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表題作暴神の虜

神流の父と取引した鬼神(雷銅)
安倍神流 父親に邪神の贄にされた陰陽師

同時収録作品色は匂えど

鷹ノ羽の中将

その他の収録作品

  • 暴神の虜 一帖
  • 暴神の虜 二帖
  • 暴神の虜 三帖
  • 暴神の虜 四帖
  • 暴神の虜 四帖半
  • あとがき

あらすじ

安倍神流は強大な能力を持つ陰陽師。だが、それは家の衰退を恐れた父が神流の身体と引き換えに鬼神と契約し、与えられたものだった。その力ゆえ、家族や周囲から恐れられる孤独な神流の傍にいてくれるのは皮肉なことに傲慢な鬼神だけ。初めは反発していたが、自分のモノだと神流を求め続ける鬼神に、次第に心揺らし始め??。その他、平安宮廷の恋絵巻「色は匂えど」も同時収録。平安ファンタジーの名手、藤丞めぐるがおくる初BLコミックス!!

(出版社より)

作品情報

作品名
暴神の虜
著者
藤丞めぐる 
媒体
漫画(コミック)
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリアコミックス
発売日
ISBN
9784861345678
3

(4)

(0)

萌々

(0)

(4)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
12
評価数
4
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

暴神の執着

陰陽師と鬼神との、平安ファンタジーもののお話です。

父親のとんでもない契約のせいで、力を授かる代わりに自分の体を差し出す陰陽師の神流。その契約相手の鬼神の雷同。

始まりは雷同の一方的な凌辱からで、意地っ張りな神流は憎まれ口ばかりです。だけど、時々見られる雷同の愛情にキュンとなります。
実は、始まりは契約だったけど、雷同は、神流が成人するのを楽しみに待っていたのです。
すぐ後ろ向きになる神流が気になったけど、二人がだんだん心を通わせていくのは良かったです。

最後に、本当の意味で主従関係が結べたところではキュンときます。サラサラと読めて楽しめるけど、再読はしないかなと思います。

3

陰陽師もの

面白かったです!

藤丞さんと言えば、平安の世を舞台にした『緋桜白拍子』がパッと浮かびます。
その作者さんがBL参入!?と驚いたが、そういえば当時から何かくすぐられるものがありました。
何よりも『暴神の虜』の後書きにて、BLが嫌いでなく好きで、描いてみたかった~ということを書かれていて妙に納得も。

作品についてですが、簡単に言うと陰陽師ものです。
常人ならざる力を持つが故に、両親や職場でも遠巻きにされる受け。
何故そんな力を持っているのか?それは陰陽師として振るわなかった父親が禁術に手を染め、我が子に陰陽師としての才を授けてほしいと鬼神に願ったから。
その鬼神への見返りは陰陽師としての才を授けてもらう息子自身。
己が禁術を施したというのに、父親にも腫れものを触るように扱われる息子の受けが不憫です。
そんな受の傍には傍若無人に受の体を毎夜貪る鬼神がおりました・・・

凄く萌えたかというと、そうではないが面白かったです。萌えと話が面白かった、はまた別の所にあります。
まず感じたことは、平安調の舞台・登場人物の衣装などを描き慣れている(作風的に描き込みはそこまで多くはない)ということ、お話の流れがスムーズだったこと。
起承転結がよく分かるお話で、最終話まで難なく読み進めることが出来ました。
もっと頁が増えればアクションシーンが増えたかもしれません。

BLでファンタジー+(うっすら)アクション要素ものは下手すると、とても中途半端に思える事がありますが、そういうこともなかった。

受は鬼神にいいように体を扱われることに、プライドを傷つけられる。でも、少なからず鬼神に対して想う部分もある様子。
鬼神は鬼神で傲慢に振る舞っているようで、受を助け守ってくれている。ただ、二人とも素直ではなく、受は乱れる自分を許せないし、いいように閨で扱われるのも嫌だ!
攻からはお前は俺のもの!独占したいしお前に近付く者は気にいらない、強引に迫るのは素直に愛情表現が出来ないから?
感情的に譲らない部分も見え隠れするし、素直に対応しきれていない。それがお互いなので、上手く纏まる為にはお互いの譲歩が必要なんじゃ?と早く認めればいいのに!と。

話の中盤、受の力に嫉妬した本家の若様が力比べを、とちょっかいを掛けてきます。
それにより受は呪いを受け、鬼神は姿を消してしまう。
失って初めて本当の自分の気持ち気が付くという流れは王道パターンですが、やはり「お前がいないと駄目なんだ・・・」という流れが好きなのでここは萌えた部分です。

最後は丸く収まり、晴れて両想いになるものの今度は鬼神が受に真名を教えたことで言霊で縛られてしまう事態に陥って。
良いのか悪いのか?笑える結末でした。

1

既視感・・・

作者さん、初BLなのでしょうか?
平安時代を舞台にした1冊で、表題は陰陽師が主人公。
この陰陽師モノ・・・力を得るために父親が邪神と契約して息子を与えるという設定まではよかったのですが、
なにやら、その先の陰陽展開が滅茶苦茶既視感のある、あの某安倍○明シリーズをまんま彷彿とさせるモノでしてそれがいいんだか悪いんだか。
そこの部分はオリジナリティはなかったのかも?

