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45/67(合計:663件)
岩本薫 蔵王大志
葡萄瓜
2005年にビーボーイノベルズで刊行されたものの文庫化です。 作者様曰く『転』に当たる巻との事。実際受と攻の関係が 1巻に比べかなり親密になっております。 テンポ良く、と評のタイトルをつけましたがそれは劣情描写故の テンポ良さではございません。むしろそれ以外の部分…彼等の 人間としての内面をさり気なく露にする事で全体のテンポを上げ、 そして劣情描写で二足跳びに跳ね上げる。 受も攻…
神谷和都
恋心が愛に変わる瞬間を描いた巻、と 言う事が出来るでしょう。 語られるタカヒロの過去、そして葛藤。 それを受け止めて変わって行くエルネストの心。 派手な進行がある訳ではありません。 どちらかと言えば重く淡々としがちの進行です。 しかし、きちんと語られる心の揺れが あるからこそ主題の重さは気にならない。 物語の進行の手管は手馴れたもので ございますし。
元は同人誌で継続していたシリーズとの事で、 その所為もあってか変な腰の折られ方をされず 安心して読み進める事が出来ます。 人との接触を器用に出来ないトップモデルと、 彼に憧れを抱く心身に傷を負ったカメラマンの卵。 二人の運命の糸は絡み合いながら何かを紡ぎだして ゆきます。 この巻で性行為はでてきませんが、それはタカヒロの 内面の問題に端を発するもの。ただその重さは 決して不快…
阿久津柑子
表題作及びそのシリーズはショタ風味ふんだんでありながら さり気なく魔法の呪文『登場人物は18歳以上であり』を 効かせてあります。仕込まれた一抹の苦さを活かす為の 年齢設定でもあるのでしょうが。 一冊全体がかなりショタ風味になっておりますが、単純に 甘くはありません。甘さを活かす為の苦味が何処かに必ず 仕込まれています。その為か後味に嫌らしさはありません。 一片の温かみが残るのです…
おぐらみき
『EXCUSE』シリーズ続刊で締めの巻です。 『EXCUSE』が豊を医師として蘇らせる物語であったとするならば、 この一冊は樹の心の傷を癒し、一個の人間として再生させる 物語です。 樹は豊との関係で癒される事により本当の強さを取り戻します。 その強さにかつて樹を服従させていた人間が怯むという一瞬も またこの巻の観所かと。 番外編の『ペット』は飼われていた頃の幼い樹の物語。 育て…
南野ましろ
南野ましろと言う作家さんはさり気なく引き出しを 沢山持っている方です。 で、大体の作品はその引き出しの中身を上手に 散らかしながら最後にはきちんと一つ所に纏まる様に 構成されているのです。 ……ただ、時には例外と言える作品も存在します。 この表題作は、その例外の中の一つでしょう。 まずメインのカップリングが二組。 『リリカル・リップ・ノイズ』の主役・波留一志と高鳥朱羽。 『マ…
京山あつき
一冊かけても体の関係の最後まで行かない BL作品と言うのは中々に珍しいです。 で、そう言う展開をしてるこの一冊は不完全 燃焼な作品かと言うと実はそうではありません。 物語の先では相当燃えているのでしょう。 恐らく灰になっても相当熱くなっているに相違 ありません。 そう言う寸前の美味しさがぎっしり詰まっています。
西原ケイタ
全体的に鬼畜の色合いが強い一冊の筈なのです。 表題作のトーンも鬼畜色が強い…筈です。 全体を通して、話を引き締める一味が足りないなと 言う印象の為どこかぼやけてしまうのですね。 構成要素がきちんと揃っているだけにその点がとても 残念です。 『BLだから』ツメを甘くした訳ではないのでしょうけど。
後輩攻と言う設定は、美味しい題材でありながら 美味しく仕上げるのにコツが要ると感じます。 一歩間違えれば後輩の一途な愛情がお子様の 自分勝手な独占欲として表現されてしまうのですから。 この表題作シリーズは後輩の傲慢さの裏にあるものを きちんと描いているから好感が持てますね。 バスケット部を舞台に体育会系の不器用さを適度に 混ぜて良い駆け引きが展開しているかと。 併録作は美術部を…
坂本ミキ
恋を知らずに遊んでいる男は硝子の様なものです。 怜悧に見えますがそれは恋していないせいで心が 揺れないから。 そう言う男が惚れられて不器用に手探りしながら 恋心を見つける物語、と言う感じでしょうか。 恋に落ちてグダグダになる攻もまた一興と言う事で。 併録作はバンドのソロ活動を巡るボーカルと ギターの恋の駆け引き。