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女性ジリさん

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主人公=ほぼ我々

こういうタイトルの作品は、実は主人公がモテていた…という話が多いと思うのですが、この作品は今のところ本当に主人公・地田がBL圏外です。
以下、ネタバレしてます。

モテているのは地田の親友の天野恒星。小柄で地味な見た目ですが、笑った顔が愛らしくて私は好きです。
冒頭で恒星はクラスメイトの野薔薇に告白されるのですが、恒星は怯えて拒絶してしまいます。
それでも野薔薇の健気な頑張りで、ようやく少し仲良くなれたところで野薔薇の友人・紅林もどうやら恒星が好き?な展開になっています(紅林は初めの方から登場してはいるんですが、どこに矢印が向いているのか分からなかったのです)
実はこの3人、同じ幼稚園の幼なじみ。恒星はすっかり忘れていましたが、野薔薇と紅林は一途に想い続けていた模様。

この状況を見守っているのが地田なのですが、彼が1番この状況を楽しんでおります。なぜなら彼の心情はほぼ読者(私)と同じ。「嫉妬キタッッッ!!」のところなんてシンクロし過ぎて笑ってしまいました。

野薔薇と紅林はタイプの違うイケメンですが、2人とも健気でどちらも応援したくなります。お話は割とコミカルに描かれてはいるのですが、この2人を見ているとなんだか切なくてキュンとしてしまいます。恒星…罪な男だよ…。

恒星に今のところ恋愛感情は無さそうなので、誰と誰がくっつくのか、くっつかないのか展開が全く読めません。また、地田はタイトルどおりBL圏外のままなのか…(「はず」というのが気になります)
まだ完結していないので話が更新されるのを楽しみにしています(加えて、好きなので何度も読んでます)

好みは分かれると思いますが、今ならpixivコミックで全話解放されているので気になった方は是非読んでみて欲しいです。

突っ込みどころが多すぎて恋愛面に集中できない

主役2人のビジュアルが好みだったので読みましたが、萌えることも面白いと思うこともなく読み終えてしまいました。

以下、ネタバレしてます。

まず「Keeper」という設定が活かしきれてないと思います。(「Keeper」というネーミングも個人的にはイマイチだと思う)広仁が郡司の前世だったかも明確になってないし、広仁を殺した犯人を探すのに能力が役に立ったわけでもない。

そもそも知隼は広仁事件をずっと探していたと言っていますが、前世の記憶が戻ったのが10歳で、現在31歳ですよね。資料館建設のプロジェクトが発足するまでの20年間、何もしてこなかったの?宇条家の次男なら、二階堂に資料を抜かれる前にいくらでも調べられると思うんですが…。行動が伴ってなさ過ぎて、発言に説得力がないんですよね。
二階堂が自爆したおかげで事件の真相が分かりますが、彼にも前世の記憶があったというのが都合良すぎて謎を追う面白さが一切感じられませんでした。


そして「来世」について。これが本当によくわからない。知隼は「過去世(鎌倉以前)」→「来世」→「現世」の順で生きていて、「来世」では「現世」での記憶に支えられていたと言っていますが、なんで「来世」の時点で生きてもいない「現世」の記憶があるのでしょうか?
その疑問を保留にしても、宇条知隼として生きていないのに、それがかつての自分だったと何故わかる?生きた実感がなければ、宇条知隼という人間の記録をただ知っているに過ぎないと思うのです。「現世」に宇条知隼として生まれて初めて自覚できるのでは?「来世」なんだから生きてなくても記憶はあるし、かつての自分だと分かると言われたら受け入れるしかないですが…。
この辺りがスッキリしないから、来世では「郡司との記憶を支えに生きていた」と言われてもピンとこないし、「手放す愛」や「もう一度、郡司の愛が〜」の台詞にも違和感を覚えました。


また「来世」という言葉にも引っ掛かる。「来世」という言葉の意味をそのまま受け取るなら、知隼は「現世」のあとに以前と同じ人間として2回目を生きることになりますが、その解釈で合ってるんでしょうか。私はSFに詳しくないのですが、時間軸を行き来するタイムトラベラーの要素とごっちゃになってる気がします。

理屈っぽいとは思いますが、ツメが甘いと感動のラブストーリーを成立させる為だけのご都合SFに思えてしまって感情移入できないんです。
あくまで個人的な意見ですが「来世」云々の話はいらなかったと思います。それが出てきたことで、それまで積み上げてきた話がぶつ切りになった感が否めません。「来世」の部分を削って、二階堂の「広仁の本心は違ったかも」という発言を否定する、なんらかの証拠や根拠が見つかる…という流れにしたほうが話に統一感があったんじゃないかと。

知隼の心情も最初は前世にこだわってたのに、後の方では来世での記憶にこだわっていて一貫性が感じられません。ぶっちゃけ、魂が同じでも別の人間なんだから「今」を生きればいいのに…と身も蓋もないことを思ってしまうのは、私に前世の記憶がないからなのでしょうか(^_^;)

このお話にはSF、恋愛、事件、歴史と色々な要素が詰まってますが、それらが全て中途半端で、尚且つ一本の線で上手く繋がってないと思います。もしくは、引っ掛かるところが多すぎて、私の頭の中で1つの流れを作ることが出来なかったのかもしれません。
時間を空けて2回読みましたが、上澄みだけを掬った話という印象が拭えませんでした。


絵は好きだし、知隼と郡司の出会いの面接シーンや郡司の告白の台詞は良かったので、普通のオフィスラブのストーリーとして読みたかったなと思ってしまいました。
児島かつら先生の作品を読むのは初めてでしたが、連載時から単行本になるのを楽しみにしていたので合わなくて残念です。