葡萄瓜さんのレビュー一覧

玩具のように、僕は コミック

金田正太郎 

つづられるもの

カバー下の表1と表4に印刷された原稿用紙の罫線。
そしてその表4に落とされたインクの染み。
とても象徴的な表紙かと思われます。

この一冊に収められている短編にはいずれにも
その気持ちの必然性が静かに花開く様に記されています。
行き着く所はいずれも甘いのですが、それぞれの
過程には何かしらスパイスが加味されています。
それをどう味わうかも楽しみの一つでしょう。

詳細表記同時収…

4

発情オオカミ君愛を叫ぶ コミック

碗島子 

不器用と遠回り

率直に言えば絵柄にまず惹かれ、筋書きには
そう大した期待を抱かずに手に取りました。
ですが、良い意味で裏切られましたね。
表題作にもそうですが、併録作にも。

表題作を含め都合3シリーズが並行して展開する
この一冊。まあ、表題作と1シリーズは言うなれば
玉突きの様な関係ですが、いずれも「絆される男」が
物語のツボになっております。
強さで押し切るのではないのです。
押し切る筈が…

5

くろねこ屋歳時記(クロニクル) コミック

夏目くも(くも)  椹野道流 

味わい深く

便宜上前半に登場するカップルに焦点を当てる
情報登録となりましたが、この作品には確認出来る限り
合計で5組のカップルが登場します。
「くろねこ屋」はその彼等の行き交う交差点だと
了解して戴ければよろしいかと。

さてこの中に登場する人々ってのは余りすんなりとした
恋愛はしておられません。基本的に皆さん不器用な人々です。
上手くやってのけている筈の人もどこかでか不器用加減を
露呈…

3
二次創作

同人作家コレクション 133 まゆまゆこ コミック

まゆまゆこ 

再編される主題

本書は「黒子のバスケ」二次創作個人選集です。
ただしカップリング要素はある様に見せかけて
実の所カレーにおける玉ねぎの様に溶けこんでしまい、
全体を柔らかく包む風味と変化しております。

ある意味本書は原典に忠実な二次創作なのでしょう。
登場人物の描写には必要以上に過剰な肩入れは
多分ございません。
あくまでも関係性とそこから汲み取られる空気に
忠実な描写が存在するだけで。
だ…

1

好き、かも。 コミック

白桃ノリコ 

鏡像の光景

出版社からのあらすじが既にネタバレの様な
ものですのでなるべく違う表現を試みます。

表題作は昨今のBLのお約束の一つを綺麗に
逆手に取った上で王道に回帰させている
巧みな作品です。
ただ、どの登場人物にも救いを残している点に
やや物足りなさを感じる方もおいでかも
知れません。
タイトルに含まれたものを綺麗に膨らませた
佳作でしょう。

併録作2作は実に好対称ですね。
そ…

4
非BL作品

ユリイカ 2012年12月号 特集 BLオン・ザ・ラン! 小説

じわりと読者に近づいた

小説として区分されていますが、この本は詩と批評を
メインとした雑誌の本誌です。
尚、このBL特集は5年振りの三回目となるものです。

さて、こう言う特集は往々にして表紙で釣って本文で
読者を置いてけぼりにすると言う傾向がある様ですが、
当書に関しては本文もがっつりと読めます。
率直に言えば評論の為の評論ではなく、読者が楽しむ為の
評論が多く編み込まれている、と言う感です。
作家さ…

4

In These Words コミック

Guilt|Pleasure 

累積の結果・あくまで途上

実の所評者は本書が翻訳刊行される事を
知らずに米国801mediaレーベルから刊行された
英語版ペーパーバックスに目を通しておりました。
本邦で連載されていた事を知ったのはその後です。
(ちなみに801mediaレーベルはDigitalMangaPublishingが
所有する18禁相応BL刊行用レーベルです。
18禁ではないBLはおおむねJUNE MANGAレーベルで刊行されます。)…

9
非BL作品

いなかの専業主腐ちゃん コミック

チョコドーナツ 

あるある、あるある(涙

世間が神無月になる頃には神在月になる県にお住いの
チョコドーナツさんによる主腐&田舎ライフエッセイ漫画です。
随所に織り込まれた旦那さんの穏やかなツッコミが良い味を
出しています。

あの物語を生み出したあのサイトの誕生したきっかけには
びっくり致しましたが同時に深く頷きもしました。
評者がチョコドーナツさんと同じ状況に置かれたら、迷わず
同じ行動をとるでしょう。
そういう感覚の…

2
二次創作

風緒 area420 コミック

風緒 

不器用な人々

カバー絵から考えると青の祓魔師兄弟を受攻に
記すべきなのでしょうが、収録作品の分量から
考えるとデュラララ!!の平和島静雄総受を前面に
出した方が馴染み易いのではないか、と。

全体のトーンとしては肉体関係は余り前に出ず、
安全弁に近い行為として描かれています。
むしろ精神的な駆け引きを敢えて余り洗練せずに
描き出している感がありますね。
なんとなく程度にジャンルを判っている様な…

0

BLT 48(アンソロジー著者等複数) コミック

カラリと生々しく

既に為されている評で言葉が全て出尽くした感が
ありますが、それでも敢えて試みます。

率直に言えばこの一冊、漫画に引き写したゲイビデオと
言う感が致します。
魅せる為の行為描写を追求したらこうなったと言う
感じでございますね。
ですので情念を読み取りたいと言う方には少々お薦め
し難いかと。
物語はそれぞれ歯ごたえが良く決して添え物扱いでは
ないのですが、何分メインは行為の魅せ方…

3
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