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表題作ロマンスの震源地

菊池潤哉/真屋元一
宇佐美炯

あらすじ

おれはうつむいて、パジャマのボタンに手をかけた。
…情けない。
手が震えている。
―昔から、ここぞというときには緊張で震えがきちゃうんだよな、おれって。
でも、ここで掌に“人”を書いて飲み込んだりしたら、大まぬけだしなー。
ぶんぶん首を振って、忌まわしい記憶を追い出していると、心配そうな声が降ってきた。
「…本当にいいのか」「うん。
いいよ」…おれはまぶたを開いた。

作品情報

作品名
ロマンスの震源地
著者
新堂奈槻 
イラスト
麻々原絵里依 
媒体
小説
出版社
講談社
レーベル
X文庫ホワイトハート
発売日
ISBN
9784062552424
3

(1)

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萌々

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(1)

中立

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趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
3
評価数
1
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

超初心者向けBL

かれこれ15年前の作品になるんですが、
新堂奈槻さんの『転校生』とこの作品は処分が出来ず、
押入れの奥にひっそりと眠り続けていました。
元々、麻々原さんのイラスト目当てで買ったはずが、いざ読んでみると
10年たった今でも、ストーリーがど真ん中ストライクでした♪

古き良きホワイトハート時代なので、お話自体がと~ってもピュア。
チューするだけで真っ赤になったり、ドキドキしたり...
冒頭からエッチありの小説ばかり読んでる今日この頃。
こんなピュアなお話は、些細なことでキュンキュンできる
貴重な箸休め的存在ですね★

『ロマンスの震源地』
海桜学園男子部に通う高校1年の宇佐美炯は、密かに4歳年上で
この学校の卒業生の菊池潤哉と付き合っている。
炯にとって潤哉は父親よりも誰よりも大切な人。
3年前に母親を交通事故で亡くした炯を
あらゆる面で支えてくれた人だから...
そんなある日、クラスメイトの赤坂から
「これ以上、真屋元一とは付き合うな」と忠告される。
真屋は炯が一番仲良くつるんでる相手。
気になって理由を問いただしてみると、元一は真屋グループ、
潤哉は菊池グループという積年のライバルの間柄にある家同士。
元一は身内の報復を潤哉にはらすため、炯に近付いたのだと言う。
ショックを受けた炯は真実を確かめるため元一を問い詰めるのですが...

この後の元一のワンコっぷりがかわいいんですww
一度は無理矢理炯を襲おうとするものの、
泣かれちゃってからは手も足も出せずじまい...
でも、潤哉に抱かれる炯を家でじっと待ってはいられない、
と炯の家の前で一晩明かしたり、ストーカー行為のオンパレード。
その必死さがなんともかわゆいww

一方、潤哉の方はつくづくオトナな優しいイイ男。
3年間炯への想いを心に秘めたまま、炯の生活が安定するまではと
告白はガマンしていたわけです。
なのに、パッと出てきた元一に炯を奪われちゃうんだから切ない...
炯の心はここにあらずと気付いてしまい、
せっかくの据え膳にも手を出さない紳士っぷりww

『負けるもんか!』
そんなこんなで、一応両想いになった炯と元一。
でも、自分の心変わりで潤哉を振ってしまったと彼に義理立てする炯は、
元一と付き合い出してからも友情以上の関係にはなろうとしない。
そのことに落ち込み、イライラする元一ですが...
ここでは元一の親友の城戸が大活躍ですww
無口でドSな彼と元一のやりとりがおもしろい♪

『first kiss ×××』
これは上の2作よりも日付は遡り、元一と出会うよりも前のお話。
潤哉が炯に告白して、付き合うまでのかわいくてキュ~ンってなる
お話なんですが、すでに数ヶ月後には元一と付き合ってる事実が
あるだけに、潤哉さんがかわいそすぎるww
最後のキスシーンは微笑ましくてかわいいです★

口語体で書かれていてとっても読みやすい作品でした♪
キュンキュンしたり、切なくなったり、
ところどころにププッと笑えるセリフ回しもちりばめられていて、
あっという間に読み終わります。
BL初心者さんにはやっぱりホワイトハートはオススメです★

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