葡萄瓜さんのレビュー一覧

ヘブンリーホームシック コミック

京山あつき 

真正面に直面

一読し終えて何処かで同じ様な感覚を味わった様な…
…と脳内を探ってみました。
既視感がある筈です。この方の旧名義でのデビュー単行本の
構成要素の一つが、この作品の軸と同じものでした。
ただ、重なった年輪の重みが展開の差異を生み出しています。
少し前までのこの方なら、一歩踏み込んだ展開を回避したでしょう。
そこを敢えて一歩踏み込んだ上で曖昧にしたのは、この方の
中での宿題の答えに一歩近…

3

私とあなたの馴染みの関係 コミック

腰乃 

通常暴走

評者の記憶の限りではこの方がこの版元このレーベルから
単行本を出すのは初めての筈です。
なのになんでここまでしれっと通常運転なさってるんでしょうね。
一時はある程度あざとさを混ぜてじわじわ攻める方向に
転ずるかと観測しておりましたが、まだまだここじゃ
終わらんよと言わん限りに初期の暴走に磨きをかけて
揺り戻してこられる。
まあ、カバーの時点ですでに攻める気満々だと言うのは
理解出来…

1

フォーカス コミック

西のり子 

静謐と流動

新規レーベルの新人作家さんと言う事で
作品がどう言う手応えか爪先探りの方も
多かったかと思われます。
評者は…これからに期待をしますね。
作者さん自身続編を書きたいと希望されて
おいでの様ですので。

王道を踏襲している様でいて見過ごされがちな
穴の部分を上手く逆手に取って次の分岐点に繋げ、
そしてサラリと伏線を回収してゆく。
そうする事で下手に扱うと重くなってしまうだけの

3

火傷と爪痕 コミック

雨隠ギド 

持て余す男

正直なところを言えば評者はこの受も攻も
知人にしたくないです。
こう言う人達ってのは周囲を巻き込むだけ
巻き込んでおいて自分達だけちゃっかり
何処かの鞘に収まって、そしてこっちの骨折りを
キョトンとした顔で眺めているものですから。
そう言う事なので関わりたくないですよと無視できれば
こっちの人生は平穏そのものなんでしょうけど…
どうもどこかで惹き寄せられてしまうんですね。
受も攻…

2

あにだん ~アニマル系男子~ (表題作 彼パン) 小説

浅見茉莉  みずかねりょう 

してやられたり!

このご時世にイロモノBL小説を出すとは
随分剛毅な方もいらっしゃる…と感心半分
呆れ半分で手に取りさてとページをめくった
訳ですが…。
ただのイロモノではなくて要素をしっかり
織り込んだ折り目正しいラブコメだったんで
まあページが進むこと進むこと。

ただ要素を詰め込みましたネタを消化しましたと
いう話なら評者は中立を通り越して黙殺する所です。
嫌な理由を詳細に書く時間が惜しい…

4

アドリアン・イングリッシュ(4) 海賊王の死 小説

ジョシュ・ラニヨン  草間さかえ 

まったくもって

奇妙に捻じ曲がったミステリでありながら
苦味のきついロマンスでもあるこの作品。
炭に限りなく近い状態でありながら甘味を保つ
カラメルソースをかけたチーズケーキを
持て余している心持ちです。
美味しさは充分承知しているのです。
ただ、飲み下す為にはそれなりの体力も
又必要であると言うだけで。

この物語の立役者達はそれぞれ自分の爪先を
ペンにして自分と言う物語を綴っています。

2

法悦♥︎ホリデイ ~解脱なんて知らねえよ~ 小説

淡路水  小山田あみ 

どんでんどん返し

このバカップルが!!


と、言う文字列だけを投下して
色々収めたい所ではありますが、
そこはそれ、評者のいつもの流儀の範疇で
もう少し書いておきましょうかと。

実を言うと評者自身は冒頭部分で少々つまづいて
中々敷居を越えられずに居ました。
冒頭部分に通っていたものが前作に漂うものと
似通っていた、と感じたからかも知れません。
ところがそこがスルリとあるきっかけで
解け…

3

BANBA BURGER コミック

村上キャンプ 

どなたの知恵ですん?

もう既に他の方も触れておられますが…、
カバー下表1の発案者さんは年末までに
コッソリ名乗り出る様に。
まさかこう来るとはと色々吹っ飛びそうに
なりましたわ!

で、まあカバーと帯の印象からして
インパクトだけで推してゆく一冊なのかな
と思いこまされましたが、一読してみると
一転して天晴な一冊でした。
ネタバレは評者の主義ではないのですが、
敢えて言うならば少なくとも帯の惹句…

3

嫌われたがりの先生と猫 コミック

ましろまろ 

紙一重のバランス

作品自体は悪くない筈です。
敬遠要素があるとしたら、それは帯と
カバーの梗概でしょう。
それ等を除いて作品と対峙すれば
結構繊細な作品であると読み解けようかと。
ですが、情報入力の際敢えて梗概を残しました。
光の当て加減の結果と言う事でしょう。

年下攻の典型に類する話と思われますが、
単純にならない様にうまく拗らせた要素を
混ぜ込んであるので適度な波乱は味わえましょう。
あ…

1

オレ様、北の大地へ嫁ぐ。 コミック

オオヒラヨウ 

プライドの置き場所

BLの世界観にはカップリングによって
割合ごく自然に役割分担が出来ていると言う
暗黙の了解があります。
ただ、描かれているのは男同士ですから
その了解を阻害する要素も描かれたり
するのですね。
評者は表題作と併録作に共通して敢えて置かれた
阻害要素を『男のプライド』と感じました。
それも信念寄りと言う大層なものでは無く
どちらかと言えば世間体に近い刷り込みの
様なもの、と。

4
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