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表題作やわらかな闇を抱いて

メイ・レン,26歳,歓楽街の案内人
穂高吹雪,20歳,街に戻ってきた青年

同時収録作品すべては夜から生まれる

大沢優司, 女のヒモ
水野誓, 母親のスナック手伝い 16歳

同時収録作品汝、眠る事なかれ

霧生道信, 和泉会会長の末子で幹部
柚木瑛, 和泉会幹部

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

レンは繁華街で観光客に店を紹介する「享楽案内人」。ある日、吹雪という青年を助けたところ家までついて来られ、追い出すつもりで体を要求するが、動じない吹雪に煽られて濃厚なキスを交わしてしまう。次第に吹雪を意識するレン。だが吹雪はある目的のためにこの街へ来たのだった。無法者たち蠢く街を舞台にリンクする作品集、文庫化。

作品情報

作品名
やわらかな闇を抱いて
著者
神奈木智 
イラスト
ヤマダサクラコ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344834712
3

(2)

(0)

萌々

(1)

(0)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
5
評価数
2
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

この先が気になる余韻あるラスト

メインは表題作ですが、時系列は作品の掲載順通り「すべては夜から生まれる」「やわらかな闇を抱いて」「汝、眠る事なかれ」になっています。

2作目までは、柚木というヤクザがサブキャラとして登場する、夜の繁華街を舞台にしたカップルの話だと普通に読んでいたのですが、3作目で胸にどんと来ました。

柚木とペアで出てくる人物は毎回異なります。1作目の兄貴分の桜羽はともかく、2作目の椿が表紙イラストにもいるし漠然とカップルなのかなぁと考えていたので、3作目の霧生に驚きました。生徒と先生とか萌える…指食べるイラストも色気あって素敵でした。

前2作品の主役カップル達は実はこの二人の前座?なんて思ったところに、響の名前が登場!次に響に囚われるのは柚木か、霧生か?レン達も巻き込まれるのか?色々想像できる余韻あるラストが素晴らしいと思いました。ただ、それは読み直した今だから思えることかも。すっきり甘いラストがお好きな方はもやもやしてしまうかもしれません。

1

三作品のリンク物

10年以上前にノベルズとして刊行された物語の文庫化らしいのですが
三作品が同じ世界観で繋がったリンク物です。
三つすべてに登場するのがヤクザの柚木。という事を前のノベルズのレビューを見て
期待していたのですが…

〈すべては夜から生まれる〉
16歳の誕生日の夜に誓(受)は、先月街に流れてきたばかりで、女と別れたばかりの優司(攻)に路地裏で強姦される。
優司はろくでなしのヒモだったが、誓は見捨てる事無く大概の我が儘をおとなしく受け入れていました。
誓の母親は、暴力団の幹部の愛人で、組のお金をその幹部が横領してにげてしまい、誓はリンチされ、その事がトラウマとなり精神的に後遺症が残り…
ヤクザの柚木は、その幹部の部下だったのですが、すべては自分がのし上がる為の策略で…

〈やわらかな闇を抱いて〉
享楽案内人の肩書を持つレン(攻)は、夜毎、華人系から来た観光客を相手に声を掛けて、チップや、案内をした店からのバッグチャージを稼ぐ仕事をしている。
ある時、日本人の青年、吹雪(受)が声をかけてきて、ある場所を聞きたそうにするが、日本人である為相手にしなかったのですが、
レンに追い払われた吹雪はトラブルに巻き込まれ、そこでレンの名前を出した事から、レンにもとばっちりが…
そのとばっちりをとりあえずおさめたのが、組で最年少幹部の柚木でした。
成り行きから、吹雪を自分の部屋で寝泊りさせることになりますが、吹雪は毎日出て行っては何かでお金を稼いで帰ってきました。
吹雪は人探しと言う目的を持って、この街に来たのですが…

〈汝、眠る事なかれ〉
柚木の部下の椿が誰かに殺されてしまった。
今迄に幾度となく何週間か行方不明になっては戻って来ていたのに、今度は一カ月後、死体となって戻ってきてしまった。
その一カ月の間に一緒に居た人物が…

と、自分でもあらすじを書いていてもこれ以上詳しく書いたらネタバレになってしまうと思って簡単に導入口だけを書いたつもりですが、
三作品すべてが中途半端で、終わり方も中途半端。
柚木という人物をリンクさせることに意味があるのか無いのか理解できなかったし、結果は読者の想像に丸投げで、きっちり結果が読みたい私的には少々物足りない‼︎
一番キーになる人物は、人の話の上には出て来るが実際には出て来ない等、イマイチそうする為の意味が理解できませんでした。
萌える部分もあまり見つけられず…

神奈木さんは大好きで、ヤクザ物の〈やさしく殺して〜〉が滅茶苦茶ツボで大好きだったので今作もかなり期待していたのですが、今作は神奈木さんの言いたかった事が私の理解力不足のせいかもしれませんがよくわからなかったし、中途半端感が少々残念でした。

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