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微妙な両立
作中で明言されていませんがタイトルは
ボクシングの戦闘スタイルから採録されて
おります。
版元さんが版元さんですのでそれなりの
シーンも多いのですが、ボクシング周りの
描写も決してなおざりではなくさりげなく
深い部分がございます。
恐らくは刊行年代の為に埋もれてしまった
佳作ですが、昨今の筋肉・親父ブームの
中で再評価されて欲しい作品です。
攻の試合を観て背中を追い、同じ道を歩もうと
した受。
受と攻は作中中盤、ある試合が元で一度
離れる破目になります。
しかし、その二人を再び引き合わせたのも
またある試合です。
そう言う機微もまた読み所では無いかと
愚考します。
攻め様がちょっと…
初読み作家さんです。
１冊丸ごと表題作シリーズです。
時系列順にお話が並んでいるのですが、それぞれのお話が独立したストーリーになっているのが殆どです。
高校生でプロボクサーを目指している敦弘と敦弘の専属トレーナーの光武の２人のお話ですが、舞台となっているのはほとんどボクシングジムと試合会場で、がっつりボクシングのお話でした。
ボクサーなのでしっかり筋肉も付いているし、殴り合いシーンも出て来てどちらかというと女性向というよりは男性向きなストーリーのような気がします。
ただ敦弘は意外に乙女っぽい感情を持っていて健気で可愛いですね。
個人的には光武があまり好みではありませんでした。強かで腹黒な所が目立っているからかもしれません。
光武の感情がほとんど描かれていないのも敦弘としては不安だろうなと思いました。
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