02/27 2月のBL漫画&小説ランキング!1位は尊い&爆笑★童貞から始まったあのシリーズ最新巻!
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2019/03/08 18:00
こんにちは、電子書籍ストアのBookLive!です。
最近発売されたBL漫画のおすすめをご紹介♪
注目のデビューコミックスから、隠れた名作まで、BL担当書店員が熱く語ります。
エロとギャグとラブの黄金比、その答えがここにあります『桜田先輩改造計画』
仕事ができる上に顔も性格も申し分ないハイスペ後輩・壬生の教育係に任命された、三十路手前にして押しも押されぬ窓際候補というダメリーマン・桜田。仲のいい先輩後輩同士だった2人ですが、壬生にはある狙いがあり……。
高校時代、ぽっちゃりした体型を見込まれて桜田に胸を揉まれ、果ては緊縛までされたことによって、アブノーマルな性癖の扉が開いてしまった壬生。「初めての人」である桜田をアブノーマルの世界に引きずり込むべく、彼の心身を改造していくのですが、その過程が極上にエロく、最高に笑えるのです。「えっ、吾妻香夜先生って『ラムスプリンガの情景』(心交社)でめちゃくちゃ美しい純愛ドラマを描いたお方ですよね!?」と驚いたあなた、その前作である『モブ山A治とモブ谷C郎の華麗なる日常への挑戦』(竹書房)を読んでみてください! 映画のようなロマンスもメタ表現満載のギャグも描けるスーパー作家さんであることが分かるはずです。
ボンテージ姿の壬生にアダルトグッズで責めまくられて、ノンケなのにおねだりまでしちゃう桜田のエロ迂闊さ、ドSキャラのはずがまさかの童貞っぷりを披露してしまう壬生の残念ピュアさなど、基本はエロコメテイスト。しかし、拗れきった思いに潜む純愛もしっかり描かれており、読後の満足感は格別です……!(昇天)
法律スレスレ? いや、完全アウトなスパダリ系ストーカー現る『四ツ谷恋談。』
家庭不和と喧嘩っ早い性格から、荒れに荒れた高校時代を過ごした那由。まるで父親のような包容力に溢れる警察官・四ツ谷さんに恋したのをきっかけに更生し、見事大学に合格します。さらに、その大学には四ツ谷さんの息子・浬(かいり)がいることも分かり、「四ツ谷さんに近づくチャンス!」と浮かれる那由でしたが、浬はかなりヤバめな那由のストーカーで……。
那由のアパートの隣室に住んでベランダから侵入してきたり、那由が捨てたはずのパンツを額縁に入れて飾ったり、自室のインテリアを那由の部屋と全く同じものにしたりと、サイコホラーレベルのストーキング行為を働く浬。留学先のアメリカで起業までできてしまうほど頭脳明晰な上、大学中で噂されるほど容姿端麗という超ハイスペックの持ち主なのに、それが全て帳消しです。
しかし、那由への愛情は純粋そのもの(純愛度と危険性が正比例している気もしますがさておき)。リアルだったらコンマ1秒で警察を呼ぶ事案なのに、なぜか四ツ谷にほだされていく那由の気持ちも分かってしまう不思議……! むしろ、次はどんなウルトラC級ストーキングで愛情表現してくれるのか、wktkが止まらなくなります。
那由のことを宝物のように大事にしつつも、事実をすべて自分の都合のいいようにポジティブ解釈し、孤高のストーカー道を貫く四ツ谷。ここにまた1人BL界にその名を残す、最強のスパダリ系ストーカーが爆誕したことをお知らせします。
求め与えられても満たされることはない欲望の渇き『ミダス』
裕福な家庭で何不自由なく育ってきた大学生・寿々雄。自分が欲求する前に周りの大人から全てを与えられてきたため、「何かを欲する」ということが少ない寿々雄が唯一欲するのが、2歳違いの叔父・糺の所有物。その対象はケーキや花から、いつしか男(恋人)へと変わっていき……。
ギリシャ神話に登場する強欲な王・ミダスの「触れたものが全て黄金となる能力を手に入れたものの、食物まで黄金となり飢えて力を手放した」という寓話がベースにある本作。ミダス王の生み出す黄金に魅せられた臣下のように、糺が触れたものを欲しがる寿々雄の歪んだ悪癖に冒頭からゾクゾクさせられます。糺の携帯のクローンを作ってまで彼の行動を監視する寿々雄も、それを知っていながら寿々雄のしたいようにさせている糺も、欲望のままに生きているはずなのに満たされない――自分の欲するものを手にしながら飢えていくミダス王そのものの矛盾した関係性に、全メリバ厨が「粉砕! 玉砕! 大喝采ーッ!!!」と大興奮すること間違いなし!
