新田祐克先生インタビュー

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新田祐克先生インタビュー 元AV男優の俳優同士が惹かれ合い高め合う…傑作シリーズついに完結 コミックス『春を抱いていたALIVE(6)』

2020/06/08 17:00

BL大河の最高峰! 世界が認めるカップルになるまで

 


BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第2372回
新田祐克/リブレ/スーパービーボーイコミックス
コミックス『春を抱いていたALIVE(6)』6月10日発売
サイン本プレゼントあり! 詳しくはインタビュー後に!

 

STORY
岩城の主演映画『キャッチボール』の慰労会に招待された香藤。そこで、不自然なくらい岩城を褒める持宗監督の様子から、わざと香藤を悔しがらせて、何か企んでいることを察知する。そんなある日、監督からとある作品の脇役のオファーが舞い込む。事務所方針により、主役以外のオファーを受けない香藤が出した回答とは? BL屈指の不朽の名作、ついに最終巻。

 

――作品紹介をお願いします
AV男優だった岩城京介と香藤洋二が、芸能界デビューのチャンスを掴み、共に切磋琢磨 しながら一流の役者として成長していく。そうしている間に芽生えた恋心は成就し、日本、そして世界が認めるカップルになってゆく。という荒唐無稽な設定をリアリズムに描いたストーリーです!(自分で言うとアレですが)


――主人公たちはどんな攻×受ですか?

元々のコンセプトは攻(香藤洋二)×攻(岩城京介)だったんですが、二十数年掛けて香藤はワンコ系攻からのスパダリ攻になり、岩城は処女系受から聖母系受になりました。


――今作のこだわりはどのあたりでしょう?
長期連載でしたので沢山サブキャラクターがいます。ですから全員という訳にはいきませんが、一人でも多くのキャラが登場出来るように構成し、読者さまにキャラ達の近況報告が出来るように心がけました。
そして描き下したエピローグには強い思い入れがあります。最終回で課した、考えうる限り最悪の試練を越えていく岩城の姿を描きたかった。連載中、沢山の試練を2人に課しましたが、越える度に絆が強くなっていった。その形を最後まで貫いた形です。是非二人の愛の形を見届けて頂ければと思っています!


――長期シリーズ終幕に際して、改めて先生のお気持ちをお聞かせください。
長い間『春を抱いていた』の連載を抱えている状態が当たり前で、最終巻が出たら、いよいよそれが終わるのだなと、寂しいような、肩の荷が下せてホッとする様な複雑な心境です。


――結末は決まっていたということですが、いつ頃着想されたのでしょうか? また、そのきっかけは?
コミックスで言うと4巻のあたりです。その時は最終回用に思いついたストーリーを、そのまま描くのを一旦諦め「インサイド・レポート」という回で消化したつもりだったんですが、その後に「冬の蝉」という前世編と対比する形でのエンディングを思いつきました。


――その間、世の中の様々な変化や読者の声などあったと思いますが、結末を変えようと思われたことはありましたか?

私の考えるラストの形が、読者さまの望む形でない事は自覚がありました。しかもラストシーンを思いついた頃と現在とではキャラクターへの愛情は文字通りケタが違っていたので、実際に終幕を決めた辺りには「いよいよあの最終回を描くのか…」と体調を崩す程悩み、読者様の望むままのラストに流されそうになりましたが、流されて終わらせた後の自分に、漫画家としてやっていくモチベーションが残されない様な気がして、結局考えてた通りに描こうと決めました。


――今作をご執筆する中でご苦労された点、また楽しかった点など聞かせてください。
収録作の「カオス・シミュレーター」は実はコミックス1冊分でやろうと思っていたネタだったので、1本分にまとめるのが大変でした。でもあの回はワチャワチャと賑やかに描けて本当に楽しかったです。


