高見乙先生インタビュー

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高見乙先生インタビューフワフワ年下ヒモα×不器用社畜Ω!! “恋人代行”の一線を越えた恋は… 初コミックス『エゴイズムヒート』

2020/01/23 18:40

無意識に差し出すカラダに甘いキス。セックスNGなのに…！

BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第2235回
高見乙／Jパブリッシング／G-Lish Comics
コミックス『エゴイズムヒート』1月18日発売
サイン本プレゼントあり！詳しくはインタビュー後に！

STORY
結婚適齢期を迎えた社畜Ωの大槻正真は急遽、母によって見合いの席を設けられてしまう。秀でたαに気に入られ一時は前向きに考えるも悩んでいたある日、同僚にΩの繁殖力（カラダ）目当てではと助言されお断りを決意。まずは親を説得させるため、ちょうどその頃に拾ったイケメンヒモα・橘叶汰を恋人代行として紹介することに。あくまで恋人代行としてセックスＮＧとしていたのも束の間、近づけば互いのニオイに刺激され次第に抗うことはできなくなって…。

――作品紹介をお願いします
流され絆され約束していたはずの「恋人代行」のラインを越えてしまった二人が、逃れられない種の本能と目を逸らし続けていた自身と向き合い、惹かれ合う物語です。

――主人公たちはどんな攻×受ですか？
愛嬌で生きてきたフワフワ年下ヒモα×押しに弱く不器用なサラリーマンΩです。
非現実的なオメガバースの世界ですが、どちらも現実のどこにでもいるような人間らしい性格にしました。

――当て馬や重要な脇役は？
1話から正真のお見合い相手として江宮女史が登場します。
順風満帆にαとして生きてきた彼女が、Ωである正真と出会いどういう感情を抱き、どういった行動を取るのか読んで頂けたらと思います。

――今作のこだわりはどのあたりでしょう？
オメガバースの世界観と、ぶきっちょな遅咲きの色恋をしている二人を見て頂きたかったので、作中テンションの差はありますが暗くなり過ぎないよう気を付けました。
叶汰がすぐ甘えてワンコ化するところと、αが苦手だった正真がどんどん絆されていく過程を楽しんで頂けたら嬉しいです。

――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
何もかも初めての事でしたので、担当さんに教えて頂きながら何とか描き上げる事ができました。
その二人三脚で走っているはずの担当さんが、知らない間に叶汰の保護者みたいになっていたくだりは面白かったです！
(いつもお互いの尖った性癖の話で一緒に盛り上がって下さる、とても優しくていい担当さんです)

――今作にまつわる裏話はありますか？
叶汰の学生時代を入れたかったのですが、諸事情によりまるっと削りました。
今とは違う少年らしい部分を描きたかったですが、ついついキャラの掘り下げや脇道に逸れがちなので本筋の軌道修正に苦戦しました…！
あと、α同士である叶汰と江宮は対になるようにどちらかが白であれば黒であり、進行する方向も逆だったりと物語の中で向い合せになるよう描写しました。

――執筆中の、思い出に残る日常エピソードをご披露お願いします！
作業中に待ちに待ったライブDVDを再生し夢中になっていたら、通話していた友人から戸惑いがちに諌められ以降原稿中はDVD封印となりました。

――今、何かハマっていることは？
金属の鏡面仕上げが楽しいです。

――BL作家になったきっかけを聞かせてください
担当さんの挑戦する熱意と姿勢に中てられ、見事口説き落されました！

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
胃が痛くなるほど不安な気持ちもありますが、ひとつの作品として形に残ることが嬉しいです。
携わって下さった方々や、ポンコツな私を支えて下さった方々にも深く感謝しております。

――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
初めまして、高見乙と申します。ここまでお読み頂きありがとうございました。
本編も勿論ですが、描き下ろしやカバー下にも色々と詰め込みました。ぺろっとめくって頂き、わちゃわちゃしている二人を楽しんでもらえたら嬉しいです！
どうぞ宜しくお願い致します！

担当編集より
電子配信時から高い評価を受けていた『エゴイズムヒート』が描き下ろし盛りだくさんの一冊となってついに発売です！
すでに数多の作品で溢れかえっている旬ジャンル・オメガバースに挑戦した高見先生のデビュー作でしたが、「今までにないオメガバース」「新鮮！」「続きが気になる」とのお声が多く、王道設定を拾いつつ型にはまらないストーリー展開に強く読者を惹きつけた作品となりました。
そんな魅力的なお話の中心となる登場人物・正真はどうしようもない社畜で見るからに苦労性。一方、叶汰は愛嬌溢れるコミュ力お化けで上手に正真の家に転がり込むことに成功するところから始まります。始めこそはコミカルに出会いから二人暮らしになじむまで(営み含む！)が描かれ、2話目の終盤で“さてこれから…”というドキッとする仕掛けが入り、どんどん目が離せない展開が続いていくことに…。
また、女性α江宮の存在については高見先生にとっても私にとっても大きな挑戦というか一種の賭けのような気持ちで、彼女自身の見せ方や描写の線引きに頭を抱えながら3話目を作り上げ、配信してしばらくは読者の反応を震えながら待っていました(笑)
オメガバースだとΩばかりが辛い思いをする作品が多い中で、本作ではΩの正真だけではなく、叶汰というある秘密を持った辛く苦しいαの抱えた人間味の強い部分にも読み応えを感じていただけると嬉しいです。