葡萄瓜さんのレビュー一覧

あいぜんかぐら 天の巻 コミック

日の出ハイム 

絡む糸

梗概から先の謎解きとその謎を追う羽目になった
者達の織り成す恋模様、と書くと美しい一方に
捉える方もおいででしょうが、抑えた描写ながら
その時代から漂う匂いの描写は随所に挿入されて
います。
敢えて帯に抵抗してものを言うならば、
カップリングが多様なのではなく運命が多様
だったのでしょう。

評者は敢えて受け攻めに関する情報修正をスルーしました。
評者が読む限り、この物語は二人…

2

MOMO コミック

九重シャム 

御伽噺の半歩先

正しい感想なのかは自信がありませんが、
相当絶妙なバランスをとりながら成立している
物語な気がします。
端々に垣間見える醒めた視点が妙にリアルなのですね。
かといってそれが水を差す様な事になっていない。
むしろ柔らかなトーンの裏打ちになっている。

垣間見える対照的なふたりの過去。
そして交錯し、やがて重なるふたりの現在。
形通りの御伽噺は箱に収まってしまえば
そこでお終いです…

4

僕の頑固オヤジ コミック

三好ひろみ 

可愛げの在り処

読者としてあえて苦言を呈するならば、
カラーページに描かれた部分に該当する
物語が収録されていない事。
折角のオヤジ受け単行本なのですから
そこまで徹底して欲しかった、と今更
我儘を言ってみます。

全編構成のバランスがとても良いですね。
理不尽なエロが一切無い訳ですが、
その理由の開陳に対しても一切無駄と無理が
ない。そして説明臭くない。
だからすんなり入りこめた上での爽快…

3

テンカウント 1 コミック

宝井理人 

先行き

空気を読む、と言う物言いが世間の流行から
暗黙の義務に転じて久しくなりますが、
人間そう簡単に杓子定規に対応できる様には
出来ておりません。
本来のこのお二方はとても熱い方々なのでしょう。
それを押し留めているのが何かというのは次巻で
明らかになる予定なのでしょうが、もしかすると
秘密のままの方が物語を深める為には良いのかも
知れません。
その際テンカウントは繰り返されるのでしょ…

10

only you, only コミック

麻生ミツ晃 

繭から生まれるもの

通奏低音としてあるのは典型的な「普通の人」の悪意。
それを一切ひよらず研ぎ澄ませた上で、悪意の中に
潜んだ弱さを表に引きずり出して逆転劇を構成する。

その合間を縫ってきちんと向かうべき所に向かったから
こそ実った想い。
フィクションとして読める様に演出された要素は、
実はさり気なく日常に転がっているものかも知れない。
劇的ではないけれど、相応な悪意をはらませながら。
そしてそれ…

3

うちの天使がケモノでした。 コミック

三島一彦 

ケモノ、お嫌いですか?

余裕こいてガンガン攻めてゆく姿勢…と
思いきやケモノかつ健気と言う攻め。
受けに対しての姿勢は強引な一面もあるの
ですが、それは一途の裏返しであり
まどろっこしい手段を効率的に省いている
だけにも見えます。
貪欲にネット含む今の御時勢を取り込みつつ
今に流されず、三島流にきちんと落とし込んで
展開を破綻させていないのは流石かと。

リア充って何なんでしょうね。
諸々に必死じゃ…

1

イクメン☆アフター 2 コミック

こだか和麻 

このアフターは?

受け攻め設定は状況と一巻データからの踏襲で。
年齢についてはこの巻での明記が無かったので
人物データでの設定に留めております。

さり気なく無意識の内に父親達の背を押しているで
あろう子供達も可愛いのですが、純情をこじらせて
一歩を中々踏み出そうとしない父親達の可愛さも
また相当なものですね。

作品の手法としてはこだかさんが今まで手広く
描いてきたものを上手く取捨選択して馴染…

2

徒花の恋 コミック

ツトム 

さらっと腑に落ちる

肝心要が描かれている様でさらりと
はぐらかされている恋模様の行方。
表題作はなんだかんだとこの作者さんらしい
味わいに落ち着いておりました。
読み始めは些か戸惑ったんですけどね。
いささかトーン違いかなと言う手応えで。
評者が抱くこの作者さんのイメージで言えば
むしろ併録作の方が近しい感じがします。

絆されるけど流されまいとする表題作の
受の強かさが良いですね。
その一点が…

5

ほっぺにひまわり コミック

三田織 

しあわせのかたち

この本がこの版元さんの新刊にしては
やや分厚い感じなのは別に表題作に
合わせた訳ではないのでしょうが…。

表題作はネガティブになりがちな部分を
上手にポジティブに転じた上に更に一ひねりして
興深い展開になっておりますね。
それが同じネタを扱った過去の作品とは
一味違う部分かなと。
描き下ろし番外編の展開も味わい深いですね。
それを愉しむ為には帯が若干艶消しな感が
ありますが…

5

面倒な男に好かれたら コミック

おおや和美 

ある意味当世流

正直に言うと、とっかかりがつかめなければ
冒頭数ページで本を閉じる所でした。
なんなんだろう…帯と裏表紙の梗概が微妙に
本編とかみ合っていない気がします。
多分たった一言何か変えるだけで入り込み易さは
変わると覆うのですが。

そう言う点から考えるとこっちを表題作にした方が
ある意味判り易かったのでは?と思えるのが併録作の
「面倒な男が恋したら」ですね。
受視点の表題作に対しこ…

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