あらすじ
紅珊瑚と光石で築かれた、砂漠の祭司殿。嵐で隊商と離れ砂漠の民に拾われた人間の歌い手、それが俺、ナギの流転の果てだった。祭司殿の宴で歌った夜、俺は初めての発情期に襲われる。Αが押し寄せる危うさの最中、俺を腕に抱き護ったのは、サラディン家の血を引く長命の祭司王──太陽冠を戴く氷の支配者、テュレオンだった。「お前は俺の番だ」。千年、運命の対を探し続けたという太陽神の末裔の金の瞳が、俺だけを宿す。番の儀式、砂漠淵評議の政争、太陽神の血の系譜、潮の護符──運命と陽と砂の必然に絡め取られながら、俺はやがて自ら項を差し出し、太陽冠の番として彼に己を捧げる覚悟を持つ。BL異世界オメガバース長編、シリーズ第6巻・全10章完結。