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表題作 サウダージ前編

レオン・カナレス・セラーノ → 浜田賢二

志塚朔弥 → 鳥海浩輔

その他キャラ
志塚幸成[遊佐浩二]/ ロベルト・ブランカ・セラーノ[平川大輔]

あらすじ

仄暗い照明、物憂げなアルゼンチンタンゴの音色―.ブエノスアイレスの路地裏で出会った、狂おしいほどの強い誘惑…。刑事・志塚朔弥は行方不明の兄の行方を追い、物憂げなタンゴの音色が響くアルゼンチンで、ラテン系の色男・レオンと出会う。『お前の兄はマフィアに追われている。命が惜しければ、今すぐ日本に帰れ』そう言ったレオンこそ、実はマフィアのアンダーボスだった。レオンは朔弥を拘束し『兄を救って欲しければ、お前の人生を全て捧げろ』と言い放つ。この男、絶対に許さない…そう誓いつつも、兄を救うため彼の性の玩具に落ちてゆく朔弥。だがレオンはどこまでも魅力的で寂しげだった…。(メーカーより)

作品情報

作品名
サウダージ前編
著者
華藤えれな 
イラスト
円陣闇丸 
媒体
CD
作品演出・監督
阿部信行
脚本
華藤えれな
原画・イラスト
円陣闇丸
オリジナル媒体
小説
メーカー
インターコミュニケーションズ
収録時間
80 分
枚数
1 枚
ふろく
アニメイト通販抽選特典 台本
パッケージ発売日
JANコード
4523513722369
4.3

(14)

(9)

萌々

(2)

(2)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
60
評価数
14
平均
4.3 / 5
神率
64.3%

レビュー投稿数2

心までは屈しない。

幸成を探しにブエノスアイレスに行ったところからお話が始まるんだが。
タンゴバーなのもあったりで、結構BGMがアルゼンチタンゴ的なものがかかってるのが多くてムーディ。
最初のレオンとのタンゴシーンではタンゴを踊ってるだけなんだけども(最初の方はレオンのダンスについてくのが必死で幸成の話もできない感じ)それがなんか妙に色っぽいというか…。
踊ってる息遣いにタンゴだけって感じの場面がしばらくあるので。
鳥ちゃん素敵だ~☆
レオンに捕まってからの朔弥は生き延びるためには何でもすると自分に言い聞かせ、レオンからの命令にも反発しつつも従います。
その強気なところがたまりません。
朔弥は家庭の事情とかもあって警察官という安定した職業につき、麻薬に対する憎悪的なものも抱いていて。
レオンにドラッグを使われてもレオンに屈することなく耐えてみせたり。
虐げられる状況下におかれても少しも気持ちの上では屈することがなくて。
いつか見返してやる。
いつか殺してやるって復讐を考えてる強靭な精神が鳥ちゃんにピッタリでした。
そして、そんな強靭な精神を持って少しも瞳の光の強さを失わない朔弥にレオンは強い執着を覚えるようになって。
バスルームで最強ドラッグを使って自分に従わせようとした時にも一瞬流されそうになった朔弥が自分を取り戻しレオンを拒絶してもがくシーンに「俺の負けだ。…まったく、お前は俺を駄目な男にする気か」って自分のものにしてまうシーンがなんか好き。
後半、あることが原因で気力を失ってしまった朔弥を外へ連れ出す。
レオンの言った嘘に素直に流され謝る朔弥を見て笑うレオンが印象的。
なんかこういう人ってこんなふうに派手に笑うイメージってなかったから。
本当に楽しそうに笑うんだもの。

そして、物語は後編に続くのですが芽生えていくものがある故にせつなくって…。

とりあえず、鳥ちゃんが男前のまんまの強気な、だけどどこかレオンに対する情でしんみりしちゃったりするイイ声でした。
ハマケンさんはアンダーボスだからもっとドスのきいたというか低い声かと思ったらそうでもなくて。
わりとソフトでどこか甘くも響く声だった気がする。
時々、朔弥の耳元で囁いたりするんだが、ヘッドフォンで聞くと自分がウヒッ!てなります(爆)

4

雰囲気はまあまあ好きだけど…

雰囲気はすごく好きです。
アルゼンチンタンゴなBGMが、異国情緒たっぷりでした。
キャスティングもハマってたし、濡れ場もすごく良かったです。
鳥海さんの喘ぎは今まで聴いた鳥海さんの中でも最高と言っていいほどエロかったし、浜田さんの落ち着きのあるねっとりした攻め方にもゾクゾクさせられました。

ただ…
残念だったのが受けのキャラでした。
たぶんこの作品は、「攻めと受けのガチンコ勝負」みたいなものを描きたかったんだろうと思うんですよ。
でも、受けにちっとも「凄さ」を感じなかったです。終始直情的で、間抜けな感じ。
兄を探してた受けは、地元のマフィアのナンバーツーの攻めに拉致監禁されるんです。
で、受けは抵抗する。やたらかっこいいセリフを吐いて攻めに噛みついていく。でも、彼の一連の無謀な行動が許されるのって、「最初から攻めが受けを気に入ってるから」なんですよね。そうじゃなきゃ殺されてるよ。
計算もなにもなく、ひたすら無謀にキャンキャンと噛みつき吠えてるのは、強いというよりアホに見えました。自分自身が殺されるだけならまだいいけど、兄を人質みたいにされてるのに何故?と思いました。兄を盾に脅されるまで、噛みつくのをやめない。言われる前に気づけよと何度も思いました。兄を助けたい気持ちってどこまで本物なのかなァと。もしマフィアな攻め様が逆上して「兄を殺す」を実行しちゃったらどーすんのさと。
その場で一矢むくいたいみたいな気持ちで相手を怒らせるような行動をするのって、「なにをされても耐えて兄を救いたい」という言葉と完全に矛盾してるような気がします。
とにかくすべて「攻めが受けを気に入ってる」という前提ありきのガチンコ勝負なのがナンダカナァ。攻めはなんだかんだいっても終始甘々でいまいち怖くなくて、どうにも緊張感みたいなものが欠けて感じられました。

男と男のガチンコ勝負というなら、攻めが自分を気に入ってることを利用して、ストックホルム症候群を装って相手の懐に入って信用を得ようとする…ぐらいの頭の良さを受けには見せてもらいたかっかったな。
その上で「どっちがどっちを絡め取るか」みたいなストーリー展開にしてくれれば、心底ゾクゾクしたと思います。

後編に続きます。

2

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