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無花果さんは花が咲かない

ichijiku-san ha hana ga sakanai

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表題作無花果さんは花が咲かない

戸野愁人,α,小学生〜社会人,無花果が引き取った孤児
山田無花果,番を亡くしたΩ,警察官

その他の収録作品

  • カバー下:イラスト

あらすじ

オメガバース関連の事件を担当する生態文化課。
そこに所属する山田無花果(やまだ いちじく)は、
番(つがい)を喪ったΩだった。
フェロモン腺の外科処置で発狂を回避したものの、
残りの生涯を独り身ですごすつもりでいた無花果。
そんなある日、警察に事故で両親を亡くした
αの子供・戸野愁人(との しゅうと)が保護された
と連絡が入る。
同じく事故で夫を亡くしていた無花果は、
自らの過去と重ねて愁人を引き取ることを決意し…。

作品情報

作品名
無花果さんは花が咲かない
著者
神戸ゆみや 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人セレクション
発売日
電子発売日
ISBN
9784801978010
4.4

(38)

(25)

萌々

(10)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
5
得点
168
評価数
38
平均
4.4 / 5
神率
65.8%

レビュー投稿数5

独特の絵と作品の雰囲気がマッチ!

この作者様は初めてだったのですが絵が特徴的ですね!好き嫌いが分かれそうですが、自分は迫力や独特の空気感を感じることのできる作画だなと感じました。
内容はオメガバースです。
番を事故で失ったΩのリアルな性事情はスポーツ的なものでしたね。感情は一切なく、性処理をするだけの作業。
これが受け様の日常の一部となっていました。
そんな日常の中で同じく事故で両親をなくしてしまった攻め様と出逢い引き取る。ここでのモノローグとかたまりませんでした。果たしてどっちのものなのかな?みたいな。
色々事件があったりもしますが、成長していく中でみえてくるのですよー。
受け様を好きという気持ちの中にある、αとして自分のΩだと本能的に求める部分、そして受け様の立場にたって受け様を想える部分、これが切なくて健気で素晴らしかったです。
本能的にはうなじを噛みたいのに、受け様にとってずっと変わらず愛してる旦那さまの場所だからと引くとか!ここはホントにたまりませんでした。
身体だけじゃなくて、相手の心を想って、それでいて全て愛するって簡単にできることじゃないから、もう二人の絆にキュンキュンしてました。
すごい盛り上がりましたが、ラストシーンは、もうちょい受け様から攻め様にいってほしかったなと思う部分があり、この評価になりました。イチャラブはしないと思ってましたが少しはしてほしかったなと。
あ、あと、ラットとかよくわからないと、読んでて?が多くなりそうだなと思いました。
雰囲気はすごいあって良い作品だと思います!

0

続きをください

久しぶりの新作!うれしい!

いいですね、育ってゆく少年と自覚に至る恋心。
恋に落ちるタイミングは実は同じだったりするのに、お互いに自覚するタイミングのずれや、お互いの立場による葛藤からうまくいかない…大好きです。

で、とても良いところで終わってる!
いや、ここで終わりもアリでしょうが、やっぱり見守っていた(?)側としては続きを見たい。
いやいやこれからでしょ?
やっと肩を並べた二人のその先を是非読みたいです。
ゆみや先生、お待ちしております。


1

2人のその後が読みたくなります!

「本日はお日柄もよく…」が大好きだったのでこちらも購入してみました。あちらも独創的なお話で、最後まで読ませる濃い内容のお話でしたが、こちらのお話もオメガバとしては独特な感性で面白かったです。

育ての親に恋するお話はオメガバに限らずにありますが、どちらかというと相手が可愛いとか綺麗なんですよね。

こちらの無花果さんはオメガではあるけれど、見た目的には普通のおっさんでした。

そして番が亡くなってるので、首にあるフェロモン腺なるものを手術で除去してるんです。
そして、番が亡くなったり番が居ないオメガの為に政府公認の性奉仕派遣業とかも存在する世界なんです。
無花果さんの後輩α女性がその社長で、無花果さんは愁人を引き取る前に利用してたりしてました。

