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完結することのない物語。
旧版のレビューを拝見して読んでみようと思ったのですが、未完との情報が書かれていてちょい腰が引けてました。が、完全版が発売になるとのことで購入。旧版は持っていないのでそちらとの比較はできません。
という事でレビューを。旧版と内容は同じかと思いますが、一応ネタバレ含めてレビューを書きたいと思います。
高校生でバスケ部に所属している折田は、風邪で学校を休んだチームメイトの啓の様子を見るために彼の家を訪れます。けれどそこで折田が見たのは、緊縛され男に抱かれている啓の姿で。
それまでいけ好かない奴だと思っていた啓の淫猥な姿を見たことで、実は自分は啓に惚れていたと気づくのですが…。
というお話。
折田視点だったり、啓視点だったり、あるいは啓を抱く啓の兄の伝視点だったり。
視点が変わることで、彼らが何を想い、どうしたいのか、という事がきっちりと読み取れる。
折田に惹かれつつも、兄と関係を持ち続けている引け目から折田から離れる啓。
恋人がいると知りつつも、それでもなお啓を想い続ける折田。
屈折した想いを弟に抱き続ける、鬼畜な兄・伝。
そして、伝に素気無くされても恋慕の情を抱き続ける伝の同僚の真壁。
伝の、並々ならぬ啓への執着心から常に啓を抱いていて、ゆえにエロは満載です。
尿道攻めあり、お道具あり、局部へのピアスあり。
痛そうなのですが、そのどれもに啓は快楽を感じるので、痛そうだけれどエロい。
時代のせいなのかなあ…、それともこれがR18作品だから？
修正の程度が緩く、割とがっつりとtnkだったり結合シーンだったり、色々諸々見えちゃう。旧版を持っていないので確認するすべがないのですが、旧版もこういう修正なんだろうか…。
漫画部分はおそらく旧版に掲載されている分と同じものが掲載されていると思います。
で、完全版という事で、序盤にカラーのイラストが13枚、そして、漫画のあとに、「幻の6話」ということで、6話のネームが収録されています。
さらに、その後に漫画の一部を切り取ったイラストも収録されています。紙に鉛筆で描いたのかな。めっちゃエロいし、めっちゃ綺麗でした…。
「幻の6話」はネームなので、ざっくりとしたたたき台だけ。
なのですが、セリフは書かれているのでどういう展開になるのかはさっくりと読み取ることができます。
5話の終わりで、伝にゆさぶりをかけてきた「高校生」にお仕置きをする算段をしている伝と真壁先生が起こす行動を描いたであろうストーリー。
旧版のレビューで、『続きが読めないのが残念』という声が多数あがっていましたが、実際に読んでみて、その言葉を実感しました。
6話のネーム、そしてその後に紡がれていくはずだった物語。東城さんが、きっと一番心残りだっただろうな、と。
兄弟で関係を持つという禁忌の愛。
まっすぐに相手を想う、純愛。
そして凌辱ともいえる数々の濡れ場のシーン。
お好きな方にはたまらない設定が盛り込まれていて、それぞれが抱える愛情に激萌えしました。今後この話が完結することはないわけですが、読者一人一人が好きなようにストーリーを妄想すればいいと思う。
痛い描写も多いですし、何しろ伝が鬼畜なのでもしかしたら好みが分かれる作品かも。
けれど、個人的にはとってもツボな作品でした。
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スンゲーかった。
ネームに泣けた。
作家さんを心から尊敬する。
ボーイズラブ って 何かと闘い続けることなのだろうか ……………
作家さんの凄まじいエネルギー、作品からとてつもないパワーが感じらる。
もっともっと多くの人に読まれて欲しい。
最後に下絵がたくさんたくさん出てきます。見ごたえがあります。
買わなきゃソンソン。
電子書籍 ebj で購入。大満足です。
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