主人公の神流はすごくネガティブでツンデレです。
父親に力の代償に自分を差し出されたあげく、父親も母親も、鬼が自分についているからと遠巻きにされてしまったことを嘆いて、鬼にやつあたりしてる。
でも、鬼は契約だからというだけではなくて神流を大事にして守ってくれてるんです。
すぐエッチしたがってやっちゃうけどw
そんな愛が欲しい神流に愛を与えている、唯一の存在として本当は必要な存在なんだけど、どうしてもすぐなんだかんだとこだわって素直になれないんですね。
そして、力を借りて帝にかけられた呪いを解けば、今度は宮廷で人の力じゃないと遠巻きにされて、この神流、どこまで人に好かれたいのか?っていうか欲張りではあると思います。
しかし、実力は鬼の助けもありあるわけなので腕の評判は上がる。
それが面白くないのが本家。
術対決を申し込んでくるのですが、神流に呪いがかかるのです。
しかも鬼より力のある”大将軍”なる式を放って、しかし神流が鬼を拒絶したために彼はいなくなってしまう。
一体どうやって対決するのか?
という事を経て、二人は主順の関係を新に築くと共に、愛する人どうしになるというお話。
しかし、神流のツンデレは一生治らないようでwww

もう一編も平安もの。
中流以下の貴族がその身分ゆえにさげすまれ、盗人の疑いをかけられる。
それを救ってくれたのが上級貴族。
彼の求愛に答えた主人公ですが、実は自分にかけられた疑いはこの上級貴族の企みだったという。
すれ違いを描いた作品でした。

平安モノって嫌いじゃないんですが、どちらかというとコスプレ的萌えがあるので、やはり髪はすべてひっつめて耳や項や額にはらりと落ちる数本のほつれ髪・・・というのが一番好きな格好ですので、こうして現代風にアレンジされた髪型は今ひとつ好きじゃない!
それが自分にとってのマイナス点になっちゃうんですよね~
あと二本とおして、受けちゃんがちょっと女子っぽさを感じさせる(見た目ではなく、そのキャラ設定が)部分がかすかににおったのを嗅ぎつけてしまったのも。。。

今後に期待というところでしょうか?

2

鬼神に好かれた陰陽師

花とゆめ掲載作品『緋桜白拍子』が代表作の少女漫画家のBL作品。
この作家さんの描く受け様は少女漫画を描いてる時もBLでもあまり変化無く描けるから
どっちでもありのイラストですね。
先月発売になった「ジュリエットは~」の主役もあまり女って感じがしないイラストだから
すんなりBLでもOKで違和感がないですね。
代表作も平安調アクションストーリーでしたのでBL参戦作もその流れを踏まえている
感じの作品でした。

陰陽師の名門安倍家の分家筋である受け様の家では受け様の父親が陰陽師としての
能力が低かった事からこのままでは家が没落してしまうと言う危機感から受け様の父は
禁術に手を染めて、生まれ来る我が子に高い能力を授けてもらう代わりにその子供の身を
引き換えにして力を手に入れる、そして生まれたのが受け様なんです。

その約束の元に力を授かった代わりに毎夜鬼神に身体を貪られる受け様なのですが、
その高い能力の為に家族の為に身を犠牲にした受け様ですが、その家族からは皮肉にも
怖がられてしまう受け様なのです。
そして高い能力故にまわりの者からも畏怖を覚えられ、遠巻きにされ、近づく事すら
されないような孤独を抱えてしまう。
いつも傍にいるのがその元凶の鬼神だけだと言う皮肉な状態になるのです。

鬼神と陰陽師の擦れ違いラブのなのですが、この鬼神はかなり受け様が好きなのですが
何しろ種族が違いますから気持ちが伝わらない。
でも、安倍本家の当主から能力が高くて本家より目立つと言う事で恐ろしい呪詛を
受けてしまう、それを助けようとした攻め様は軽く吹き飛ばされてしまうのです。
そして受け様を守る事が出来なかった鬼神は、約束を果たせないと受け様から姿を消す。
消えられて初めて受け様は鬼神への気持ちが何なのか気が付いてしまう。
でも鬼神は何処にもいなくて、更に本家からの呪詛も消えない危機の中で鬼神を
呼び出すには鬼神の「真名」が分かれば受け様の式神に出来る事を知り、その名を探す。
最後はやっぱり愛の力で運命をつかみとるような展開なのです。
式神になった後の二人のエロは、大変な感じでした(笑)だって受け様が嫌っ!なんて
言うと攻め様は手が出せなくなるんですもの。
攻め様よりも意地っ張りな受け様が主として命令をしなければ動けないなんて
羞恥プレイの様で、受け様の今後の苦悩が見えるようです。

3

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