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5/25(合計:250件)
オオヒラヨウ
葡萄瓜
単行本化にあたりカタカナで開かれたタイトルに なったとの事ですが、その機縁が物語の旨味を 更に深めた様な気が致します。 普段の評者ならSMと言う設定に関しては余り食指を 動かさず、割に薄眼で読みつつ外堀から何とか埋めて お茶を濁しているのですが、この作品はしっかりと 味わう事が出来ました。 それは何故かと言いますと、作品のタイトル通りの関係も また成立していたからです。どう言う…
茶古ねぢを
良い意味で屁理屈抜きの肉弾戦が展開されている 一冊です。だからこそ好き嫌いもかなり分かれる でしょうが、そこはそれ、萌え萎えは銘々勝手と 言う事で。 評者はかなりさっくりと愉しませて戴きました。 肉弾戦も派生の心情も濃すぎるのは一寸…と言う方に、 とりあえずはとお勧めしてみたら程好いのでは ないかと思われる一冊です。 心情描写は皆無と言う訳ではなく、肉弾戦からの 派生らしいあれこ…
文乃ゆき
この作品の厄介な所は、バイプレイヤーが いても捨て役がいないと言う点です。 どんな登場人物にもそれなりの背景が 匂わされていて、そこが本筋に微妙に 干渉してきたりする。その結果、 通り一辺倒でない展開が生じる。 それをやるには創り手も底力が必要なんですね。 今回のこのページ数は、必然です。 物語自体がそれだけの紙幅を求めているのですから。 二重三重の壁をめぐる物語に丁寧に穿た…
市ヶ谷茅
大雑把な私見ですが、BLで取り上げられる オヤジ・おじ様と言う存在は善悪問わず どうも格好良さがいつも求められていて、 横から「肩肘張り続けて疲れませんか?」と ツッコミを入れたくなる張り詰めた日常を 送って居る様な気がしてなりません。 ところがこの本に収められている作品群は そこを見事に覆してくれる。 オヤジ・おじ様の裏表をきちんと描いた上で それでもなお愛しいと思わせる手管が…
羽生山へび子
単なる獣化ではなく、それぞれの特性を 取り込んだ上で仕立て上げたと言う所が 今作の捻くれた所。 そこでどうしても躓いてしまうなら無理せず 読みたい気持ちを寝かせて時と機会を 待った方が得策です。更に美味しくなる でしょうから。 時代劇の中からお武家さんの彼是ではなく 街中の彼是を取り出した、と言うのが 味わい深いですね。 お武家さんはお武家さんで色々BL的に 美味しい要素…
夏目くも(くも)
今作では筆遣いが一寸柔らかくなった様に 感じますが、それはきっと描かれる世界観に 合わせての事なのでしょう。 それはそれでしっくり馴染んでいる所に 何とも老練さと言うか粋を感じます。 総題の通り若だんな尽くしとなったこの一冊、 こう言う視点で描かれる若だんなは結構珍しい かも知れません。 大体が落語の与太郎の延長か鼻もちならない 小金持ちかそのどっちかの類型かと言う感じの …
歩田川和果
大前提として一言。 同じ版元さんから出た前作の様な 読み易さを期待してはいけません。 歩田川節フルスロットルな作品ですので その辺も計算に入れて読まないと 要らんところで疲弊します。 それでもじっくり腰を据えて 読みたいとおっしゃるもの好きな方は… ようこそ、魅惑の歩田川ワールドへ。 歩田川節フルスロットルと申し上げましたが、 それでも初心者向けにほんの少し 手加減はされ…
灼
淡々と続いていた日常の裏を垣間見て しまった様な気まずさを若干覚えつつの 読了でした。 色々含みがあるからこそ成り立ってる面が あるのは承知しているのですが、そう言う所へ 煽る様な帯をつけられてはね。 何処から何処までを落とし所にするつもり なんだろうかと勘繰りたくもなる訳で。 収まりは良いと思います。 長くもなく短くもなく。 そしてもったりしつこくもなく。 まあしれっと…
尾上与一 牧
高評価を得る作品には二つのパターンが あると評者は愚考します。 文句なくBLとしての傑作であるから 高評価であると言うのがおおむねの常道。 そして今一つは、BLと言い切ってしまうには 色々含みがあるのだけど、BLの文法を 使わないと落とし所が見つからない快作。 この作品は、評者にとっては後者にあたります。 では仮に、この作品がBLの展開を軸にして 構成されていたとしたら評者は…
絵津鼓
色々な面で(敢えても含んだ)寸止めを 心掛けた作品なのだろうか、と評者は 読み取りました。 寸止めを仕掛ける事で展開に疾走感を 持たせているので、ページ数の割に あっさりと読めるのですが、敢えて 隠されていないほころびから少し深入りすれば このページ数がむしろしっかり剪定された 結果なのだと思われるでしょう。 で、評者は不意打ちを喰らう訳です。 作中人物の口を借りたであろう…