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天国にカンパイ(表題作 この世の果てまであと一歩)

tengoku ni kanpai

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表題作天国にカンパイ(表題作 この世の果てまであと一歩)

全てに恵まれているヤクザの幹部 吉崎暁光
ことごとく運の悪い買われた男 杉野天国・24歳

その他の収録作品

  • この世の果てはまだ遠い
  • この世の果てまでお前と一緒
  • あとがき

あらすじ

友人に騙され借金のカタに自らの命を支払うことになってしまった男・天国(24歳)。
そんな天国を買い取った男・暁光(暴力団系の幹部)。
均整の取れた体躯の超美形、地位も名誉も何でも手に入る強運ゆえに人生に興味を失っていた暁光は、あらゆる悪運を掴まされてきた天国に興味を持ち、執着する。
仕事も与えられ、身体と引き換えに悪くない快楽を覚えこまされる日々は、天国にとって「不運」なのか「幸運」なのか!?
オール書き下ろし?

(出版社より)

作品情報

作品名
天国にカンパイ(表題作 この世の果てまであと一歩)
著者
ふゆの仁子 
イラスト
六芦かえで 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイノベルズ
発売日
ISBN
9784799712177
2.5

(4)

(0)

萌々

(0)

(3)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
2
得点
9
評価数
4
平均
2.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

両極端な二人が出会ったらどうなる?

シリアスになってしまうような設定をコミカルでシュールな感じで進みながら、
互いに愛に溢れてる甘い雰囲気も感じさせるストーリーでした。

出会い編から、あとがきと言う名の甘い関係になるまでを3章プラス1で描いた作品。
連続して描かれていないので、気軽に読める感じもあっさりしていて良かったです。
基本はバカップルなんですが、出会い編を読み始めた時は、シリアスで痛い展開?
なんて思っていたのですが、読み進めると受け様の意外な男前ブリと、
攻め様の受け様と一緒にいることで初めて味わう体験や得た感情が可愛いと思える。

内容は、両親に先立たれ、苦労を重ね、でもその苦労がいつも身にならず何処までも
不運に見舞われる受け様が死のうとした場所で、受け様とは真逆の理由で、
他人から見れば何もかもが恵まれている攻め様が、それ故に生きている事を実感出来ない、
欲求も物欲も湧かない、そんな暮らしに生きる気力を無くし、死を選ぼうとする。
しかし、自分が死のうとしていたくせに、受け様は必死で攻め様を助けて説教。
攻め様は受け様の不運ブリが面白いと、受け様の背負った借金を帳消しにして、
死のうとした受け様の命を自分が貰うと宣言。
攻め様は不運な受け様と一緒にいる事で何も見えなかった未来に希望を視ている。

半分攻め様にお金で買われた形になった受け様、そして身体の関係込になるが、
死んだような目をしていた攻め様が受け様の側で人間らしい楽しさを感じ始める。
幸運の女神に愛され過ぎているような攻め様にとっては、受け様はもっとも素晴らしい
贈り物になっているような感じなのですが、受け様は攻め様から肉体の欲求解消の
おもちゃみたいなものだと思っているのでやっぱり心の不幸は断続中。
初めて知った人を愛する感情を上手く表す事が出来ない意外に不器用な攻め様の行動と
言動で、受け様が落ち込む事になるけれど、自分を見失っていた受け様も気分のどん底で
自分らしくないと奮起する事で、すれ違っていた二人が思いを通わせる内容でした。

全てが完ぺきで物理的にもこれ以上の幸運はないと思える人生を歩んできた攻め様が、
実は心が誰よりも不幸で、その攻め様を天国に導くのが受け様と言うお話。
受け様も、不幸体質だけれど、攻め様と一緒にいる事で、幸福を手に入れてるから、
結局はハッピーエンドのバカップルなお話でした。

0

天国に完敗。。。

いや、この題名『天国にカンパイ』ってカタカナにしてあるところがミソでして、一冊読み終わって多分、そういうことなんだろうな?って思ったのです。
しかも、読者の自分も完敗いたしましたorz。。。
最初に謝っちゃおう!ゴメンナサイ!!
何に萌えたらいいかわからなかったデス。
何か雰囲気でなんとなくわかるんですが、すごくわかりやすいんですが、ファンタジーだからいいんですが、
えっ?それだけ!これでいいの?
あとがきによると、題名が浮かび出会いとキャラと1章のラストが浮かび、そして次の章の題名が。。。
と、そういう流れで作られたのはわかるのですが、何だかやっつけ仕事というか「ふ~ん」で終わってしまって、一緒にハラハラしたり、ドキドキしたりという共感が得られなかったのが敗因でしょうー
主人公たちは、特に攻めは受けにメロメロのようなので、そういう意味で”完敗”なんでしょう。

出会い編が【この世の果てまであと一歩】
敬虔なクリスチャンの両親の元に生まれた天国(あまくに)は、両親が早くに亡くなり施設で育ちます。
施設を出てから働きながら定時制高校に通い、大学に入り、友人から起業を持ちかけられたのですが、経営は思わしくなく、一緒に立ち上げた友人は逃げてしまい天国に残されたのは背負わされた多額の借金。
昔から不運がつきまとい、全然いいことのない天国は、借金返済の為に鉄道に飛び込んで自殺しようとしていたその時、
自分が飛び込む前に突然見知らぬ男が飛び込もうとします。
思わず身体が動いて彼を助けてしまう天国。
その彼は吉崎といい、彼はすべてに恵まれ、運もよく、そのために生きている意味を感じずに自殺しようとしていたのでした。
ここで会ったのも、天国が助けたのも何かの縁と、吉崎は天国の借金をチャラにする代わりに自分のものにすることにします。

おt、そんな出会いは面白いかも?と期待させるものでしたが(いろんな事が都合よすぎたとしても)
もう不運が続きすぎて亡くなったも同然とおもってるからか、元がポジティブなのか天国に生命力がありすぎますw
吉崎は、欲しいモノがないから自分と真逆の人生を生きてきた天国に興味を示し、自分のものにしたのは、買ったからといってあまりに天国があっさり男前すぎて色気を全く感じないので、吉崎一体彼のどこに欲情したんだろう?
不思議でしかたありませんでした(涙)

その後が【この世の果てはまだ遠い】
本当の心の繋がりがないから、吉崎から何の説明もなく勝手にあれやこれや進められ、その真意が汲み取れなくてすれ違ったり、嫉妬したり、
吉崎がヤクザであることから天国をその抗争に巻き込みたくなて何の説明もなく遠ざける話が3章の【この世の果てまでお前と一緒】
そして、天国は吉崎と、吉崎は天国とずっと一緒にいるという、やっと互いが理解しあえたね、っていう感じの終幕でした。

あとがきの後にボーナスで二人のラブいちゃ編、山口県へフグを食べに行く話。
が、ついておりましたが。。。
ああーーー!!やっぱり何に興味をもって読んだらいいかわからなかったよーーー!!
出会いは面白いのに、何か掘り下げが浅くて、とても残念デス(涙)

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