「この雨の夜が明けたら」書き下ろしSSペーパー

穏やかな前日譚

週末、大久保の部屋を訪れた松嶋。
ふだんは飲まない松嶋だが、
酔うとどうなるか確かめてみようとの
大久保の提案で、ビールの缶を開け…。


本編で事件が起こる前のお話でしょうか。
大久保が接客の仕事をしていること、
季節が本編冒頭と同じく春先であることから
そう感じました。

できれば本編後の、色々乗り越えた二人の話を
読みたかったのですが
酔って大久保に甘える松嶋が可愛いので
まぁいいかとも思えるラブラブなお話でしたw

松嶋に膝枕しながら、
過去にここまで甘えられたことのない
大久保が幸せを噛み締めるシーンが切ない。
今後の展開を知っているだけに、
未来のことを何も知らず穏やかな夜を過ごす
二人の様子に胸が痛みます。


慌ただしい春先に始まり、
冷たい冬の季節に終わった本編。
このペーパーではまだ春先の頃の
二人が描かれていますが、
本編後の二人も心穏やかに春を迎えていればいいなと願います。