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※原作未読。毎度ながらキャスト目当てです。
義兄弟モノなので、あまり重々しい背徳感みたいなのが描かれていたらしんどいなあと身構えましたが…
どうしても! 佐藤元さんのBL演技を聴きたいんだ…!!という欲望の方が勝りました。
結果、大変良かったです。
同じように原作未読でキャスト目当ての方の参考になればと思い、記させていただきます。
佐藤さんと言えば、
「だんはじ」での攻演技のファーストインパクトが強烈過ぎて、
かと思えば「αの花嫁」での受演技の上手さにひっくり返り…
攻受どちらも大変お上手な、いま目が(耳が)離せない大注目選手です。
学校でもパシられたり、
義弟に対しても強く出れずあれよあれよと流されるお兄ちゃん役なのですが、
ルッキズム至上主義で快楽にも弱いので、そこまで痛々しさは感じません。
戸惑いや、イケナイ!と思いつつも気持ちくなっていく過程の演技が素晴らしくて
やっぱり唯一無二だと思いました…本当にすごい…(語彙力喪失)
お互いの気持ちが明確になった後の、
(小悪魔っぽさすら見え隠れする)えっちなお兄ちゃんへの変わりようにはびっくりしましたが、最初から聴き返すと、その片鱗は最初から含まれているように思え、さらにびっくりすることになりました。
義弟役の小松昌平さんにも大注目です!
だいぶイライラさせられるキャラクターでしたが、事情を知ってしまうと
また見方が変わって…むしろオニイチャンに振り回されてたのこっちだったか!と不憫にさえ思えてきます^^;(大変幸せそうなので問題なさそうですが)
心情の変化がお声でよ~く表現されているので、
なかなか共感しづらいストーリー(すみません個人の意見です)でも、
グっと引き込まれてしまうのは演技力の凄さかと。
ストーリー的には????と思ってしまう部分も多いのですが
リアリティが薄いので(あと両親も鈍感すぎるので…)
胸が痛むこともなくファンタジーとして
キャストさまの名演技をたっぷりと楽しむことができます。
【お詫び】原作ファンの方はお気を悪くされませんよう…すみません個人のレビューですので何卒ご容赦ください。
義兄弟というテーマをそこまで深刻にならず楽しめる点では
新しい切り口だったのではと思います。
原作既読の身としては、絵やコマで表現されていた微細な感情の動きや関係性の機微が、音声によって補完されたことで、特に絢人というキャラクターの解像度がぐっと上がった印象です。一方で、音声だけでは少し分かりづらい部分もあるため、原作を片手に聴くとより理解が深まるかもしれません。
メインキャストお2人の演技がとにかく見事で、心情の変化や空気の重さ、揺れる欲望までしっかり演じ分けられていて、全体として非常に完成度の高い1枚でした。2枚組分ギッチリ収録されていますが、あっという間に最後まで聞き終えてしまいました。
拗れた義兄弟モノが好きな人にはぜひおススメしたいです…!!
以下、メインキャストお2人について。
■ 佐藤元さん(川上伊織 役)
全編を通してモノローグが多めでしたが、佐藤さんの声のしっとりとした質感と芝居の“まっすぐさ”が、伊織というキャラの危うさと真面目さを見事に表現していました。
特に、心の中で絢人と身体の関係を持ってはいけないと理性で押さえつけようとしても、抗えずに流されてしまい、それによる葛藤や感情の揺れが滲む声がとても印象的でした。
クライマックスで絢人への想いを自覚し、自分の気持ちを伝えるシーンは、包容力と覚悟のある声で心を打たれました。
■ 小松昌平さん(川上絢人 役)
序盤は感情を抑えたトーンで、冷たい印象さえある演技でしたが、物語が進むにつれて徐々に絢人の奥にある寂しさや健気さが滲み出てくる芝居がとても良かったです。
終盤の手紙のシーンでは、中学生の絢人の“信じて待つ健気さ”や“孤独の中での必死さ”が声に詰まっていて、特に印象的でした。
小松さんの「顔のいい男」にピッタリな華のある声と感情の揺らぎの表現がとても活きた作品だったと感じます。