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みよしあやと
葡萄瓜
片想いの波紋が干渉し合っている様に見えて実は 同時多発しているだけと思わせるこの作品。 誰か一人いけ好かない人間がいたら多分そこに 落とし所を求めてしまうんでしょうけど、困った事に 主役陣がそれなりの癖はあるにせよ善良な人間しか いないのでただ見守る事しか出来ないでいます。 仮初の予定調和でも構築してしまえばそれなりに 晴らせる欲もあるだろうに、まあこの人達は頑なに 悪意を発動させ…
宮本佳野
まさか宮本さんまでお江戸描きになるとは…と言う 軽い驚きはあるものの想い筋捌きの巧みさに舌を巻いて いる評者です。 確かに帯の文句に釣られて前のめりになるとそのまま つんのめって起き上がり難くなる可能性はあるものの、 四角四面に治めるよりも粋に治めてくれそうな人に ちょいと頼んでみましょうかと言う気にさせる空気を 本文中で醸し出すのは流石の手腕かと。 それに恋の道行きも理詰めじゃな…
松下キック
一読して巻末を見て記された一言に安堵しつつニヤリ。 「初出 すべて描き下ろし」【改行ママ】 そうでしょうね。この作品、ゆるそうに見えて尻尾を つかまえるのがとてつもなく難儀な作品ですから。 評者にとってこの作品はツイッターのタイムラインを 一定時間置きに眺めている様な感覚を覚える手応えの 存在です。 実際どの切り口をとっても話の接ぎ穂にする事が可能で あり、そしてそれ…
猫田リコ
猫田さんと言えば評者の中では変化球の得意な曲者、 と言う図式が何故か出来ております。 この一冊も猫田さんの事ですから色々曲がりくねり ながら進行するのだろうなと早合点しつつページを 進めたのですが…ここまで鮮やかに直球を投げて 来られると逆に読者としては照れますね。 直球だからこそ物足りないと思われる向きも いらっしゃるとは思うのです。 しかしながらこの一冊に収められた表題作及び …
立野真琴
あとがきに曰く。 表題作は編集さんから振られて作りあげた三題話で あったそうですが、そのお題と言うのが 「変態」「戦後」「グルメ」 この編集さんは立野さんのデビューから新人時代を 担当された方なのだそうなのですが…立野さんの 少女漫画家としてのデビューは白泉社でしたからねぇ…ええ。 無茶振りもある意味プロの犯行なんでございましょう。 立野さんならこのお題でもいつも通りきちん…
たうみまゆ
平成の空気が一切漂わぬ短編集です。 巻末によれば一番新しい空気でも(昭和の)第二次大戦直後 辺りですとか。 それならば評価が綺麗に分かれるのも無理はないでしょう。 短く見積もっても都合百年程度の感覚を行ったり来たりしないと 収録作総ての気持ちを追えない訳ですから。 ただ一つ、その中でも一本ピシッと通った筋はございます。 それは『演じる』という一点です。 受けも攻めも素直に恋の手…
三島一彦
※なるべくネタバレを回避する方向で進行致します。 三島さんらしからぬ表紙に惹かれて頁を開いてみたものの、 正直評者は最初の三分の一が進行するまでとても居心地が 悪い状態でした。 この経験から申し添えれば、この作品については三島さん だから云々と言う先入観はとりあえず捨てて読んだ方が 良いです。その方が発見出来るものが多いでしょう。 そして、そこを乗り越えると後は一気に怒涛の三島節…
高将にぐん さらちよみ
純情をこじらせた中学生のキスまでの道のりでデビューし、 その後にネコ耳のサラリーマンを攻めとして登場させた この方が三作目の主題として送り込んだのは魔女っ子…。 ネタ勝負の作家なのかと錯覚される向きもいらっしゃる でしょうが、この方の描く恋模様は実の所至極真っ当です。 魔女っ子だからと言って男の娘ものにならないと言うのが いかにもこの方らしい筋の通し方ですね。 そして恋の展開の中…
高岡ミズミ 蓮川愛
……駄洒落でタイトルを付けた訳ではございません。 いや、激しく萌えさせて戴きました。 純然な僧侶BLと言うのは有りそうで無いもの。 店頭でお坊様の上気した頬についと惹かれて購入し 読んでみたらばなんと上等な相互補完。 いや、補完と言うよりはお互い眠っていた長所を 磨き上げて幸せになったのだから相互切磋琢磨と 言うべきか。 これで一方的に寄りかかるだけの展開が待って いたなら失…
今回はPINK GOLDでの手加減を元に当社比と言う 加減でエロ増量された感がございますね。 それでもなお賛否両論はあろうかと思われますが、 そこはそれ、リブレ出版[旧ビブロス=青磁ビブロス]さんが 出す成人向けです。 成人向けを元々得手とする版元さんのエロと比較して 云々するのは些か酷ではないかと評者は個人的に考えます。 版元によってエロの出し方に個性があるのもまた良いのでは な…