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38/67(合計:663件)
松武
葡萄瓜
これはこれで美味しい一冊なのですが、 内容が誌名と少し離れていると感じる のは評者だけでしょうか? 筋肉とはボーイズラブで括り難い濃い目の メンズラブの異名でもなんでもない筈 なのですが。 誌名に惑わされず、濃厚なボーイズラブと してお楽しみ戴くと素直に味わいが伝わって くるかと評者は視ます。
鹿住槇 穂波ゆきね
涼司が優先させたのは、友情よりも一瞬の欲だった。 透が優先させたのは、一瞬の欲の向こうにある何か だった。 涼司の感覚では、友情と欲は並立できるものだった。 でも透にはその感覚が理解できなかった。 徐々に欲求に対して狡猾になってゆく自分に目覚めて しまったから。 透を開花させたつもりの…多分今でもそう思って いる涼司は、自覚なきままに違いを先に判った透に 育てられた。 …
当時、やっと出たかと言う感じで受け入れられた アンソロジーであったかと記憶しています。 筋肉や野郎受けと言う作品は需要もあり散見も されていましたが、アンソロジーとして纏まった事は 中々無かったのです。 増してやエロ前面と言う形態では。 それだけ時代背景が整ったと言う事なのでしょう。
「純一」からの流れを汲む総合アンソロジーなのですが… 一つ一つの作品は良いのに、全体のトーンが今一つ ノリが悪い感じです。 ボーイズラブならボーイズラブで良いし、エロならエロで 良いと思うのですが、その両方を盛り込んだ上で あまあまに仕上げようとしている感じがして。 どんな作家さんが自分に合うかどうかの判定材料として 読む分には気にならないかも知れません。
ジャンル全体で54冊出たアンソロジーの内の 一冊ですが、その割には作家陣の作風の幅が 実に広いですね。 絵柄もそうですが視点にしても他のアンソロジーとは 一線を画したものにしようと個性を追求して 行くとこうなったという感じです。 アンソロジーから何かを煽ろうと言う画策も あったのやも知れませんが。
二次創作アンソロジーは、原典との距離感に よって仕上がりが変わって参ります。 このジャンルの場合、原典の元々持つ重さを 二次創作の段階で更に醸造するものですから 軽やかそうに見えても実は濃厚なのです。 ただ量の加減によって軽重を変えているだけで。 その重みを堂味わうかで、評価は変わって参り ましょう。評者には美味しゅうございましたが。
男子寮と言っても学生寮ばかりではない、と 虎丸さんの作品を掲載する事で証明している 一冊です。それ以外が学生寮と言うのは止むを 得ないのでしょうが。 黒川あづささんの作品は「ロード・オブ・ザ・痴漢」 掲載作品の後日譚に位置します。 そこはかとなく淫蕩でありながら、凛とした作品です。
井波はじめ
痴漢と言う行為を何処に配置するかによって 物語の展開は変化します。 簡単に言えば4コマ漫画の構成と同じです。 この場合起承転結の内結の位置に置く事は 排除されましょう。 七通りの痴漢変奏曲の内、あなたのお気に 召すものはあるでしょうか。 残念ながらカバー絵の様な組み合わせは ございませんが。
愛らしい髭面を集めた一冊です。 愛らしいと言っても絵面の事ではなく、 登場人物達の内面ですが。 傲岸不遜な髭と言うのもそれはそれで 良い味わいがありますが、戸惑いの余りに 立ち竦んでしまう髭もまた味わいがあって 良いかと。 オヤジ属性の無い方にはいささか馴染み 難いかも知れませんが。
双子ネタで何処まで物語が展開できるか。 それに挑戦して幅を広げる試みをしている一冊です。 互いに支え合い、そして他者を救済する双子。 双子に纏わる俗信に振り回されつつ収まる所に 納まる恋。 妄想狂が考える双子の仮想生活。 双子と幼馴染の奇妙な三角関係。 双子と家庭教師の甘い生活。 双子×双子の恋愛模様。 以上六話のバリエーションは、中々の歯応えです。