葡萄瓜さんのレビュー一覧

BARBARITIES Ⅰ コミック

鈴木ツタ 

さしあたって一言

評者には珍しくネタバレ的な文言を今から口走ります。




一巻とか三巻とか言わずとりあえず五巻計画で
参りましょう。
なんでしたら十年計画でもよろしゅうございますが?
(あとがき参照)

一番素直そうに見える人物でさえ何処ぞに
胡散臭いというか浮世を取り込み損ねた感が
あると言う。
傍観するにはとても美味しい相関図でございますね。
進んで巻き込まれたくはありませんが。…

2

ましたの腐男子くん 2 コミック

黒岩チハヤ 

程好く辛口

よくある腐男子本に落ちかける…と見せかけて
見事に一本背負いを決めて来る手腕に舌を巻いて
おります。
ネタ本にしてしまうなら必要以上の疾走感も
必要なのでしょうが、腐男子と言う属性を
素材として活かすのなら時折もどかしくなる程に
緩やかなのが丁度良いかなと。
必要以上に美化せずかと言って極端に走らずと
言う筆の運び方には好感が持てますね。

一点気になる所を。
作中のあの固有…

4

それから、君を考える コミック

小松 

割れて当然

描線と内容のバランスから考えると
評価はかなり割れてしまうだろうと
拝察します。
こう言っては何ですが単発1時間ドラマの
詰め合わせみたいな作品集ですので
あまり構えて読まない方が良いのかも
知れません。
何しろ作品以外の所では恐ろしく寡黙な
作者さんの様ですので、その分作品に
色々注ぎ込んでおられる筈。
と、言う事は、隠れ伏線がある可能性も
ある訳です。そう言うものは血眼に…

5

夏が来たのでキスしませんか コミック

平眞ミツナガ 

ジワるなにか

描き下ろし作品が表題作と言うのは、
正直判断に困ります。
ある意味ネタのお蔵出しで、そして
ネタバレ要素満載だからです。
だからそこを避けて評者の信条通りに
どうレビューしようか大変迷います。

この一冊は、この作者さんにしては
結構踏み込んでいる作品ではないかと
感じています。
だから余計に判断が難しい部分が
あるのですね。
ある意味ファンアイテムに近い位置の
一冊です…

1

GURI+GURA(2) 大人の事情 コミック

真東砂波 

反比例

作中の空気は相変わらず疾走感にあふれております。
それに伴い色々変化がみられる箇所がございます。
…とは言え、その変化を是とするか非とするかは
読み手次第でしょうけどね。
評者は「まあ程好くてよろしいんじゃないですか」と
とりあえず濃いめのブラックコーヒーを飲んでおります。

ほぼ1年1冊のペースでこれから展開にお付き合い
するとして、じゃあ後何年かかるのか。
色々端折るのも有り…

3

しるされしアイ コミック

たなと 

ねずみ花火の如く

正直、面喰っております。
この作者さん、こんなに饒舌で恥ずかしい程
直球な作風だったっけ?と。
で、そう言うとっ散らかってる状況下に
昨今流行りの題材など混ぜ込まれますと、
常の評者なら残りをパラパラ漫画程度に
確認してページを閉じてそれっきり…と
言う感じになるのです。
ところがこの作者さんはそこが素直じゃない。
そう来たらこう言う所ではまず落とさないだろうと
言う所で落とす…

8

四代目・大和辰之 コミック

スカーレット・ベリ子 

あちらとこちら

同時刊行の『みのりの手』のいわば裏話。
本作をメインで考える事が出来るかと
仮定はしてみましたが、そうなると少しばかり
パンチが足りない。
そうなったらむしろ関係性が限りなく
薄まっていた方がすっきりと読めるでしょう。
素直じゃない続編、とでも位置付けるべきなのかも。

で、描かれている人はメインにしても狂言回しにしても
それぞれそれなりに男です。
他の性に置き換えて描こうとし…

4

みのりの手 コミック

スカーレット・ベリ子 

一皮

熱烈な賛辞があるから嫌悪が生まれるのか、
それともただ読み手個人に合わなかった事を
メートル原器にしたいのか、と言う両極端な
反応を生み出している様子のこの方の作家としての
実質的なデビュー単行本。
ポーズ集においてみっしりと肉体を描くと言う事で
先に名を知られていた方ですが、評者は一読後、
心を描きたいからこそ肉体描写を巧みにしていったの
だろうと合点しました。
肉体と心をじっ…

2

好きやねんけどどうやろか コミック

千葉リョウコ 

大阪南北論

作中の距離感から考えて大阪ミナミ・
道頓堀界隈辺りを舞台と仮定して読むと
非常に好く馴染む展開です。
ほんまええですね。
そしてこの表題作の凄い所は方言を
ただアクセントとして用いるだけではなく
それ以上に雄弁な小道具として用いて
いる事です。
併録作での方言の扱われ方と比較しつつ
読んでみると新たな発見があるでしょう。
ただ併録作も決して凡作じゃありません。
切り口をきちん…

3

1/365の恋人 コミック

たつもとみお 

無意識の強さ

実はある意味喧嘩両成敗、みたいな感じに
なっている展開の物語です。
ですので、視点を入れ替えて読んでみると
裏の裏までは多分読めます。
ただ、それ以上の奥があるんじゃないかと
ふと思わせてしまう瞬間があるので油断が
できません。

主題についてかなり絞り込んで展開されて
いるので読んでいて疲れる事はありません。
が、憑かれる事はあるかも知れません。
ふわっとした執着が常に作中…

5
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