無花果さんは両親を事故で亡くした愁人にシンパシーを感じて引き取る事にしますが、愁人がとても健気で良い子なんです。
幼いながらも無花果さんが大好きで良い子でいようと必死なのがいじらしいんです。

無花果さんが追っていた事件に愁人が巻き込まれた事によって、αとしての成長が加速してしまうんですが、けっして世の中に溢れるαのようになるまいと必死で欲望を抑えているんです。

幼い時からαの特徴であるギザ歯(このお話独自の設定)が立派なので、αとしての資質はもちろん、美形なので男女問わず人気で誰もが愁人と付き合いたいと思ってるんです。

片や無花果さんは血は繋がっていないものの、愁人とは親子だからと頑ななんです。
一度愁人は告白して無花果さんに振られています。でも、ここで愁人が言った一言が凄く良いんですよ!一気に愁人推しになること間違いなしです。

愁人が社会人になってからも2人は仲良く暮らしてるんですが、無花果さんの体調に変化が現れて…となります。ここからの展開が凄く良かったです。
無花果さんを診た医者の考えと同じ思いを抱きました。

無花果さんから言ってくれるまで愁人はうなじを噛まないと決めてます。無花果さんには年上で育ての親だという矜持もあるので、最後まで2人は番になってません。

このままで終わらせないで、2人が番になるお話が読みたいです。それと2人の仕事に絡めた事件の話も展開出来ると思うので、ぜひ続編をお願いしたいと思います。

6

義理親子純愛ですっ!!

麗人連載中から大好きで
めちゃくちゃ楽しみにしていた神戸先生の新刊です!!
やっぱいいな神戸先生は!
楽しみ過ぎて最後の何話か連載版読むの我慢して
たんですがやっぱり最高オメガバースでした!
俺はこの日恋をした…
1話めからもうめちゃエモ!なんです。
見開きのページとかもむちゃ良いって思います。
愛する者を無くした者同士の義理の親子もの
息子α×未亡人父親がわりΩ
なんですが
はじめαのショタがかわいくてかわいくて
この愁人のギザ歯?鮫歯?めちゃかわいくないですか?この愁人がずっと親代わりの無花果さんを
好きで好きでずっと好きなんですよ涙
神戸先生はエロがお上手ですが
今回は超純愛で愁人の成長が丁寧に
描かれてるんで攻め受けの絡みは
ほんとに最後にしかないです。
ただ1話の無花果さんはむちゃくちゃエッチです。
ガチムチたわわおっぱいです。。
エロすぎる未亡人ですね。
最後の愁人とのセックスなんですが
フェロモン線が復活して
フェロモンに抗えなく発情にまかせて
無花果さんが正気じゃないセックスなんでそこだけはあーヤダそんな展開?って
一瞬思いましたが
抗う愁人の涙が萌えなんでこれもありだなって
思えましたし
その後の展開や落ちがちゃんとよかったんで
納得できました。
無花果さんは花が咲くお話で
ストーリー重視やちょっと切ない感じが好きな人、
ガチムチ受け好きな方には
超オススめです。
2人はこの後たぶん番になるんで番外編が
見たい〜!
簡単に噛んでって言えるかよって言ってるから
噛む所がみたい〜!
タイトル回収や展開の構成?1話とラス話の
繋がりとかよくできてて神作かなって思います。
とにかく愁人は健気攻め最高峰でしたし
どっちが出会った時に恋したのかってお話の
書き下ろしも最高。

5

もっと欲しいんです。

両親を事故で亡くしたαの少年×同じく夫を事故で亡くしたΩの警察官のお話。
1話目冒頭で、ベッドに座る愁人に手を差し伸べる無花果さん。
ここはプロローグであり、回想にもなっている本当に印象的なシーン。

幼くして一人ぼっちになった愁人を見て、放っておけなくなったのか、哀れに思ったのか。彼の今後の選択肢として、「俺と暮らす」ことを提案する無花果さん。
その言葉をすぐに受け入れる愁人とは、いわゆる「傷の舐め合い」というもので、作中にもそう記されているように、表面上はお互い打算的な始まりだったんだろうと思います。

