治水をベースとした架空王朝ものということで拝読しました。
皇帝のヴィジュアル、一途なキャラクターが良いです。
彼の想いは秘められつつも熱量が高く、またあまり自覚の芽生えていない王佳との関係性の今後の変化に期待しかありません。
しかもこれで王佳よりも年下だという話。年下かつ受けよりも圧倒的に位の高い攻め。素晴らしいです。
普段から中華耽美小説を嗜む身としては、今作の人名のふりがなに揺らぎがあるのが意図的なものなのか、それとも特に意味はなくそうなっているのか、どちらだろうと常々考えながら読んでおりました。
美花には「めいふぁ」と中国語普通話のピンインをひらがなにしたようなルビが振ってあるのですが、王康には「おうこう」と日本語音読みのルビが振ってあります。
また、小梅に至っては「こうめ」と日本語訓読みのルビとなっております。
名前の読み方でキャラクターの性質などをあらわすために、意図的にふりがな表記を統一していないのでしょうか。
また、王佳の台詞内で「ルート」という単語が発せられる箇所にも目が行きました。
時代背景、また世界観的に、英語由来の単語が出てくると違和感を感じてしまうようにも思います。
しかしながら、これもあえて横文字言葉を使うことでインパクトを与える狙いがあったのかもしれません。
中華の世界観を楽しむというよりは、そのテイストを帯びたファンタジーとして、架空世界であることを理解しながら読むと楽しむことができそうだと感じました。