銀次郎さんのレビュー一覧

花束と薬指 コミック

芝よしはる 

優しくふんわり

表紙の緑が印象的で手に取りました。
とても綺麗で幸せな物語を予感させるような装丁でした。カバー下もクローバで彩られています。

大人になってから再会して物語が動き出す、王道なオメガバース。
わくわくしながら手に取ったのですが、驚いたのはその本の薄さです。
ページ数が少ないので、物語が結構駆け足に進んでいってしまいました。

とくに1話で印象だった”カケモノ”という言葉。
子どもを産…

1

歌舞伎町バッドトリップ 池田とリオ コミック

汀えいじ 

前シリーズとは違う感じ

無印の1巻がほんとうに良かったので、あの雰囲気が味わえると思って読むと、ちょっと違うなあとなってしまいました。
始まりが唐突で、続き物だったっけ?と疑問に思います。

登場人物たちのもつ背景は、とても良い要素なんです。
でも、それがうまく物語に反映されているかと言われれば、ふわっと上辺だけをすくって完結まで駆け抜けたイメージでした。

ざっくりと要約すれば、攻めの恋愛的気持ちの変化と、…

0

うみのお城 コミック

蜂煮 

恐怖を感じつつ笑った

作者さんのXに投稿されている番外編に、ちょっとした怖さを感じながらも、恐る恐る手に取りました。

本編は終始笑いっぱなしで、楽しかったです。
脇役がしっかりと描写されていない点は、受け視点の世界だと思えば納得できます。

ただやっぱりどこか感じる狂気性。
受けの行動がぶっ飛んでいるのはもちろんのこと、その周りや攻めも、それを受け流しているのがなんだか怖かったです。
そこが面白ポイント…

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ロジカルオリオン コミック

amco 

神秘的な美しさと空気

amco先生のコメントを見てびっくりしたのは、掲載時からほぼ丸々描き直されているということ。
話の流れまで変わったレベルでの手直しって、何があったんでしょうか...掲載時の話も読んでみたいです。

お話は王道路線。そんな中、”美”が印象的でとても強調されていると感じました。

2人の出会いは、攻めが受けの元へお仕事として住み込むことになったことからはじまります。

攻めは騙されたこと…

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キモチイイって日本語で何て言うの?~実力派俳優に迫られました~ コミック

由依子 

子犬攻めが可愛い

攻めの子犬感がたまらなく可愛かったです。
好き好きが溢れていました。

お互いに相手の言語がわからないところから始まった今作。
受けは攻めの好き好きに絆されたのだと思いますが、攻めからの感情はふわっとしてるかな?と思いました。
ただ、相手の言語で必死に気持ちを伝えるところはグッときます。

言葉で伝えることが容易でない2人なので、当て馬翻訳家にいじわるされたりしますが…
基本的には…

1

とのこい 小説

朝丘戻  丹地陽子 

この受けが合うかどうかが鍵

「とのこい」という題名は、「世との恋」という意味だと作者インタビューで見ました。
これは納得。
攻めと脇役2名の合計3名が、世と恋してどうなったか、が描かれています。

冒頭はわくわくしながら読んだのですが、謎の答えが読者にも察せられてからの過程が長かったです。
メイン2人の間にある”一夜の記憶”にたどり着くための過程なんですが、脇役視点のストーリーも間に挟まれてきます。

こうなる…

1

僕たちは天使だから神様を信じてる コミック

プルちょめ 

タイトルが好き

まさに”お騒がせラブコメディ”でした。
立派な天使になるために学校に通っている天使たちの恋のお話なんですが、恋色よりもコメディ要素のほうが強いです。
そのノリが面白くて、でもちゃんとBLしていて楽しめました。

登場人物が全員黒髪なので初見は覚えづらく、人物を確認するために前へ戻る事が多かったです。

〇伊織×由貴
伊織は由貴が一番な子、由貴は真面目で自分のことを考えるのが苦手な子…

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やさしいひと コミック

うづきあお 

優しい歪み

単話「やさしいひと」を読んだとき、一話でしっかりとまとまっていて良い感覚だったので、続きが出ると知って納得しました。
単話ではわからなかった細かい部分が、「やさしいやみ」で補完されたので読んで良かったと思います。

ピュアに見えて歪んだ愛情のお話。
けれど柔らかい絵柄で描かれるストーリーなので、ほんわりと優しい雰囲気が漂っています。
ここが歪みを和らげている要素でもありますし、うすら寒い…

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隣のヤバイαたち 出来損ないΩは堕とされる コミック

西原ケイタ 

タイトルとおり

Xで試し読みをみて興味を持ったのですが、タイトルとおりのお話でした。
1巻なのでまだ物語は動き出したばかり。
Ωが双子αにいいようにされてしまう描写ばかりなので、可哀想に感じました。

出来損ないだったΩが運命の番であるαに出会うことで、その性を開花させてしまう。
今まで経験したことのない快楽に、抵抗らしい抵抗がないまま話は進んでいきます。
まさしく”堕ちていく”感じ。

どうやら…

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きみのピンクとぼくのブルー コミック

大村あも 

好きなことを好きということ

好きなものを好きということの大切さが描かれていました。
けれどそれは当事者にとっては、とてもハードルが高いもの。
わかってはいても、簡単には口に出すことができません。

今作は、そういう攻めの気持ちが中心になって回っていきます。
受けに出会ったことで、自分の気持ちに正直になることができました。
傍にいて一緒に一歩を踏み出してくれる相手がいるって、とても有難いことですね。

攻めが一…

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