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『きみ恋シリーズ』の第3弾です。『きみが恋に溺れる』で、陣内に振られた鬼島が主人公の、すれ違って絡み合う大人たちの恋模様の2巻です。
身の危険から、鬼島のマンションに泊まっている市川。時々見える甘い雰囲気にニヤニヤします。おまけに、鬼島が市川を名前で呼ぶ時の甘ったるいことと言ったら!!鬼島の甘いマスクに、市川が拒めないのも納得できます。
そして、身体を張って市川を守る鬼島がカッコ良くて悶えます。そうかと思えば、嫉妬で自分を抑えられない鬼島は可愛いし。
その不機嫌な鬼島に気付いてフォローできた市川は、成長したのと同時に、ホントに鬼島が好きなんだと分かって嬉しくなります。
シリーズ通していろんなカップルが楽しめたので、これで終わりかと思ったら寂しいです。最後の、駅のホームで市川を見送る時のお別れのキスで、人目を気にしないところがやっぱり鬼島はカッコイイです。
えっとこの表紙の子、誰だっけ?とページを捲れば捲るほど、えっと。となる健忘症の私。
あ~なんかちょっと薄らぼんやり思い出したけども、そもそもがこう、モブっぽい人ではあるよね(言っちゃだめか?)というか地味な女子っぽいというか・・・
この巻だけ読むと、鬼島さんには幸せになってもらいたかったけど、やっぱどこか陣内に心残してて、あてつけで弓月とくっついたような気がしてならず。
1巻から通しで読み返してみてやっと、なるほど鬼島はきちんと弓月と恋愛してたんだなと納得いたしました。
マイフェアレディは使い古した感じかなあ。
恋も『攻撃は最大の防御!!』
鬼島の男前っぷりが引き立つ一冊でしたね~言葉攻め最高ッス!!
鬼島は大人で世知にたけています。
営業としても有能で自分が惚れ込んだ友禅デザイナーの市川弓月を口説きおとしプロデュースするまでにこぎつけます。
市川の抱く自分への想いに気づいてもうまくかわそうとしていました。
あくまでも自分が主導権を握り、気弱で引っ込み思案な市川を仕事ごとコントロールしようとするんです。
これは弓月の気持ちに応えられない、という彼なりの気遣いなんですが。
ところが失恋した鬼島を市川が体を張って慰めようとしてから変化が…というのが前巻まで。
市川というキャラクターがとても愛らしいんですよ。
初(うぶ)ですぐに顔を赤らめたり鬼島を意識してドギマギするのに仕事には真摯。
人にも仕事にもとても素直で誠実です。
師匠との関係をめぐるやっかみから窮地に陥った工房を逃げ出しても絵は棄てられなくて唯一、自分をを信じて肯定してくれた鬼島の強さと護られる心地よさに傾いてしまうのは無理からぬことですよね。
お互いに相手に『他に想う相手がいる』という状態で体を重ねるふたりですが、弓月を目の敵にしているストーカーが起こす事件がキッカケとなり繋がりは強くなります。
鬼島がいつの間にか弓月に夢中になる姿が良かったです。
自分を好きだと思っていた弓月が師匠を想っていると知り、ちょっと落ちて面白くなさげな顔をする鬼島。
思ってもみなかった自分の感情にビックリして葛藤したり、羞恥心を覚えたり。
そんな感情に戸惑う可愛い姿を見せたかと思ったら強気に出たり。
この人は仕事だけじゃなく恋も『攻撃は最大の防御』なんですねぇ(笑)
お風呂エッチも素敵でしたが言葉攻めloveな私は鬼島さんの悪いオトコ風味な余裕の微笑みと言葉攻めがたまらんかったです!!
その人のすべてが投影される作品。
市川の描く図案に一目惚れって、、クリイターとしたら本当に幸せなことだと思います。
シリーズ通して鉄板展開というか無理なくまとまっているので安心して読めます。
【堕ちる】から随分、時間がたっていますが受チームは皆さん、健気で芯が強い人たちでした。
このシリーズを読むまでコメディの印象が強かった高永ひなこさん。
『シリアスっぽいのもイケる!』と思わせてくれた作品でした。
鬼島さんは前作から好きでした。
前作より大人な雰囲気でおとなしめなストーリーでした。
弓月の性格、控え目で純粋で大人しいキャラも素敵でした。むしろ好きです。
が、鬼島さんのS度が前作より落ちて、わんこ攻めよりになっていて魅力が減。
わんこ攻めは好きなんですがね、ここは前作のようにSで余裕綽々なキャラで攻めて攻めまくって欲しかったかな。
そんな余裕やSさが乱れるからこそ、このタイトルなんでしょうが…。
でも最後あたりのヤキモチを焼く鬼島さんは可愛かったです。
弓月もエッチに不慣れな所とかウブな所が見ていて可愛かったです。
礼一郎や陣内も登場していて、楽しめました。
蒔田の真意が謎のままだったので⁇となりました、なので星マイナスです。
帯に最終章と書かれていたので、この次の巻で完結するのかと思っていたら、今作で完結でした(笑)
お互いが前に好きだった人(先生と陣内)に嫉妬したり、ストーカー薪田による事件が起こったり。
そう言った障害を一つ一つ消化して行き、最後はお互いの気持ちを確認し合ってのハッピーエンド。
相変わらず鬼島さんが良い男で、茶目っ気もあり、格好良かったです。
だからか、弓月が少し女々しく見えてしまうこともあり、少女漫画っぽく感じてしまうことも……。
「きみが恋に溺れる」の陣内と礼一郎がちょくちょく登場するのは嬉しかったです。
礼一郎のキラキラ具合が何だか懐かしくもあり、愛おしくもありました(笑)
またどこかできみ恋シリーズのキャラクターたちに出会えることを願いつつ、高永先生、お疲れ様でした!