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表題作男子高校生

斉藤貴明:下世話なケダモノ。敦司と同級。
田中敦司:過去ありの陸上部員。1学年分ダブり。

その他の収録作品

  • 【連作集】
  • いちばん大好きなひと
  • 未来の恋人、占います。
  • 近くて遠い夢を見ていた

あらすじ

中学時代の手痛い失恋に懲りて『男なんぞに二度とホレるもんかっ』と心に誓ったハズなのに…入学式から3か月、敦司がトキめいてしまったのは、またもや男!自分より数センチはデカイ大柄なそいつの笑顔が可愛く思えてしまうなんて…と思わず自己嫌悪する敦司に、そいつ…貴明はあろうことか、隣のクラスにいる従兄弟の充を紹介してくれと頼んできた…。悩める男子高校生たちの、複雑に絡み合った3つの恋のてん末。書き下ろしも入った激ホットな連作集。

作品情報

作品名
男子高校生
著者
S・稔也 
イラスト
甘野有記 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576981925
3

(2)

(0)

萌々

(0)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
6
評価数
2
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

BL的男子マニュアル

男関係を含む過去有りの敦司とそう言う恋愛
初心者の貴明がぶつかり合う冒頭作、そう言う
嗜好がなかった筈の貴明の兄・俊明とその幼馴染で
あり占い師・菊池佳人の紆余曲折な両思いに
至る過程を描く第二作。そして敦司の昔の男・
阿部と敦司の従兄弟(実は実弟)・榎本充の
奇妙な肉体関係を描く三作目。
……そう言う男子高校生が実際に居るのかと言う
野暮なツッコミをする前に、何故「男子高校生」なのかを
考えて戴きたいと言う連作集です。
この作品の味わいは、彼等が大学生になった時点で
間違いなく醸し出せなくなってしまうのです。
背伸びが出来ている様でしきれていない、そう言う
年頃の物語です。

2

独特の作風で、面白かったです

悩める男子高校生たちによる群像劇っていうか、爽やか青春グラフィティ(死語?)みたいな話かなーと、最初のほうを読んでるときは思ってんですが、読み進むとなんか変な空気感のある作品で、コメディなのかシュールなのか、いやいややっぱ爽やか青春ものだな…と…つまり結論をいうと、なんか面白かったです。

登場するのはタイトル通り男子高校生ばかりです。
登場人物がたくさんいて、三角関係でも四角関係でもない、タコ足配線みたいな関係を作ってました。
攻めがことごとく身勝手でアホです。(最終的には受けの尻に敷かれたりしますが)
視点がくるくる変わるけど、よくある「一文ごとに視点が変わる」みたいな下手な視点切り替えじゃないので読みやすかったのが良い。
え、なんでここでそういう展開…?と時々目をシロクロさせられましたが、セオリーにハマらないこういう展開もアリかなーと思ったり思わなかったり。
最終的にはみんな収まるべきところに収まったし、終わり良ければすべて良しですね。
かなりクセのある作品でしたが、私は好きです。

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