赤と黒のヒリヒリしそうな物語のはじまり。
美洞大和に出会った日も雨が降っていた――。
若頭息子の由紀夫は、組長息子の大和から組長の命が長くないことを聞く。
「親父さんのじゃねえ、俺は大和の盃が欲しい」
高校生ながらも覚悟を背負った大和に惚れこんだ由紀夫は、大和とままごとみたいな盃を交わした。
極道の家に生まれた者同士、一生ものの出会いだと確信しながら……。
藍と長門が紡ぐ愛の物語も収録。
『Rouge』で藍が崇拝していた大和と、側近の由紀夫の物語。『Rouge』では大和よりも無表情なことが多く何を考えているか分からなかった由紀夫ですが、今作では主人公であり内心に秘めている大和に対する想いを饒舌に語ります。大和は自分の弱みや心の奥底の感情は誰にも見せてはくれません。でも本当に深いところでは背負うものの重さに悲鳴を上げていて、そんな時に頭に浮かぶのは由紀夫のこと。この先大和が由紀夫に本来の自分を晒すことができるようになるのか、今後の展開が非常に楽しみです。
サークル:タイガーリリィ<サークル>
シリーズ:赤と黒
発売日:
長門 梓(高校生)
加賀 藍
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