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9/25(合計:250件)
央川みはら
葡萄瓜
一見フワフワしているだけの様に 見えますが、口に入れてみると なかなかどうして。 しつこく主張しない味わいですが 旨味はじんわりと滲み出してきます。 登場人物達が浮世離れしている様で 実はすぐ隣りにいそうな感じが良い ですね。 合間合間に挟まれた俗っぽい人達の方が 浮世離れしている様に見えてきます。 まあある意味浮世離れしてるんですが。 そういう中でじわじわと縮まる距離感…
ZAKK
恐らく前巻以上にこの巻の展開は評価及び 好き嫌いが分かれると思います。 少なくとも肉弾戦ありきのBLを基本路線に 考える方にとってはこの作品の在り様は 「あり得ない」と断ずべきものかと愚考します。 ただ、精神的な色香を匂わせる手法として 捉えるなら評者は充分有りだと考えますけどね。 それにしても難しい作品です。 実は前巻を読まずともこの巻だけである程度 物語は成立してしまうの…
おげれつたなか
この一冊だけ読んでも充分に腹持ちはします。 人によっては胸焼けを起こす可能性もあるでしょう。 この一冊を読んで胸の内がなんとなく収まらないから もう一冊を読むというのはありな読み方かと。 表題は一脈通じる言葉で言い換えが可能でしょうし、 捉え方も変えてみると案外すんなり行くかも知れません。 どう言い換えたとしても肝心な所を感じ取って いればそれで充分かと。 評者はルビというより…
野々宮ちよ子
レビュータイトルは率直な評者の気持ちです。 何しろあの作品を描かれたあの作者さんが、 まさか正統派に進出してくるなんて…と言う 気持ちに駆られてレジに足を運んだものですから。 ただ…ページを進める内に評者はまだまだ 精進が足りないと痛感しましたけどね。 ええ、あの作品を描かれた方ですからね。 そうそうあっさりと踏襲を重ねる筈はないんですよ。 未読の方に対して評者が言えるのは、梗…
こめり
娑婆の日常にもひょいと潜んでいそうな 組み合わせで展開された表題作の一連を 愛がどうこうで押し切られたら多分評者は 黙って本を閉じてそのままにしていたでしょう。 愛がどうこうの先のあれこれがあるからこそ、 ささやかな日常は区切りを刻みつつ続いて行く 訳でして。 書題と表題作のタイトルの差異は気になる所ですが、 併録作の世界観も引っ括めての総タイトルと 解釈しておきます。 併…
北野仁
評者の視点が変なのかも知れませんが、 この物語には男の狡猾さについての問が 随所に挟み込まれている様に感じられます。 きちんと受け止めて考えた上での結論が 形になった大団円で読者として安堵して おります。 肉弾戦に至る過程もごくごく自然ですね。 欲よりも心を先に感じたのは評者の 読者としての欲目でしょうか? お伽話だからなんとかなるのだという 冷笑もありましょう。 で…
市ヶ谷茅
実は評者は途中から別の意味でほくそ笑んで おりました。 モヤの如き煙草の煙。 そして、ずらして混ぜ込まれたであろう、ある名前。 ああ、そう言う部分でもけむにまかれて いたんだろうかと。 そう思い至って読み返してみるとまた新しい風味が 加わって味わいが立体的になってきたのです。 装丁の遊び心も実に良いですね。 評者はこの風情をこじらせた末の割れ鍋綴じ蓋、と 読み取りました。ど…
志村貴子
干支一周と少し前に描かれた作品の時も そうだったのですが、この方は奇妙な加減で ツボをずらしてくるので油断が出来ません。 そしてまたそのズレている筈のツボ押しが 妙に心地良く途中で止めようとしても踏ん切りが 付かないので誠に始末が悪い。 そういう一冊の物語がここに仕上がった訳です。 評者は深く読み込まずにサラリと流すのが きっと幸せな読み方なのだろうと愚考します。 あくまで壁…
ツトム
適切な物言いかどうかは判りませんが、 どこを切っても二人で育てて収穫して 美味しく食べようという健やかさを 感じられる好ましい短篇集でした。 ただ一点非常に申し訳ないのですが、 冒頭の一作になんとなくな既視感を 感じてしまいました。 本当になんとなくですので読み返す内に 気にはならなくなりましたが。 率直に言えば評者はこの方の作品に 色気を求めてはおりません。 甘酸っ…
上田アキ
カバー下の漫画まで含めて読み通して満足の溜息を 吐いた後、ふと老婆心ながら思ってしまいました。 デビューの一冊にしては一寸ハードルを上げ過ぎたんじゃ ないでしょうか? いや、ここから更に跳んでみたいんです!と言う 意気込み込みならむしろ背中を押しますが。 多分この作者さんがその気になればカバー表の 二人の話だけで全てを押し通す事も出来たでしょう。 でも敢えてそれをしなかったのは…