藤棚さんのレビュー一覧

タッチ・ミー・アゲイン コミック

ヤマシタトモコ 

忘れられない夜

短編集。個人的な好みでは表題作が一番好きです。
一度だけ肌を合わせた7年前の夜を、ずっと忘れられないのに、
忘れたフリをして、友達関係を続ける二人。

相手への思いが胸の内には溢れているのに、それを伝えない。
決定的な言葉を伝えて二人の関係が変化するのを恐れているんですね。
ずっと長く側にいる為に、
あえて気持ちを言わない(本当はお互い、判っているのに)。
この不器用で臆病な男達は…

2

悪態は吐息とまざりあう (新装版) コミック

富士山ひょうた 

犯罪行為スレスレストーカー

突然マンションに現れた大学生・冬時に手錠で拘束され、
「側において・付き合って」と迫られるサラリーマン・夏目。
こうあらすじを書くと、鬼畜監禁系の作品かと思いきや。
作者は富士山ひょうたさん。ドロドロ鬼畜監禁とは、微妙に違う路線へ(笑)

犯罪行為スレスレで迫るわりには、攻の冬時の押しが弱い。
普段は強引なくせに、夏目からの拒絶の言葉にはすぐ凹む。
本当に夏目の嫌がることはできないと…

2

観賞用愛人 小説

高遠琉加  北畠あけ乃 

雪に閉ざされた別荘で繰り広げられる静謐な愛

主人公の加藤瑛は学教授・音無悠一に拉致され、
雪深い別荘に監禁されます。
加藤の身体の自由を奪う鎖は、グランドピアノに繋がれています。
ピアノに鎖で繋がれた美貌の青年とは、なんとも淫靡で耽美。

そしてそんな青年に手を出さず、ただ見ているだけの音無。
淡々とした口調や冷静な態度が、逆に怖いです。
他人に正常な関心を抱けない音無に恐怖を感じつつも、
彼の歪みや心の闇に興味を持ち、惹か…

3

投げやりの夜 コミック

佐倉ハイジ 

これが脱力系ですか!!

挿絵ではよく存じていましたが、
佐倉ハイジさんのマンガを読むのは初めてです。

これが「脱力系」と呼ばれる作家さんか~!と納得のゆるゆる加減。
コミックスには表題作含む三作品が収録されています。
どの作品も可愛くて素敵でしたが、私が好きなのは表題作の
ウザイ部下×意地っ張り上司のお話ですね。

橋元(攻)に対する吉野(受)の言動は、まんまギャグ!
対する橋元の言動もウザイというか…

2

犬と小説家と妄想癖 小説

高遠琉加  金ひかる 

可愛らしいドタバタラブストーリー

自分のせいで怪我をした親友・不破の仕事を手伝うことになった鮎川。
その仕事の手伝いとは官能小説の口述筆記です。
不破は売れっ子の官能小説家なんですね。

初心で奥手な鮎川は、不破の口から溢れ出るエロな世界にクラクラです。
しかもそんな不破の言葉を聞いていると、
忘れた振りをしてきたある出来事を思い出し、鮎川は混乱します。

鮎川のグルグルっぷり。官能小説の口述筆記をしたせいで、

2
非BL作品

私小説 コミック

藤たまき 

夢のような物語がある

相手に自分にない魅力を感じ、惹かれながらも距離が縮まらず、
別れてしまった小学生の息吹と紅絹。そんな二人が中学校で再会。
会えずにいた時間も互いへの思いは冷めることなく、むしろ育てていました。

過去の自分の記憶の中で(やや美化しつつ)思いを育ててきた相手と、
現実の成長した相手へのギャップに戸惑い、そして時には反発する二人。
過去と現在・理想と現実。相手への苛立ちに、多感な息吹と紅絹…

3

影の館 小説

吉原理恵子  小菅久実 

愛に勝る狂気はない

天使・天界(天上界)ファンタジーです。
1983年に小説JUNEで発表された古い作品ですが。
今読んでも充分、萌えるし面白いです。

天使達は、個々に自分の光子をエナジーとして発酵させる
「影」を持つことができる。「影」は己より格下の者から好みの者を選び、
自分の器であるという烙印をその身体に刻む。
そして「影」は主である天使と肉体的に交わることによってのみ、
光子を吸収する。………

2

饒舌な試着室 コミック

鳥人ヒロミ 

スーツの魅力

「スーツとは男性を最もセクシーに見せる究極のファッション」
という柊店長の言葉に、大きく頷いた私。

ビッチテーラーとボンクラ大学生の年の差18歳ラブも大好物ですが。
スーツへのこだわり、着こなし(猫背の男にスーツは似合わない!同感)。
柊が仕立てる上等のスーツに見合う男になろうと、
自分を磨いていく陸の成長過程に心がときめきました!

スーツ好きにはたまらない作品でした……

2

私説三国志 天の華・地の風 完全版 3 小説

江森備 

大いなる伏線の巻

白帝城で瀕死の床についた劉備。
主君の死を目前に、孔明が過去を思うところから始まった3巻。

新たな政敵・法正の出現。
魏延に強要され始まった肉の関係。
暗殺集団「赤眉」から狙われる孔明。

主に蜀内のゴタゴタがメインなので。
1・2巻に比べるとやや、派手さにはかけると思います。
濡れ場も少ないですが、法正と孔明の対立や外交の駆け引き。
政治闘争の面白さが楽しめます。
孔明の…

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フラッグ 1 コミック

藤たまき 

ファンタジックな群像劇

人の心を旗のイメージとして見る聖(ヒジリ)と、
旗のデザイナーをするその兄の日高(ヒダカ)の不思議な二人暮らし物語。

ちょっと変わった兄弟の周囲(ご近所さん)も、
少し変わった人たちが集まってきます。
そんな変わった人たちをファンタジックに心温かく描いた第1巻。

聖の見る旗は何なのか?
日高と聖の父親の謎。
色んな謎を残して2巻へ続きます。

作品情報では一応「攻×受」を…

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