葵居ゆゆ先生インタビュー

怒涛の不幸!! ハッピーエンドは訪れる!?
月羽は不幸な男娼。家族に捨てられ、男娼としても売れず、ついには、災いを引き起こす悪魔を鎮めるため、生贄に選ばれます！ ところが、そこを救ったのが謎の男、レオン。彼は月羽を身請けして、“花嫁役”にしたいようで……。6月24日発売、葵居ゆゆ先生の新刊小説『九天楼の買われた花嫁』。レオンはなんと、ちょっと変わった吸血鬼！ 孤独を生きる彼と、人間らしい喜びを知らず生きてきた月羽、二人の行く先に、ハッピーエンドがありますように!! それでは「801 AUTHORS 108」第957回、葵居ゆゆ先生どうぞ！

Q. 作品紹介をお願いします！
人外ものが好きなので、念願の吸血鬼ネタです。怖くはなくてわりとロマンティック路線かなと思います。産まれながらに家族に疎まれ、娼館に売られたけれどそこでも役立たず扱いで、ついには生贄になることが決まった不幸な受が、攻に買われて花嫁役をつとめることになって……というお話です。遊郭、身売り、生贄、吸血鬼、花嫁と好きな要素をモリモリにしました。途中受が可哀想でしんどいところもあると思いますが、最後はその分甘くてラブラブです。

Q. メインカップルはどんな攻×受ですか？
不幸で不憫なゆえに感激しやすく、頑張る方向をちょっと間違えている健気な受と、排他的で誰も愛さないと決めている、誠実な異族の王様の攻、という組み合わせです。最終的には攻が受をベタ可愛がりです。

Q. 当て馬や重要な脇役は？
攻のことが好きすぎて受に意地悪する美形キャラと、使い魔でちょっといい加減な猫が出てきます。お気に入りは終盤に出てくる人狼の子です(特典SSには、この人狼の子視点のものも書きました)。

Q. 今作のこだわりポイントはどのあたりでしょう？
作中では別の名前をつけていますが、攻がいわゆる吸血鬼なので、薔薇とエッチシーンには気合を入れて、淫靡かつ美しく、ロマンティックな感じが伝わりますようにと思いながら書きました。あとは受が身売りしていた歓楽街ですね。幻想的な感じが出てるといいのですが。全体的に、ビジュアルを思い浮かべやすいように頑張ってみました。大事なことなので二回言いますが、エッチシーンは(いつも)気合を入れています。

Q. 苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください！
不幸な受が攻に買われてだんだん幸せを感じていく流れが楽しかったです。デートシーンは読みつつ一緒にほっこりしてもらえたら嬉しいです。

Q. 執筆中の、思い出に残る日常エピソードをご披露願います！
記憶が……記憶がないです……。途中ですごい頭痛に悩まされて頭を取り替えたいと真剣に思ったことは覚えています。

Q. 今、何かハマっていることは？
ペンキ塗りに地味にハマっています。古い家具を白く塗るのが楽しいです！

Q. 発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
本が出るときはとても緊張しますが、最近はイラストがついて本のかたちに完成したものを見るのは楽しみになってきました。いつも楽しく書かせていただいているので、同じくらい楽しく読んでいただけるといいなと思っています。

Q. ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
見てみたら過去作すべて登録していただいていました。ありがとうございます。作風にばらつきがあるので、お好みにあうあわないはあると思いますが、終盤の糖度高めはほっとしていただけるかなと思います。今作もお手にとっていただけたら幸いです。


担当編集 Sさんより
文章から喚起されるビジュアルイメージが美しい本作。世界観もさることながら、健気受けなはずの月羽が「頑張る方向をちょっと間違ってる」にはなるほど！ と(笑)。
ライバル役のジェイドがイライラするのも仕方ないと思える…かも？ オビの下に隠れている猫執事シルヴァもぜひ愛でてほしいです。

特典情報
ホーリンラブブックス SSペーパー、ブロマイド
コミコミスタジオ SSペーパー
出版社SSペーパー

(C)葵居ゆゆ・日野ガラス/二見書房