葡萄瓜さんのレビュー一覧

恋する丸メガネ コミック

ケビン小峰 

恋の地団駄

表題作シリーズ・併録作シリーズ共に
思い過ぎて地団駄を踏む恋の滑稽さが
容赦なく描かれています。
その描写の容赦なさに深い味わいを
感じますね。

作画だけを取ると好みは真っ二つに
分かれると愚考します。
率直に言えばかなりラフな描線です。
本文は表紙のクオリティではなく
帯のクオリティと考えるべきかと。
それを勢いと採って高評価を下すか
描き殴りと採って低評価を下すか。

6

お城でBL 小説

 

不覚にも燃えて萌える

収録作品データは順不同にてご容赦ください。

城の側からすれば落城というのは不覚であり恥であること。
ではそれをBLとして読み解けばどういう展開ができるか、
という実験を一冊まるまる使って行なっているのが当書です。

実験作と評者は説明しましたが、データはデータとして
押さえられており、そのデータに基づいて擬人化が構築されて
いると考えればそうそう粗末に出来ない力作です。
一辺倒…

2

BREAK DOWN コミック

矢間野狐 

突破口としての

後書きに『(自分にとって)最初で最後の美少年本に
なるでしょう。とあります。
確かにボーイズラブという観念を踏まえた美少年本と
してはこの方にとって最初で最後の一冊ですね。
以降の本はショタの範疇であり、またある意味この方の
本業である美少女マンガの延長線上にあるものですから。

独占欲と寛容の対峙、そして辿り着くとりあえずの目標。
当時美少年という縛りの中で展開されざるを得なかっ…

0
非BL作品

絶愛-1989-(1) コミック

尾崎南 

換骨奪胎の第一歩

この作品は二次創作作品との距離が
余りに近かった為、冷静に評価される
機会を奪われてきたのかと最近回顧
しつつ思います。
確かに二次創作から派生した骨格は
厳として在ります。
しかしそれ以上に少女漫画の文法に
従いつつその中から何か新しいものを
生み出そうという試行錯誤、換骨奪胎の
痕もあるのです。
最終的にこの作品は従来の少女漫画の
文法から飛び出した世界を展開する事に

7

お菓子擬人化計画(アンソロジー) コミック

不覚

正直評者はこの一冊を舐めて掛かってました。
何しろ表紙がこうじま奈月さんです。
と、言う事は内容のバランスが多少拙くても
表紙の力で乗り切ろうとする思惑があったのでは
ないか、とつい勘繰った訳です。
しかし、評者の勘繰りは良い方向で裏切られました。
執筆陣全員が先読み不要の「良くぞ!」と思う
オチをきちんと用意されていたのですね。
展開にも無理はありません。擬人化前後の属性を
上…

1
非BL作品

カレンダーボーイ FINAL コミック

ミキマキ  進藤ウニ  守里ゆうじ 

お約束の棘

丁度良い所で完結になった、と言う感の
最終巻でございます。
惰性で続ける事は若しかしたら可能だったの
でしょうが、そこを敢えて切り良く纏めたと
いう感じですね。

内容的には擬人化から半歩踏み込んだ
キャラクター化と言う感もあるのですが、
擬人化のツボである部分はきちんと押さえ、
なおかつそこからの展開も加えてあるので
安心して世界観に嵌れます。
そこはやはり作家陣の人数も関…

0

CRAZY★SURGERY 天使と悪魔の外科病棟 コミック

蝶野飛沫 

ドリフなBL

こう言うレビューのタイトルをつけましたが、
展開がドリフではありませんと申し添えて
おきます。
展開は結構オーソドックスです。
ただそこにドリフ的な要素を挿れたのは…
ある意味作者さんの自信の表れと評者は
拝察しました。
ドリフ的な要素を味わいに混ぜ込んでも
しっかりとBLを構築できるという、そう言う
丹念さへの自信かと。

あと言及しておくべきは、受け攻め共に
漢であり乙…

1

ガクラン天国 2 コミック

村野犬彦 

先駆過ぎた異彩

筋肉ブームやMen'sLove等が唱えられる以前に
登場した「学ラン」をキーワードにした往時
の『麗人』掲載作にしては漢臭い連作+αです。
BLと言うにはかなり明け透けなノリですね。
別の意味で非常に明るい作品が並びます。
その反動として恐らくはBLとは別種の痛みが
隠し味になったり表の風味になったりと言う感じで
配されておりますね。
そう言う奥深い所もある作品集でありな…

2

涙がこぼれないように コミック

東宮千子 

答えて姐さん大捜査網

答えて姐さんで探索依頼が出ていた作品ですね。
http://www.chil-chil.net/answerList/question_id/137/

表題作は「一本の道を前にして人は如何進むのか」を
BLで解釈した物語です。
ある意味典型的なBLだといえるでしょう。但しそこには
耽美の持つ一本しなやかな筋の痕跡も見えます。
過渡期に出現し、そして埋もれた佳作といえるでしょう。

0

天使×密造 新装版 (2) コミック

佐久間智代 

黒い愉しみ

新装版と言うのは良いですね。
読めていない旧作を追うのにとても便利です。

さて…。
新装版第1巻は割合に王道展開と評者は
受け取ったのですが、後半ではそこに深みを
増す要素が一つ加わります。
この評のタイトルから推察して戴ければ幸い。
その要素が加わった事で物語にさりげない
印影が加わり、裏読みをしてゆくのが実に
愉しくなります。

まあ、その要素がある事でさらりと流し読…

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