やまやで先生インタビュー

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やまやで先生インタビュー切なすぎるリーマンBL爆誕！クーデレ経理マン×陽キャ営業マン初BLコミックス『お前のほうからキスしてくれよ』

2024/03/29 17:00

まさに“大人の青春”…すれ違いに号泣必至！

BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第3619回
やまやで／竹書房／バンブーコミックス moment
コミックス『お前のほうからキスしてくれよ』3月29日発売
サイン本プレゼントあり！詳しくはインタビュー後に！

STORY
次期マネージャー候補と呼び声高い営業部エースの神田は、一見すると水と油のような2人。しかし実は、神田が上野の家に入りびたるほどの友人関係なことは、誰も知らない。ゲイであることを明かしてもなお、無防備に距離を詰めてくる神田に、複雑な心中の上野。一方神田は、過去に「タイプじゃないからお前とは何も起こらない」と宣言されて以降、モヤモヤを募らせていた。大切な友人として過ごす日々の中で、お互いの存在は次第に大きくなっていくが──

――作品紹介をお願いします
社内では仲が良くないと思われている経理部の上野(攻)と営業部の神田(受)が、実は家に泊まったりするほどの仲で、友人として密かに関係を深めている…というところから始まるリーマンBLです。
「誰も悪くないすれ違い」が描きたくて…作中、とことんすれ違いが起きています(笑)。

――主人公たちはどんな攻×受ですか？
クーデレ経理マン×陽キャ営業マンです。攻の上野はゲイであり、過去に恋愛で深く傷ついたことがあります。受の神田は男性経験がない(ノンケ)のですが、上野からゲイだとカムアウトを受けた後も、距離感を変えずどんどん上野に懐いていきます。
二人は一見すると性格が合わなさそうなのですが、以前は同じ部署で働いていて、色々な出来事を経てちょっとずつ仲を深めていました。

――当て馬や重要な脇役は？
サブキャラで、小林という営業部の後輩がいます。物語の中で一番バランス感覚がいい人物なので、ちょいちょい良い働きをしてくれます。

――今作のこだわりはどのあたりでしょう？
最初の回答にも書いたのですが、とにかく『すれ違い』を描きたくて。この二人でどうやったらすれ違いが起きるか、ひたすら考えていたら一本の連載作品になったという感じです。
あとは、関係性をじっくり描くためにリアクションや表情も丁寧に描きたくて、ページが嵩まないようストーリーはシンプルに…を心がけました。それでもかなり嵩みました(笑)。

――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
別ジャンルの漫画を描いていた経験はあったのですが、がっつり恋愛を描くのは初めてで…。続きものに挑戦するのも初めてで。コマ割りや演出、各話をどこで区切るかなどずっと試行錯誤でした。ネームは特に、担当編集さんにはとても助けていただいてます…。でも、思いっきりフェチや感情を描けるところが楽しくて、BL漫画大好きです！

――今作にまつわる裏話はありますか？
受の神田は少し「イキリ」のある性格の予定だったんですが、いざネームを描いてみたら思っていたより攻の上野に懐いていて、すごく素直で健気なキャラクターになりました。

――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
ココアをミルクパンで温めて作るのが一時ブームになっていました。かき混ぜながら心が無になれるので、おすすめです。

――BL作家になったきっかけを聞かせてください
BLジャンルに本格的にハマったのは5年くらい前です。とある海外ドラマにすごく感動して、BLジャンルに興味を持ち、商業BL漫画もその時から読むようになりました。直後に別ジャンルに沼落ちし、同人誌を発行したら今の担当さんがメールをくださりました。そしたらなんと担当さんも同じドラマにハマっていたことがわかり、とても縁を感じました！ぜひ一緒に仕事をさせていただきたいと思い、数年の準備期間のち本作の連載に至ります。

――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう？
ひたすら緊張しています。そして、単行本の形にできたのは読者さんの応援と担当さんのサポートのおかげです。装丁を手がけてくださったデザイナーさんや制作に関わる全ての方にもひたすら感謝の気持ちです。

――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ！
初めまして、やまやでと申します。ここまで読んでいただきありがとうございます！少しでも楽しんでいただけたら幸いです。

担当編集より
今作は、やまやで先生のBLデビュー作になりますが、電子連載時から大変大きな反響を頂いていた人気作です。

連載時も「思わず泣いてしまった」というようなお声を沢山頂きましたが、本当にそうなのです…。
丁寧に紡がれる日常描写と過去の出来事を交えながら、すれ違いながらも想いを重ねていく上野と神田。大人だからこその臆病さや、「人を好きになること」の切実さに、気づけば涙がこぼれそうになります。

是非そんな切なくも尊い “大人の青春”を、応援しながら読んで頂ければと思います！