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中村かなこ
藤棚
短編集です。 絵柄を見て「おお!少女漫画」と思ったら、作者は少女漫画家さんだったのですね。 可愛い絵柄なので「ほのぼの・リリカル系」と思いつつ読んでいたら、 どの作品もほのぼのの中にピリッとした苦味を感じました。 上手く作品について、表現できないのがもどかしい! 『敏子』は過ぎた時間はもう二度と戻らない感が溢れていて、 やりきれないラストでした。 そして私のお気に入りは『太陽は罪…
一穂ミチ 山本小鉄子
『オールトの雲』がとてもよかったので、今回の新刊も購入しました。 前作よりも少し大人っぽい雰囲気ですね(ルチル文庫だから?)。 テレビ番組でバイト中の大学生と報道記者の恋。 そしてマスメディアに関わる人達をいきいきと描いています。 私は公平さに欠けるマスコミには辟易していて、 どちらかというと結の母親に近い考えを持っていますが。 京平や悦巳のような業界人がいてくれたらいいな…
水城せとな
悲しいラストでしたが。 私はこれはある意味、ハッピーエンドだったと思います。 ここまで自分を信頼してくれる相手に出会えることは、奇跡に近いのではないかと。 随分昔に読んだ作品ですが、未だに心に残る好きな作品です。 エアコンが壊れた部屋での汗やセックス描写とか、 ページから夏の熱がムンムンと感じられて、色っぽかったです。 余談ですが。 水城さんの初期作品は某アイドル同人作品の焼…
渡海奈穂 三池ろむこ
気に入ったタイプなら、男女構わず気軽にナンパする来生。 そんな彼が今回、声をかけたのは、古風な日本男児の後輩・小林。 遊びなれた年上美人が、無骨な年下男を翻弄する話かと思いつつ読んでいたら。 小林が来生への思いを自覚し、気持ちを告白したところから物語は急展開。 小林から逃げる、逃げる。逃げまくる来生! 自分からキスをしかけたりと、大胆なアプローチを繰り広げていた来生なのに。 …
椎崎夕 高宮東
周囲からは親友同士と認められ、当人同士も勿論そのつもり。 お互いが大切で、隣にいるのが当たり前な存在だった中司と坂下。 しかしあることがきっかけで、「自分達は本当に親友なんだろうか?」と。 坂下は二人の関係に疑問を持ちます。 相手のことは自分が一番よく判っていたつもりでも、 実はそうでもなかったかもと。色々なことが気になり、 そして意識しだすと止まらない。 親友への恋心を自覚した…
杉原理生 木下けい子
ゲイであることをカミングアウトしたうえで 「お前だけは好きにならない」と宣言し、 大本命に予防線を張った矢萩。 そんな矢萩の言葉を正面から受け取り、 親友として十二年間付き合ってきた水森。 心の機微に疎く、鈍い水森ですが。 十二年間も付き合ってきた親友の気持ちに対しては、 流石に思うところがある様子。でもあえて、動かない。 相手が大切で失いたくない。ずっと側にいたいと願うか…
日高ショーコ
日高ショーコさんの初の時代物。 両親を亡くし、わずか10歳で家督を継ぐことになった暁人。 幼い暁人を支えるのが若く美しい家令・桂木。 久世家の為になるのなら、相手が男でも女でも、有力者と寝る事も厭わない。 それだけ久世家に尽くしている桂木なのに、当主の暁人にはどこか冷たい。 桂木が久世家に入ったいきさつを思うと、 暁人を憎む気持も判らないでもないですが。 暁人には罪はないですし。…
杉原理生 三池ろむこ
真野・栗田・高東の微妙なトライアングル。 高校時代の恋に近い友情というか、相手への執着心。 自分が一番の友達だと思っていた相手に、 仲の良い友人が出現し、やきもちを焼いたり。 「友達をとられた」と思う、子供っぽい独占欲。 己の学生時代を思い返し、ああ、こういう気持ち、あったなぁ。 判るなぁと、甘酸っぱい気分になりました。 真野が恋を自覚するまでが長いです。 やはり相手が男で仲の…
本庄りえ
代議士の息子という立場上、常に成績をトップに保たなければいけない プレッシャーを抱える小嶋。そんな彼のストレス解消は男とのセックス。 そんな彼が自由人・倉田と関わることにより癒されていきつつ、 お互いの性癖を自覚してゆく物語(笑) ぶっちゃけSMにはそう食指が動かないのですが。 ファーストレビューを書かれた方が仰っている通り、 M×Sだと妙に萌えてしまいます。 攻めがドMに受けが…
橘紅緒 宝井理人
『月曜日の最初に告白してきた相手と必ず付き合い、 週末に別れると噂されている芹生冬至。 そんな芹生「俺とつきあってよ 芹生」と、軽い気持ちで告白した篠弓弦。』 そんなあらすじから、 「超遊び人な高校生の爛れた一週間アバンチュール物語」 だと思い込んでいた私は浅はかでした…(なので今まで、スルーしていました)。 相手の思いがけない一面を知り、 徐々に惹かれていく過程が叙情的に描かれた物語だったとは…