NEW!09/28 いしだ赤月先生インタビュー 人間×サワガニの不思議で切ない異種族ラブ♥小説『触れられない手できみを好きになったけど、蟹だから後ずさりしない』
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2025/09/22 17:00
BL作家インタビュー「801 AUTHORS 108」第4104回
えのき五浪/イースト・プレス/Splushコミックス
コミックス『紅葉御殿の愛しい忘れ形見』 9月18日発売
サイン本プレゼントあり! 詳しくはインタビュー後に!
STORY
質屋を営む範佐のもとに現れたのは、「自分の身体を質草にしてほしい」と微笑む謎の男・朱音。彼は坂の上の紅葉御殿を譲り受けたものの、遺言のせいでお金に困っているらしく、なにやら訳アリのよう。奔放で突拍子もない提案に呆れた範佐は、御殿の蔵の骨董品をいくつか質草として預かることに。帰宅後、骨董品の中から暗号のようなものが書かれたメモを見つける。それは、朱音の過去と心を紐解く鍵のようで――。
――作品紹介をお願いします
えのき お人よし骨董マニアの範佐(のりすけ)と一風変わった狐顔美人の朱音(あかね)が質屋と紅葉に囲まれたお屋敷を舞台に少しずつ心を通わせていくお話です。本当に少しずつ…ですので是非ヤキモキしながらお読みください。
――主人公たちはどんな攻×受ですか?
えのき 攻の範佐は実家が質屋なこともあり小さい頃から「骨董」に目がありません。大学でも史学を学んでいましたが就活はうまくいかず物語冒頭ではしがないフリーターです。質屋を継いでからは生き生きと働くようになりました。
受の朱音は特殊な環境で育ったために色々な感覚が若干ズレています。特に貞操観念に関してはゆるゆるです。範佐と出会って少しずつ変わっていく…のか? それは皆様の目でお確かめください。
――当て馬や重要な脇役は?
えのき 第4話後半に出てくる一千楓(かずちか)さんです。怖い人?と見せかけて実は陽気なおじさんです。朱音のことを溺愛していて、いかがわしい仕事をなんとか辞めさせようと必死です。金銭的な援助はしようと思えばいくらでもできるのですがそこはあえて厳しく…というスタンスを取っています。でもほんとは甘やかしたくて仕方ないらしいですよ。
ごろう 朱音が働いていたクラブの店長です。元々朱音の母親も彼の仕切っているお店で働いていたので母子共々お世話になっていたり、割と設定を作り込んでいます…が、数コマしか出ていないので何も反映されていません。
――今作のこだわりはどのあたりでしょう?
えのき 朱音の境遇は初稿で編集部からリテイクをいただくほど辛いものでした。そこをなんとかマイルドにして最終的には「実はみんなに愛されていたんだよ。幸せだね。」にできてよかったです。これからはさらに幸せになってほしいと切に願います。
ごろう 絵についてですが、『坂の上の紅葉御殿』のイメージは大分初期から考えていて、実際に重要文化財として一般公開されている坂の上の旧家のお屋敷を訪れたり、紅葉のある庭園を見学したりロケハンを重ねました。その甲斐があって冒頭の紅葉御殿の背景シーンは満足のいく仕上がりになったと思います。
――苦労した点、また楽しかった点など聞かせてください
ごろう 「今作のこだわり」の回答にも通じる話で、紅葉御殿をはじめとした背景や小物の描写が大変でした…が、庭園や蔵、屋根裏に骨董品…これらも実際に蔵の見学や鑑定業務の取材などをさせていただき、色々な知見を得ることができたので非常に楽しかったです。また、朱音にとっては仕事着でもあり部屋着でもある長襦袢もいくつか資料を参考にしましたが、着物に負けないくらい華やかで魅力的な柄が多くテンションが上がりました。
――今作にまつわる裏話はありますか?
えのき 「今作のこだわり」の回答で五浪が書いてある通り朱音が勤めていたクラブの店長には裏設定があります。表面的には朱音を悪い道に引きずり込んだ悪人のようですが(実際よくない)実は店長自身も若い頃に身体を売っていた過去があり辛い境遇の朱音を案じて同じ道を勧めました。人生の寂しさや辛さは「お金と人肌」が紛らわせてくれることを誰より実感していたからです。朱音がきちんと"仕事"できるように手解きしたのも店長…つまり「初めての男」です(笑)。
――執筆中の思い出に残る日常エピソードなどうかがえますでしょうか
えのき 家族は私が漫画業をしていることは知らないのですが、奇跡的なタイミングで「家にある古いものを売りに出そう!」と言い出し自宅に鑑定士さんを呼んだり店舗に持ち込みで査定してもらったりなどしました。古い茶器セットなどはなかなかの値段がつき家族もご満悦でしたが、私は様々な鑑定士さんを観察できて別の意味でホクホクでした。若い青年、優しいご婦人、謎に偉そうなおっさん…色々なタイプがいて勉強になりました。
――今、何かハマっていることは?