――「春を抱いていた」というタイトルに込められた想いを教えてください。
連載前の読み切りの時は、AV男優だから「春(娼婦)」を「抱いて」、そして俳優になったから「いた(過去形)」との設定からつけたタイトルだったんですが、長い時間をかけて「春」は岩城と香藤の二人の関係を指す象徴的な言葉になりました。私の作品中で最も異色のタイトルで、故に最も想像力をかき立てるタイトルになりました。


――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか。
非常に時間のない中、収録作の「サクラ・コンパス」の取材で北海道に行かねばならず、一泊で強行したのですが、なにしろタイトなスケジュールで旅館についた時間も遅く、夕食が旅館の売店に売っていた乾きもののツマミと北海道限定コーラだけだったのが、今やいい思い出です(笑)。当日は「北海道にいるのに!!」と大変な荒みっぷりでしたが。


――今、何かハマっていることは?
流行りのタイBLの『2gether』にハマってます。主演のブライトを見た時の「理想的な造形が生きて動いている!」という衝撃で地面が吹っ飛び、そのままに素直に沼入りしました(笑)。 

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう?
緊張してます。最終回掲載のGOLD誌発売前ほどではありませんが。

――次回作の構想を教えていただけますか?
終わってすぐで何なんですが、『春を抱いていた』が番外編シリーズとしてGOLD8月号から復活連載します。読者様のリクエストにお応えしたものなのですが、最終回で辛い思いをさせてしまったので、心が休まる様なストーリーが描ければと思っています。


――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ!
シリーズを追いかけて下さってる方は勿論、名前は知っているけど読んだ事ないという方、長いからと躊躇されてる方も、きちんと完結させることが出来たので、是非この機会に1巻から読んで頂けましたら嬉しいです!

編集部より
かつてAV男優だった二人が張り合いながらも惹かれ合い、お互い高めあいながら、俳優の頂点へと昇り詰めていく、BL大河の最高峰!! 読んで損なしの傑作をBL初心者の方にも是非お読み頂ければ嬉しいです。

 

コミックス『春を抱いていたALIVE(6)

 

 

特典情報

 

 

アニメイト限定:描き下ろし漫画入り4Pリーフレット
コミコミスタジオ限定:描き下ろし漫画入り4Pリーフレット
電子書店限定:電子描き下ろしマンガ(電子書籍巻末に収録)
※2020年6月25日配信開始予定
詳しくはリブレホームページ

 

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(C)新田祐克/リブレ

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コメント4

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匿名1番さん(1/1)

ALIVEから入ったファンで春抱きファンですが
最終回はショックで、膝が震えました。

でも最終巻を読んで、しみじみ、いい物語だったなと思い始めています

まだ読んだことのない方、おすすめします!

渾身の先生の四半世紀だったと思います。
曖昧に終わらせるのではなく、しっかりと終わらせたのに凄いショックでしたが、先生も相当の覚悟だったのだとインタビューで思いました。
この2人の人生に関われた事、本当に幸せに思います。
ありがとうございました
そしてお疲れさまでした

新田先生、長い間「春を抱いていた」の執筆お疲れ様でした。先生の身を削っての最終巻だった思います。また、ALIVE6の番外編「秋詩譜」の話は最高に素晴らしかったです。本誌からの三ヶ月間すっかり先生の手の上で踊らされていたのだなと。漫画にそこまでのクオリティを求めて読んだことがなかったですが、改めて「春抱き」が単に漫画に留まらない不朽の名作であったということがよくわかりました。新田先生、アシスタントのあだち様、素晴らしい作品をありがとうございました。最終回に立ち会う事が出来たこと光栄に思います。これからも素敵な作品を楽しみにしております。頑張ってください(奥穂高=アリス:Twitter)

『語るまい』と新田祐克先生が閉ざしていた心のドアを開け、秘めた想いを語ってくれたことで、救われたファンは多かったと思います。

ファンのメッセージを汲み取り、自然に向き合わせてくれたご担当者様は新田先生が直接気持ちを伝えられる、とても信頼できる方なのだと思います。

新田先生自身も苦しみから解放されたのではないでしょうか。

本当にありがとうございました^_^
こらからも応援しております♡

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