短編集です。 一応物語はあるのでしょうけど、エロの 繰り出し方が早過ぎて筋を認識する前に 終わってしまうと言う。 オチを無理やりくっつけて進行をグダグダに するよりは、とエロが選択されたのでしょう。 かと思えば不意にシリアスな展開もある、 侮れない一冊ではありますが。
六月十三 タカツキノボル RURU
作品を取り巻く環境故にBL扱いとなっていますが、 メインの二人を見る限りでは恐らくそう認識は出来 ないかと。 むしろ脇役に回っている美貌のメディア覇者と 落語家の関係こそがBLなんじゃないかとツッコミを 挿れておきたくなります。 そもそもこのメインの受攻、そう言う艶っぽい 雰囲気が皆無ですから。天然漫才をしっかり かましてくれますが。 果たしてこの二人の明日は何処にありますか…
南川恵
JUNE誌上に於いて恐らく尤もカップリング展開の 遅いであろうシリーズの第一集です。 版元の方針でありましょうか、ふゅーじょんぷろだくと より刊行されました。 余りに純粋な故に無意識の内にボケ倒す(一応受の) 弟子と攻略手段に気を取られて真正面から恋愛に 向き合えない(一応攻の)師匠と。 魔法使いの師弟の気持ちは近い様で結構遠い位置に ありそうです。 シリーズ中唯一のA5…
葛井美鳥
タイトルが思い切り洒落だったり初出が 文苑堂から出た「BasiL」なのに何故 単行本は海王社から出ているのか、と 言う事はとりあえず横に置いといて 美味しく戴ける話でした。 両親を早くに亡くして弟の朔と二人親類を 盥回しにされる様になった望は朔を引き 取って「家」を作る為に便利屋を始め、 いまや男の細腕ながらもご近所では 名の知れた存在。 そう言う望に仕事を依頼する為、事前…
あくまでもボーイズラブの範疇で表現する女装、 と言う事で各作品ともそれなりに抑えた表現に なっています。安定感のある作品が集まったと 言えましょう。 コラム筆者に研究者である吉本たいまつ氏を 迎えたのは新しい試みやも知れません。 恐らく公私共に認められる研究者がこう言う アンソロジーに寄稿したのは初めての事で ありましょうし。
キャッチコピーは「征服少年主義」です。 この号を持って誌名変更となる訳ですが、 それは方向性模索の結果かと思われます。 ショタの一部に固執するのではなく、 ショタの幅を広げる事で活路を見出すと 言う事なのでしょう。
キャッチコピーは「熱愛少年主義」。 読者欄の反響がかなり現代と似通って 来た様な感がございます。 心の中で過激さをかもし出す、と言う 感じでしょうか。 或いはそれが男女差であるとの見解も あるのでしょうが。
キャッチコピーは「永遠少年主義」です。 力任せの性描写が少し影を潜め、語りの部分で 後味を引く様な仕立てになっているかと。 それは誌面のこなれ加減によるものか、それとも ブームの終わりの足音の影響によるものか。
キャッチコピーは「誘惑少年主義」です。 ショタと言う概念が、少しずつ拡散している 感もありますね。 ジャンルを残す為の模索であろうとは思い ますが。
男性読者からの反響も徐々に読者欄に 反映され始めた巻です。 あざとさと率直さの同居が良いバランスを 生み出しているのやも知れません。 この調子で雑誌にならなかった、と言うのが ある意味延命策だったのかも。 キャッチコピーは「激愛少年主義」です。