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一話目での主人公の中途半端さが残念。二話目で印象が変わります

主人公の死から物語が始まるという衝撃と、最愛の恋人のために、相手と恋人同士になる前・関わる前に戻ってやり直すというあらすじに惹かれ、購入しました。
やり直しても、いずれ主人公が死んでしまう事が確定している状態で、独特のハラハラ感があります。
主人公と相手役の椿くんに感情移入すればするほど、読み手まで一緒になって、どうか二人で幸せに生き続けて欲しいと祈ってしまうような作品です。

○冬至さんの印象○
ぶっきらぼうな言動で少し乱暴な印象を与えますが、かなり不器用で結構優しい人というイメージを受けます。
椿さんとはまた違った範囲で人望のある感じがし、また、生活力があるところが格好良いなと思いました。

○椿さんの印象○
周囲から見ると上品・綺麗・有能・人当たりも良いといった完璧さですが、そこに至るまでの過程を知ると、一気に人間味が増して近しく感じられます。
ひねくれたり、もっと人間不信になったりしてもおかしくない出来事を経てもなお、心根がまっすぐなので、完璧に見えても嫌味さを感じさせません。

お話は、一話目が冬至さん視点。二話目で椿さんの視点から、冬至さん視点では見えなかった事を伝えてくれます。

一話目では主人公の冬至さんの中途半端さ、椿さんと関わらない為の行動を自分のミスや不器用さでことごとく失敗し、いざ近付かれると拒みきれず、ズルズルと関わっていってしまうところが目に付きます。
恋人にならなくても、相手が自分に恋焦がれてしまったら、もうその時点でやり直した意味がないと思うので…主人公の思い切れなさがもどかしい。
椿さんから関わってこられるようになっても、自分から何か行動を起こして相手を離れさせようとする事が出来ないため、葛藤からくる波乱の大半は現実に表出することなく、主人公の内心で展開されています。
そのため、物語全体から見ると大きな動きもなく、メリハリに欠けるかもかも知れません。
もう少し冬至さんが頑張って上手く立ち回ってくれていたら、椿さんとの駆け引きにもスリルが生まれ、盛り上がりがあったんじゃないかなと。
あまりにも上手くいっていなかったため、私は少し冬至さんの覚悟のほどを疑ってしまいました。

二話目で椿さん視点から見た冬至さんを知り、印象がかなり変わります。
個人的にううん…?と感じてしまっていた主人公の人間的魅力が分かるエピソードが明かされてゆくので、若干私の中でネックとなっていた主人公への印象が改善され、素直に二人ともを好きになる事が出来ました。
一話目では主人公自身ですら覚えていなかった二人の本当の初めての出会いが、とても素敵です。
なぜ椿さんが冬至さんをすごく好きでいるのか、その過程に納得。
椿さんが王子様と呼ばれるまでの経緯も分かり、完璧ってだけじゃない、椿さんの人間味と、そこからくる魅力も伝わってきます。

全て読み終える頃には、良いお話だったなぁという印象。
幸せな結末を迎えられて良かったです。

読後感は面白かった…に分類しつつも、惜しい作品

※受け様と攻め様、それぞれの印象について追記しました。

○○受け様の印象○○
序盤は綺麗系の好青年で、少し男前な性格といった印象。
攻め様と関係をもったあたりから妖艶さが描かれるようになり、妖艶な美青年といった印象に。
獣医師としては、常に男前な感じでしっかりしており、獣医師としての優秀さを感じさせるシーンも度々登場します。
その為、一人のプロとして自立した大人である事を感じさせ、良かったです。
適度に博愛精神を感じさせてくれる人…かな。

○○攻め様の印象○○
少し高慢な部分もありますが、基本的には視野が広く、恋愛に関してを除けば、狭量ではありません。
事業者、経営者、次期国王候補としての有能さを窺わせます。
最初は誠実で優しい自信家といった印象(Hシーンでは一貫して少し?鬼畜でしたが…)
少しずつ、嫉妬深さによる狭量な部分、自分は何も言わないけれど相手には気持ちを見せて欲しいというずるさ、などが加味されてゆきます。
受け様が精神的にダメージを受けると攻め様からも予想出来ることを、結構しちゃいます。


攻め様にも受け様にも人間的な魅力があり、互いに相手のどんなところに惹かれていったのかが丁寧に描かれているため、合う方には面白い作品ではないかと思います。
ただ、私は下記の点が気になり、面白かったー!とは感じきれないお話となってしまいました。良い作品だとは思うのですが…うーん。

○○気になった点○○
・攻め様が受け様の行動待ち状態で、攻め様の意地悪に受け様が思いつめて行動するまで、受け様は精神的に辛い状態になってしまわれる
・自尊心を軽んじられ、傷付けられるような事(色々ありますが、主にHシーンなどで…)をされても、好きだからとほぼ怒りもせず許してしまう受け様
・結局、受け様がこの先も辛い目にあいそうな未来を示唆しつつのラスト(両想いでラブラブですが、後継者問題や、二人の仲を良く思わないままの側近の存在など)

○○逆に、良かった点○○
・攻め様も受け様も、自分の職業に対し誇りや志を持ったプロフェッショナルであること
・お互いに考え方がしっかりしているからか、キャラとして人間性に深みと魅力があり、読んでいて、互いに相手に惹かれてゆくのも納得できる
・受け様が上品に妖艶な一面を持っていて、エロチックな展開多し
・当て馬キャラが思いのほか魅力的で、こちらとくっついて欲しいと思ってしまうくらいでした(クールかつ誠実で有能、でも優しくて、慈しみをもって愛してくれそうなキャラだったのです…!)

個人的に少しモヤモヤとしてしまうお話ではありましたが、気にならない方には純粋に楽しめるお話ではないかなと思います。