えのき 元々五浪がハマっていた某大手Vtuber事務所に私も後追いでハマってしまい…五浪が引く勢いで散財しています。オタク特有の「買わない後悔より買って後悔」精神ですね。でも毎日が楽しいので良し!
――発売に関して今のお気持ちはいかがでしょう?
えのき ありがたいことに単行本は数冊出させていただいてますが発売前後の緊張は毎回とんでもないです。これに関しては一生克服できないんだろうなぁと思います。おそらく同じように感じている作家さんはたくさんいるんじゃないですかね。
――ちるちるユーザーにメッセージをどうぞ!
えのき えのき五浪作品の中でも上位に入る「なかなか進展しないBLストーリー」になりました。でも我々は描いてて楽しかったので読者様にも同じように楽しんでいただけるといいなと思っています(さらに感想などいただけたりなんかしたら我々の肌のハリツヤがよくなります)
ごろう 新しいお話を作る度にどんどん思い入れのある作品が増えていきますが、今回もとても愛しいストーリーとキャラクターになりました。読んでくださる方に少しでも思いが伝われば嬉しいですし、何よりも楽しんでいただけたら作家冥利に尽きます! 紅葉の季節にはまだ早いですが秋の夜長にまったりと読んでいただけたら幸いです。
◆編集部より
プロットをいただいたときから「お人好し好青年(骨董オタク)×貞操観念のユルい和装美人で遺言の謎解きがある…だと……!?面白いに決まってる!!」と担当を沸かせた『紅葉御殿の愛しい忘れ形見』のコミックスがいよいよ発売です!
今作はいろいろとユルい着流し美人の朱音さんが「紅葉御殿」と呼ばれるお屋敷を相続したことから始まります。
元主人の遺言をきっかけに、攻めである範佐と出会うことになるのですが、「自分を質に入れてほしい」と初手から訳アリな雰囲気全開です。
そんな朱音さんに翻弄されつつ、預かった骨董品から謎のメモを発見した範佐は、朱音さんと協力して謎を解こうと動き出します。
朱音さんの過去、愛人と噂される元主人との関係や隠された遺言などなど…気になる展開が盛りだくさんな作品になりました!
カバーや帯は先生方をはじめデザイナーさんなど多くの方のお力添えをいただきました。
とくにカバーイラストは目を奪われるほどの美しさですので、穴が開くほど隅々まで見てほしいです…!
絡まった糸を丁寧にほどくように、ゆっくりと進むふたりの心の触れ合いをお楽しみいただけますように。
◆中央書店コミコミスタジオ
…店舗限定描き下ろし4Pリーフレット
◆アニメイト
…店舗限定描き下ろし漫画ペーパー
◆とらのあな
…店舗限定描き下ろし漫画ペーパー
◆応援書店
…共通描き下ろし漫画ペーパー
※描き下ろし特典の内容は法人様ごとに異なります。
※特典はなくなり次第終了とさせていただきます。ご了承ください。
※特典の配布方法はお店にお問い合わせください。
◆電子書店
…共通描き下ろし漫画ペーパー
☆電子書籍では【電子限定特装版】も配信予定!【希望小売価格税別:990円(税込:1089円)】
【電子書籍特装版・特別小冊子収録内容】
・描き下ろし/電子書籍購入特典ペーパー(※通常版と同じ内容です。)
・連載時のカラー扉ページをそのまま収録
・特別小冊子収録
(人物設定:2ページ
キャラクターラフ:2ページ
連載トビララフ:3ページ
カバー案:2ページ
カバーラフ:1ページ
カバーイラスト:1ページ
描き下ろし/マンガ『朱音さんの杞憂 ~尻尾、生やしました~』:11ページ
描き下ろし/電子特装版用特典ペーパー:1ページ)
特装版のために描き下ろしたマンガを収録した豪華版です!
詳しくは、公式サイト・特典詳細ページをチェック!
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(C)えのき五浪/イースト・プレス