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第六回「四代目・大和辰之」

2016/04/06 19:17

今日のレビュータイトルは
「四代目・大和辰之」(スカーレット・ベリ子/新書館)

美しい筋肉と男気ヤクザに惚れる!

関東を中心に全国に勢力を広げる一大ヤクザ組織『大和会』。その四代目となる跡取り息子の大和辰之は、失恋の痛手が尾を引いて腑抜け状態に。見かねた御付で若頭の浅生田は、“四代目になる修行”として彼を福岡へと送り込むが、傷が癒えぬまま、福岡でも飲んだくれの日々を過ごしていた。ある夜、公園で酔いつぶれていた辰之の前に差しのべられた手。意識が朦朧とした状態でアツい一夜を過ごした翌朝、辰之の目の前にいたのは━━。

いわずと知れた『みのりの手』のスピンオフ。でも、個人的なことを言わせていただくと、この作品の方がグッときます!! 主人公の辰之と、今回お相手となる望はそれぞれトラウマを抱えていて、特に望のトラウマは結構グロい…。だからこそ、そこから救ってくれた辰之に執着し、一途に想いをぶつけていくんです。そんな望を徐々に受け入れていく辰之。お互いがお互いを“拠り所”としていく、その関係性にキュンです! Hシーンも、さすがデッサン集を出しているベリ子先生だけあって、筋肉のバランスやしなやかさが絶妙。特に背中から腰にかけてのラインとそり具合が美しく、かつ、エロいです。う~ん、ファンタスティック!しかし、この作品の一番の押しポイントは、なんといっても辰之の懐の深さ&男気。三白眼で強面(こわもて)な彼ですが、全てを受け入れていくその様は、まるで菩薩のよう。そうです、色んな意味で“受け”てます!!!
最後に、超個人的な萌えポイントを1つ。それはチラッと出てくる望の博多弁。辰之に対して押せ押せな望ですが、“つい無意識に出ちゃった”感満載なこの博多弁に、なんだか無防備というか、素の彼を感じちゃいました。彩景でりこさんの作品が特に有名ですけど、方言BLって『★★★』ですっ!

貴方が少しでも良い作品に出会えますように。

ライター:葉月瑛斗

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