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 本日のゲスト:佐田三季先生

2013/03/01 15:52

小説『彼は死者の声を聞く』(心交社)3月9日発売
佐田三季先生の約2年ぶりの新刊は、3月9日に心交社「ショコラ文庫」からリリースの『彼は死者の声を聞く』。448ページの大ボリュームです。“佐田ワールド”に、おもいきり潜りこみましょう! それでは「801 AUTHORS 108」61回目のゲスト、佐田三季先生どうぞ!

Q1. 新刊の紹介をお願いします!
編集プロダクションに勤める男(斎木明史・受)と、その幼なじみの画家(神成静彦・攻)の話です。才能と嫉妬と差別を書きたかったのです。斎木の、知的障害をもった二卵性双生児の姉の死が軸になってますので、暗いです。重いです。すみません。

いろいろてんこ盛りにしすぎましたが、とにかく吐きだしたかった、そんなふうに書いていった話です。

Q2. 主要キャラは、どんな子たちですか?
斎木は、神成に嫉妬しています。彼の恵まれた環境と才能に。神成は神成で、斎木の家庭に憧れを抱いてます。隣の芝生は青い状態のふたりです。斎木は、逃げの一手の男。神成は頭のネジが飛んでいて、貧乏くさい犬のような男です。

Q3. 今作のこだわりポイントは?
主人公の斎木を人形のような、CGのように整った顔立ちという設定にしてしまいました。そのため、とにかく主人公を人間らしくみせたいと思いました。面倒なことから逃げたり、保身を考えたり、ずるさがあったり、過去にあったことからの歪みがあったり。結果、主人公は嫌なやつになりました(笑

脇役はだいたい実在の人物から容貌や性格の一部を拝借してつくってます。脇役にもちょっと注目していただけたら、うれしいです。

Q4. 近況、今作にまつわる先生の日常エピソードなど教えてください!
昔、「あなたには文才というものがまるでない」と言われたことがあります。コレを思いだしながら書いたシーンがあります。書きながら、なんでこんなに鮮明に覚えてるんだろう、とちょっと泣きました。

Q5. 発売前の今のお気持ちはいかがでしょう?
梨とりこ先生のカバーイラストに魅せられており、早く手に取りたいな、と思う半面、ものすごく緊張してます。不安でいっぱいです。

Q6. ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ!
どうぞよろしくお願いいたします。
拙作に『あの日、校舎の階段で』というのがあるのですが、そのなかの遠藤が顔をだしたり、以前ブログ小説をやっていたときの『檻』という作品の主人公、久世が出たりします。ご存知の方は、ぜひ彼らを探してやってください。

編集部からのコメント
佐田三季先生の久々の新刊は、448ページの渾身の大作です。見どころはいろいろありますが、恋愛的には神成の執着攻っぷりでしょうか。時に狂犬のように斎木に噛みつき、時に捨て犬のように惨めに愛を乞う神成の行動が、次第に愛おしくなってくるのが佐田作品の不思議なところ。
幼なじみで共通の思い出をいっぱい持っている斎木と神成ですが、それらは決して穏やかなものではありません。斎木が過去とどう折り合いをつけ、神成への複雑すぎる思いをどう受け入れるのか、ぜひ見届けてください。
あの日、校舎の階段で』の遠藤の幸せそうな姿(?)もちょっとだけ見られますよ。

(c)佐田三季/梨とりこ/心交社

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