BL百名山

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第十四回「鴆-ジェン-」

2016/04/15 12:07

今日のレビュータイトルは
「鴆-ジェン-」(文善やよひ/プランタン出版)です。


兄を殺したペットとどう邂逅してゆくのか?

この国には、鴆(ジェン)という鳥人がいる。有毒の食物を好んで食べ、体内に溜め込んだ“毒”を“色”に変えると、鮮やかで美しい羽根をつくる。毒の強さは鴆の誇りだった。しかし、いつしか人々はその羽根の美しさに魅せられ、より美しい鴆を飼うことをステータスとするようになり……。一番美しい鴆と名高いツァイホンと、かつてツァイホンの毒によって兄を殺されたフェイ将軍が出会い…


武骨な将軍×人に懐かない人外。最近ジャンルとしては一般作品である「魔法使いの嫁」が大人気なこともあり、メジャーになりつつある人外を中心に、中華風なファンタジー世界を舞台に神話のような世界観を紡いでゆく作品です。

人外設定だと犬、猫、架空のモンスターなどはよく見かけるのですが、鳥ってあまり見ないような気がします。本作では翼と毒がテーマとなっているので、違和感なく設定に融けこんでいるように思いました。鳥人の世話をしてゆくうちに、少しづつ2人は心を通わせてゆき……胸が締め付けられるようなファンタジ―です。
ちょっと残酷なお伽話を読んでいるような独特の世界観が、美しい画面が魅力的です。

本作の刊行レーベルがCannaなので、表紙のデザインも流石で、文善やよひ先生とレーベルのカラーが上手くマッチした作品になっていると思いました。

貴方が少しでも良い作品に出会えますように。

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