上川きち先生インタビュー

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上川きち先生インタビュー目覚めたらライバルと番に!?ちょい抜けスパダリα×ツンデレΩの同僚ラブ♥ コミックス『こじらせΩの2度目の恋』

2022/03/21 17:00

リーマンたちのあまあま拗らせオメガバース♥

BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第3020回
上川きち／幻冬舎コミックス
コミックス『こじらせΩの2度目の恋』3月24日発売
サイン本プレゼントあり！詳しくはインタビュー後に！

STORY
大手企業に勤める優秀なサラリーマンの佐倉は、オメガ性であることが唯一のコンプレックス。アルファをオメガを虐げる者として嫌い、一生番を作らずに一人で生きていくと決めていた。ところがある日、ひょんな事故により記憶を失いその間にライバルだと思っていた同僚のアルファ・鳴重と番になってしまっていた!! はじめは断固拒否していた佐倉だけど、パートナーとして誰よりも佐倉を理解し、信頼し、愛情を注いでくれる鳴重に、次第に惹かれていき…!?

――作品紹介をお願いします
目が覚めて誰かと結ばれてたら驚くだろうな、というのが最初でした。記憶の無い間に日常が流れてたら怖くもあるし、不思議でもあるので物語を作るとしたらどうなっていくかを掘っていきました。
担当さんとの話し合いで掘っていった結果「記憶がなくなった」という事に着目するとややこしくなるので、受の抱える問題の解決に焦点を合わせた話になりました。

――主人公たちはどんな攻×受ですか？
受の佐倉佑は、私の視点ではとても面倒くさい人間です。頑固で意地っ張りですが努力家でもあって、でもUMAが好きな少年心を持ってるほんの少し可愛げのあるキャラです。
攻の鳴重伊織は完全無欠のαにしたかったんですが、どこか抜けてる見せ場でいまいち締まらないキャラです。スパダリのようでなにかが足りない気がしますが、それが人間っぽくていいんじゃないかと思ってます。

――当て馬や重要な脇役は？
ないです。

――今作のこだわりはどのあたりでしょう？
佐倉の持っている、Ωであることのコンプレックスをどう解消していくのかが主題となっていて、お話を進めていくと佐倉は自分に理想を押し付けてて、自分で自分に呪いをかけてるようだと気付きました。
それを踏まえて4話辺りで「呪い」は重い言葉かなと思い言葉を「棘」に変えて、雁字搦めになってる状態を上手いこと表現できたかなと思います。

――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
とにかく佐倉が頑固で困りました。何をしたら鳴重に心を開くのか、惹かれていくのか全く思いつかなくて私の中で「とても面倒くさい子」認定されました。

――今作にまつわる裏話はありますか？
物語の初めに「目が覚めたら子持ちになってた」というのを考えてたんですが、それ以上のインパクトのあるエピソードを話の中に入れられないというのもあり、ボツになりました。

――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
『こじらせΩの2度目の恋』と同時で他社さんの作品を描いてたんですが、そちらがドエロでして、対して「こじらせ～」はほぼエロが無く私の中ではある意味バランスが取れてました。　

――今、何かハマっていることは？
世界史の知識がなかったので、YouTubeで歴史解説系の動画を繰り返し再生して作業してます。
あとは世界のジャンクフードが出来上がるまでの調理動画を「美味しそうだ……でもきっと食べたら胸焼けする」と思いながら見てます。

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
オメガバースなのにエロいこと殆どしてないけど大丈夫かな？と戦々恐々としてます。

――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
読ませる文章も書けず、おかしな箇所も多々あったかと思いますが、ここまで読んでいただき有難うございました。
BL界の片隅でちまちま描いてるので、見かけたらよろしくお願いします！

幻冬舎コミックス　担当編集Aより
パートナーがいるっていいな、誰かと一緒の人生も悪くない。そんなふうに思える、ハートフルなラブストーリーです。
みどころは、コミカルな掛け合いが楽しい同居生活と、ぎこちなく近づいていく二人の恋の甘酸っぱさ。

自分のポリシーを曲げられず素直になれなかった受けの佐倉が、どうやって愛されることを受け入れていくのか。ぜひお手に取って、幸せな読後感に浸っていただきたいと思います。