『犬も喰わない』(竹書房)や『泥中の蓮』(祥伝社)、『カラーレシピ』(新書館)といった名作で描かれてきた、歪んだ執着愛が大好物の方にぜひとも読んでいただきたい新作です。
ワイルドなスパダリ攻めと泣き虫な平凡受けが起こす萌えの化学反応『マイリトルインフェルノ』
友達も恋人もいない至極平凡な大学生・新井仁(ひとし)。車のトランクから出てきた強面の大男「まーくん」に出会ったのをきっかけに、その平凡な日常は一変します。仁の家に居座ったまーくんは、彼を脅して犯した挙げ句、貯金の112万円を口座から引き落とすなどやりたい放題。更に、まーくんの正体をいぶかる仁の前に、彼を追う謎の男まで現れて……。
『Dear, My GOD』(祥伝社)や『Loved Circus』(プランタン出版)などで知らえる朝田ねむい先生久々のコミックス。受けが攻めに素股をされて嘔吐するというハードな描写に「こ…これはかわいそうすぎるのでは??」と動揺しつつも、勝手に引き落としたお金を倍返ししてくれたり、朝食を作ってくれたり、楽しそうに大学についてきたりとどこか憎めないまーくんの姿を見て、いつしか仁とともにほだされている自分が……。出会いが最悪だっただけに、「洗剤買ってきて」「OK」なんてやり取りをしている2人の姿が妙にかわいくて、ニヤニヤが止まりません。登場時には手負いの獣のように危険な香りプンプンだったまーくんが、仁の日常生活に馴染んでいるのも微笑ましいです。
そんな束の間の平穏を壊そうとするのが、まーくんの過去の相棒・ナカモト。仁とは正反対の危うい色気を持つ男です。仁のもとからまーくんを取り戻そうするナカモト、仁の日常を守るため闇稼業に戻ろうとするまーくん、どんな形でもいいからまーくんと一緒にいたいと願う仁。3人の意志が絡み合う怒涛のクライマックスはもう「早く読んでください」としか言えません……。骨太なのにキュンキュンできて、シリアスなのに最高に愉快。これを読まずして2019年のBLライフは始まらないと言っても過言ではない名作です!!
2019年、ヤンキーBLはここまで進化した!!『同棲ヤンキー赤松セブン』
こじれた思春期ゆえのムラムラとありあまるエネルギーを、公園の土管で寝泊まりする謎の男・神埼七焚(セブン)との喧嘩にぶつける、ヤンキーの男子高校生・赤松。彼と喧嘩すると妙にスッキリすることから、貴重な「八つ当たり先」として重宝していました。しかし、ある日セブンのねぐらの土管が撤去され、セブンは公園を去らなければいけなくなり……。そこで赤松はセブンに「行くとこね〜ならウチに来い」と持ちかけます。
『アキラNo.2』(徳間書店)や『頂き!成り上がり飯』(徳間書店)といったヤンキー漫画の名手として知られる奥嶋ひろまさ先生と、ヤンキーBLの金字塔『イベリコ豚と恋と椿。』(海王社)作者のSHOOWA先生がタッグを組んだ、ヤンキーBLの新たな名作。
奥嶋先生の硬派な作画タッチや甘すぎないストーリー展開から、「あれ、私が読んでいるのはヤンキー漫画……?」と混乱してしまいそうになりますが、それがイイ!!!! 全ヤンキーBL好きが渇望した「ヤンキー漫画の中でBLが起こっている」という奇跡がここに顕現したのです……! 殺風景な1Kアパート(もちろん2階建て・外階段です)、洗うと黒い汁が出る布団(THE★男所帯!)、相手のいない隙を狙ったオナニー(色気ゼロ&途中の寝落ちのコンボがヤンキー男子み強くて最高です)などなど、ヤンキー萌え勢が泣いて喜ぶ要素がこれでもかとてんこ盛り。友情なのか恋愛感情が芽生えかけているのか、微妙なラインを突いてくる赤松とセブンの距離感もまた尊い……。
まだまだLOVE要素薄めな1巻ですが、2巻以降への期待しか感じられません。ヤンキーBLの新たな伝説の幕開けを見逃さないでください!
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