でも、プロローグで語られている、
「―今 思うと― 俺はこの日、恋をした。」
という言葉通り、潜在的にこの時から惹かれ合っていたんですよね。
年の差とか、亡くした番を一番愛しているんだという強い想いとは矛盾する背徳感がぐっときます。

手探りで暮らし始めるちょっとぎこちない2人。
「ゴミ捨ては僕の仕事でした」と言い、何でも手伝いたがり、一生懸命役に立とうとする愁人がかわいくて切なくて微笑ましい。
そんな愁人のいじらしい姿を優しく見守る無花果さん。亡き夫の服を抱きしめ、もう消えてしまった匂いを思いながら「会いたいなぁ」とつぶやいたり、愁人のために、亡くなってからそのままにしていた夫の部屋を片付けたり、表向きは見せない喪失感や悲しみが随所に垣間見えるのがまた辛いんですが、大切なものが欠けた2人が少しずつその隙間を埋めていくんだなと。

愁人が小学生から社会人になるまでが単行本1冊で描かれるので、どうしても展開が早いのが惜しい!250Pくらいあるのでボリュームは少なくないのですが、この倍くらいは欲しい…。
無花果さんの同僚や上司、事情通な人材派遣会社の女性、愁人の同級生でよき友人となるΩの曜と、登場人物も豊富だし(曜は愁人に想いを寄せていそうなので、その失恋も回収してあげて欲しい)、無花果さんの手掛ける事件とか、亡くなった番のこととか、もっともっと読みたいところがあったなぁと。魅力的な素材がたくさんあるだけにそう思います。

初めて体を重ねるのも発情による勢いなところがあり、後日談で納得して再び抱き合うものの、表向き「発情期の処理」という形をとるので、愛が実ったという感じが薄め。
義理とはいえ親子という関係を飛び越える躊躇や、亡き夫への愛は残り続ける葛藤などを乗り越えていく過程、その先が欲しいです。
「(亡くなった夫の)次に好きになってもらえるように頑張る」と言った通り、噛まないで終わるのもこの2人らしい。だからこそ、その次の段階に踏み出す姿も見たかったとも思ってしまいます。すごい矛盾なんですが。

最後に背中を押してくれた優斗さんが本当にかっこいい。
強烈に存在感を醸し出してくるわけではなく、いつもそこに在る空気のように、自然に無花果さんの一部と化しているような感覚。その存在や過去も含めて愁人が好きな無花果さんなんだなと伝わります。
なのでやはり、愁人と無花果さんの関係がやや途上で終わってしまったのが寂しい。2人の関係としては序章という感じなので、改めて2人の恋路が見たいです。

とても引き付けられた冒頭のシーンでの「俺はこの日、恋をした。」という言葉、最初は愁人かなと思っていたんですが、どうやら無花果さんのようで。
後日談で、「あの日 子供だったお前に惹かれてた」というモノローグが入るのと、本誌連載版では、愁人も無花果さんも一人称が大体「オレ」と表記されていたのが、単行本では愁人が「オレ」、無花果さんは「俺」に修正されているので。
愁人かな…でも実際はどっちかなと思っていたので丁寧に回収してもらえてよかったです。
でもきっとどちらもあの日惹かれ合っていたんだろうな(勝手な解釈なので間違っていたらとても恥ずかしいし申し訳ないので付け加えておくのです)。

作中で「運命の番」の可能性が示唆されているのも印象深いです。
この2人の関係はどちらも愛する人を亡くした上で成り立っているので、それを含めて「運命」だと考えてしまうと実に残酷。
無花果さんは夫を、愁人は両親を失わずにいた方がよかったには決まってるけど、そうすると2人のこの結末はないわけで。
色んなことを乗り越えて幸せになって欲しいと心から思います。

神戸ゆみや先生、また新作読みたいなと何年もずーっと思っていたので本当に嬉しい。また待ってます。

10

この作品が収納されている本棚

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