芥原圭先生インタビュー

依頼ターゲットの浮気は誤解!? 惚れさせるはずがハマってしまって♥

BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第2688回
芥原圭／KADOKAWA／B's‐LOVEY COMICS
コミックス『或る別れさせ屋の言い分』4月15日発売
サイン本プレゼントあり！ 詳しくはインタビュー後に！

STORY
浮気専門の別れさせ屋・東雲紅也の次なるターゲットはサラリーマンの三枝藍。依頼人の恋人である天堂という男の浮気相手だ。東雲は好青年を装い無防備な三枝に近づき、自分に惚れさせるためアプローチを始める。早々に既成事実を作ろうとホテルに連れ込み、キスを仕掛けるものの三枝は慣れない様子で、性行為の経験もない!? 結局、浮気は誤解で三枝は天堂に片想いをしているだけと判明する。しかし初心で健気な三枝に東雲のほうがハマってしまい――!?

――作品紹介をお願いします
浮気専門の別れさせ屋である東雲と、色恋に疎いサラリーマン三枝の勘違いから始まる恋愛ストーリーです。
本来なら絶対に出会うことのない2人が親密になり、関わっていく中で少しずつ気持ちが変化してゆく… というお話です。


――主人公たちはどんな攻×受ですか？
【攻】東雲紅也(23)→別れさせ屋。職業柄恋愛のプロだけど本人は色恋に興味がない。仕事に私情は持ち込まず、冷静で、他人にも自分にも淡泊なタイプ。
【受】三枝藍(27)→サラリーマン。純粋でお人好し。恋愛経験がほどんどなく、そういった駆け引きや色恋事情にめちゃくちゃ疎い。

――当て馬や重要な脇役は？
遠野は神経質で猪突猛進タイプの女性です。思いつめた結果東雲に依頼をしたり、三枝を自ら呼びつけたりと、不安そうな顔をして行動力あるな… と思いながら描いていました。
でも悪い人ではないのできっと三枝が声をかけたら返事をしてくれるし、相談したら少しムッとしながらもしっかりアドバイスをしてくれる人です。
天堂はとにかくモテる男です。顔や人当たりも良く仕事ぶりも優秀ですが、浮気に対する罪悪感がまるでないのでたまにこうしたもめごとが起こります。でも本人はあまり気にしていません。

――今作のこだわりはどのあたりでしょう？
東雲の表情と心情の変化です。もともと色恋に興味がなく、別れさせ屋として淡々と仕事をこなしていた東雲ですが、三枝と触れ合うことでさまざまな感情が芽生えてきます。
恋愛に疎い三枝が東雲から手ほどきを受けているように見えるけど、実は絆されていたのは東雲で…みたいな展開を意識しました。

――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
これは自分の悪いクセなのですがセリフが説明口調になりがちで…いかに自然体で、不要な言葉を削ぎ落すかというところが苦労しました。
楽しかった点は2人の負の感情を描けたところです。いつもは淡々としている東雲が葛藤しているところとか、お人好しな三枝の泣き顔とか…心情が大きく動くときの表情は描き甲斐があるなと思います。

――今作にまつわる裏話はありますか？
「東雲が別れさせ屋をしている理由」ですが、東雲は幼い頃に父親の浮気が原因で両親が離婚し、苦労する母親の背中を見て育ったので浮気に対しての嫌悪感が人一倍あります。
その経験から「浮気をする奴はクソ」「何をされても自業自得」と思いながら別れさせ屋の仕事をしていました。
作中で出すタイミングがなかったのですが三枝にポロッと身の上話をしちゃう… みたいなくだりも当初は考えていました。


――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
作業のお供に「リングビスケット」というお菓子？ パン？ を頻繁に食べていました。
輪っか状のやわらかいビスケットなのですが小腹が減ったとき手軽に食べられるのと、バターの優しい風味に何度もお腹と心が満たされました…！
今でもお店で見かけるたびに「あのとき命を救っていただいた者です…」という気持ちでスッと手に取ってしまいます。

――今、何かハマっていることは？
プロ野球観戦です。昔から野球が大好きで、シーズン中は試合結果が毎日の楽しみになっています。

――BL作家になったきっかけを聞かせてください
もともとはイベントで同人誌を買って読むことが好きな読み専でした。
数年前に機会があって漫画を描くようになり細々と同人活動をしていたところ、お声を掛けて頂いた次第です。
ずっと二次創作ばかり嗜んでいたのでオリジナルBLを描かせて頂くことは初めての経験でした。
描くにあたりいろんな作家さんのご本を購入し読ませて頂いたのですが、改めて「BLっていいな…!!!」と思い自分もそんな作品が描けるようになりたい一心で今に至ります。

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
とにかくドキドキしています…！自分の描いた本が書店に並ぶ…!? と考えると不思議な気持ちです。

――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
ここまでお目通しいただきありがとうございます。芥原 圭(クグハラ ケイ)と申します。
初めての連載…初めての単行本…初めてのインタビュー記事…と、なにかと初めての連続で緊張しています…！
ご縁があって漫画を描かせてもらい、単行本として形にしていただきました。関わってくださったすべての方に感謝の気持ちでいっぱいです。
少しでもご興味を持っていただき、楽しんでもらえたら幸いです。よろしくお願いします！


担当編集より
ハメるつもりがハマってしまっていた、自分の気持ちをコントロールするのは難しい――思い通りにいかない関係を描いたドラマチックラブストーリーです。
本気の恋愛に不慣れな二人が出会ってゆっくり距離を近づけていくのですが、27歳にしてあまりにも初心な三枝さんが本当にかわいいです…！　
別れさせ屋という職業柄、恋愛にのめり込む人に対して常に冷めた目を向けている東雲さんをも落とすかわいげを堪能していただきたい1冊です。
おつきあいが始まった二人のエピソードも描き下ろしとして収録されていますが、東雲さんが三枝さんを好きすぎるところにキュンとします。
芥原先生渾身のデビューコミックス、ぜひチェックしてみてください。

コミックス『或る別れさせ屋の言い分』

特典情報

応援団書店限定：両面イラストカード(片面描き下ろし)
アニメイト限定：4Pリーフレット
コミコミスタジオ限定：描き下ろしペーパー
とらのあな限定：描き下ろしペーパー
電子書籍限定：描き下ろしショートコミック
コミックシーモア限定：描き下ろしショートコミック
Renta!限定：描き下ろしショートコミック
詳しくはB's-LOVEY COMICSホームページへ

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(C)芥原圭/KADOKAWA