出樹先生インタビュー

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出樹先生インタビュー亡き兄のクローン×兄嫌いの弟… 歪んだ兄弟ごっこの行く末は？コミックス『ダブルボーダー』

2018/08/15 15:02

嘘で体を繋げて… 伝わる本当の姿、そして想い

BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第1714回
出樹／Jパブリッシング／G-Lish Comics
コミックス『ダブルボーダー』8月18日発売
サイン本プレゼントあり！詳しくはインタビュー後に！

STORY
兄の突然の死によって、家に呼び戻された玲二を待っていたのは、兄の遺伝子から作られたというクローン体・聖だった。“弟”との出会いを素直に喜ぶ聖とは対照的に、嫌悪をあらわにする玲二。かつて出来損ないの自分に対して見せていた冷ややかな眼差しではなく、まっすぐに向けられたそれに違和感を覚え突き離すと、どんな兄弟であったか教えてくれと頼まれてしまう。そして玲二は思いつく、“兄弟ごっこ”をしなくていい嘘を――。

――作品紹介をお願いします
突然の兄の死により家に呼び戻された玲二(受け)はそこで兄のクローンだという聖(攻め)に出会い、大嫌いな兄にそっくりな聖を毛嫌いするけど次第に心を開くようになり…という話です。

――主人公たちはどんな攻×受ですか？
生真面目を演じているけど受けの前では素直な攻め×自分にも周りにも素直になれない捻くれ受けです。

――当て馬や重要な脇役は？
聖のオリジナルで、玲二の腹違いの兄の聖人というキャラクターが出てきます。故人ですが、玲二はとある理由で聖人を毛嫌いしているため聖との関係も拗れてくるので重要なキャラだと思います。あと聖人の恋人だった女性も出てくるのですがお気に入りです。

――今作のこだわりははどのあたりでしょう？
玲二の心境の変化です。聖に対して心を開くようになってからは若干顔つきも優しくなってる…はずです！

――今作にまつわる裏話はありますか？
玲二は美形ではないけど響く人には響く顔立ち、という設定で描いてます。

――執筆中の、思い出に残る日常エピソードをご披露お願いします！
5話の原稿から初めてフルデジタルで原稿を仕上げるようになりました。刷り上がりがどうなるか不安でしたがイメージ通りの仕上がりになっていて安心しました。

――今、何かハマっていることは？
パソコン横にテレビを設置したので作業しながら映画を流してます。

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
恐ろしく緊張しております…

――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
自身2冊目の単行本、初めての続き物ということでとても苦戦したのですがその分キャラクターへの愛着も深いので楽しんでいただけたら嬉しいです～!!!

担当編集より
亡き兄のクローン×弟という近未来的な特殊設定で挑んだ出樹先生の最新刊がいよいよ発売です！
見どころは、不器用にすれ違ったまま終わりを迎えてしまった兄弟関係が、聖の登場によって切ない想いとともに紐解かれていく緻密なストーリー展開。
第1話ではまず世界観と登場人物の関係性を引き立たせるように、玲二が「兄とは体の関係があった」と聖が自身に嫌悪を抱くよう仕向けた嘘をつくところから始まります。しかし、嘘を鵜呑みにされてしまった玲二は本当に聖と体を繋げてしまうことに…。玲二はそのまま嘘にも気付けない欠陥品として聖を性具のように扱いつつも、触れることによってだんだんと見えてくる兄・聖人とは違う“聖”の真の姿に心を許し始めます。そして、そこから変化していく二人なりの新しい兄弟の形は読み進める手が止まらないほどに尊く、引き込まれるように感動のクライマックスへと導かれます…！
この夏、読みごたえ抜群の一冊をぜひご堪能ください。