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15/25(合計:250件)
黒岩チハヤ
葡萄瓜
ページを進めるまでは斜に構えていた訳ですよ。 「ああ、腐男子をネタにした本ですね釣りっぽいですよね」 などと若干荒みながら。提示されている粗筋も何となく 釣りっぽいよなぁと舐めてかかっていた訳です。 まあ…なんと言う事でしょう。 見事にその予測は良い方向で裏切られました。 それぞれの属性をきちんと活かしながら展開される恋模様は カバー下も含めて大変美味しいものでございました。 …
松崎司
何とも名状し難い出オチで始まる表題作ですが、 本筋はかなり骨太なラブコメです。 松崎さんの作風と言うと鬼畜をこじらせたり 肉弾戦をこじらせたりと言うイメージを強く 持たれている方が多くおいでかと思われますが、 表題作はその要領でラブコメをこじらせています。 しかも搾りたてそのまま無調整で出して来るので 読者としては気恥ずかしくてたまらない。 いっそ肉弾戦中心を求めたくなります。 …
青山十三
この一冊に収められた物語は二通りに味わう事が出来ます。 一つの味わい方は文字通り恋物語として。 もう一つの味わい方は、断片的な謎を手繰り寄せて継ぎ合わせて 想いを馳せると言うやり方で。 ただ、総てが詳らかにならない方がこの物語達をゆっくり 味わう事が出来るでしょう。 空想と残酷は常に背中合わせです。 雄弁な空想とそれに向きあえず目を逸らす残酷。 その残酷にほんの少し正面を向いて…
黒木夏兒 蒔舞(シーウ) yoco
最初の数ページは正直不安しか感じませんでした。 サスペンスとしては上物かも知れないがロマンスとしては どうなんだろうと。 ところがページが進むにつれ張り巡らされた伏線の行方が 色々と気になってくる非常に厄介な状況に。 文庫でもノベルスでもなく敢えて単行本形態でこの作品が 刊行されたのは正解でしたね。文庫やノベルスなら必要以上に 開いては閉じ開いては閉じ…と遣ってしまいそうなので 本…
流れないテッシュ
率直に言うと、気分を変えたくて表紙で選んだ 一冊でした。 それがまあなんと言う事でしょう。 かなり心地好く馴染んでしまっているのですね。 確かにこの方の絵柄は確実に好みが分かれます。 ところがその絵柄で紐解かれる物語は今風の男の子の 心情を織り込みながらかなりスタンダードに 近いものでして。 ええ、そうなんです。評者の守備範囲なんですね。 だから読んでいて不思議な居心地を感じてし…
ミナヅキアキラ
柔らかい描線と物騒なタイトルのギャップに 戸惑い暫し寝かせてから手に取りましたが、 味わいはあっさりしていて好みの範疇でした。 味の基本がしっかりしているので淡く感じても パンチがあるのですね。 更に好ましいと思うのは、関係が進んでも 均衡は保たれたままだと言う事です。 関係が進むにつれてバランスの変化があるのも 美味しく感じるのですが、魅せ方を一歩間違えると 味わいがしつこくな…
鶏尾
ある意味水墨画に似た味わいの作風かな、と 読み終えて思いました。 読み手の気持ちの加減で味わいの加減も変わって しまう様な、ある意味不確かな作風なのか、と。 表題作は割合に素直な、これまでのBL作品の お約束も継承した作品かと思われます。 なんだかんだと饒舌な空気が詰まっておりますし。 だから説明不足に思える部分も読み返してみると 何となく腑に落ちる。 ただ、併録作については…
絵津鼓
多分大阪市北区か都島区辺りの下町で 展開されてそうな些細な日常時々恋模様。 いかにもBLと言う感じで押し付けてこない 絵柄の隙間からにじむのは言葉では伝え難いで あろう気持ちの断片。 当世流の作品と一言で片づけるには、少し癖が ある様な気がします。 …この子達、草食系の様で実はしっかり肉食な 感じだし。 うん。読んでてとても気が楽です。 色恋以外の重たい所も織り込まれていま…
椰子木虹
先ず作品情報を整理しておきます。 この本には『相方くんライバリー』と言う作品は収録されて おらず、表題作に相応するのが『8時と9時のあいだ』です。 そして『メインとサブのあいだ』は『8時と9時のあいだ』の スピンアウト作となります。 本のタイトルと収録作のタイトルが何故一致しないか。 それはきっと編集さんと作者さんしか知らない謎でしょう。 と言う事でさらっと本題。 いや、実に良…
菅辺吾郎
押しつけがましいだけのおっさんの話だったら 多分さっくり横に置いた、と思います。 今一歩強気になれない不器用なおっさんだから もそっと先を観たくなるんですね。 そう言うおっさんだからこそメインと言うよりは 常に狂言回しの位置を愉しんでいる様な気がします。 まあ不器用さが祟って自分自身の事は相当後回しに なっている様ですが、そう言う加減も楽しみながら ひとマスひとマス塗りつぶす様…