X文庫新人賞作家の期待作!

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表題作時あかり 妖筆抄奇譚

あらすじ

俺のせいで慶さんが!
生意気で寂しがりの絵師と、放っておけない研究者。
妖を描いた絵が盗まれた!真相を追う2人の前には、人の心に巣喰う闇が……。X文庫新人賞作家の期待作!

「慶吾さんに、心配をかけてはいけないよ」、それが姉の最期の言葉――御影は、余人には見えぬ妖の絵を描く絵師を生業としながら慶吾の世話になっている。そんなある日、御影の絵が盗まれた!災厄を起こすことさえできる化生絵を持ち出した者の目的とは!?それは、かつて恋した娘の弟である御影を放っておけず真相を追う慶吾と、その親友の捺瑪までも巻き込む深い闇へと繋がっていく……。期待の新人、第2弾。
出版社より

作品情報

作品名
時あかり 妖筆抄奇譚
著者
 
イラスト
高嶋上総 
媒体
小説
出版社
講談社
レーベル
X文庫ホワイトハート
発売日
ISBN
9784062865159
2

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萌々

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中立

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趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
1
評価数
1
平均
2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

ここで終わりは勿体無い!

妖筆抄奇譚シリーズ第2巻です。今回は前作にも登場した、軍人の青年がメインとなっています。

慶吾の親友である、帝國海軍少佐・香上捺瑪。秘かに想っている女性(でも人妻)のため、彼は事件を解決しようと奔走します。絵を盗まれたことを契機に、御影と慶吾も事件に巻き込まれ…。

事件に関しては今作も拍子抜けでした。でも、各キャラは良かったです。特に捺瑪。ちるちる様はBLレビューサイトなので、男女カプについて書くのは遠慮すべきなのですが…。少しだけ。
好きな女性は自分のことを愛していない、そしてこれからも自分を愛してくれることはない。思いを告げることなく、表面上は親しい友人のままで過ごすことを選択した捺瑪の姿に心揺さぶられました。普段のひねくれた彼に、こんな純情な面があったとは…。意外です。

主人公である慶吾と御影も活躍していました。今回、慶吾は事件の真相を彼ならではの知識で読み解きます。ただし、当時(大正時代)の人間では一部の知識人しか知らないでしょうが、現代人なら誰でも分かることです。これを題材にした小説や映画は山のようにありますし。

気になる慶吾と御影の関係はというと、1巻のときと変わりません。でも、二人の間に流れる空気は不思議と温かいものに感じられました。1巻ではお互いに側にいることに葛藤を持っていて、信頼しきっているけども、ピリピリした緊張感がありました。しかし、前回の事件を経て、二人の中で燻っていたものが解けたようです。慶吾は決意を固め、御影は…。まだ、迷っています。

二人はこれからどうなるのか。とても気になります。しかし、3巻目は発売されていません。打ち切り、悲しい…。これから、もっと面白くなりそうなんですが(むしろここまでが序盤で、次から本編なのでは?)。

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