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表題作マリッジブルー症候群

五代裕輔,33歳,芸能事務所専務兼作曲家
真琴,19歳,元バンド仲間の遺児で養子の大学生

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

真琴の小さい時からの夢はパパのお嫁さん。
想いが叶い、二十歳になっても気持ちが変わらなければ、
結婚しようという約束をとりつけた。
以来、かっこいい養父・裕輔をしりめに、
真琴は努力と我慢の日々。
ようやく初夜を1カ月後に迎えようという時、
突如延期の要請が! 
裕輔の芸能界再デビューの話が持ち上がり、
歌姫とのスキャンダル記事まで出てしまって!? 
波瀾にとんだ父子ロマンス!!

(出版社より)

作品情報

作品名
マリッジブルー症候群
著者
日向唯稀 
イラスト
陵クミコ 
媒体
小説
出版社
コスミック出版
レーベル
セシル文庫
発売日
ISBN
9784774725376
2

(2)

(0)

萌々

(0)

(1)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
1
得点
3
評価数
2
平均
2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

ほんとに我慢を強いられたのは攻め様の巻

疑似ファミリー内恋愛事情を背景にしたコミカル嫁入りラブストーリーです。
年の差カップルで、既に養子縁組してる親子関係の二人が幼い時からの約束が実現する
までのお話なんですが、日向節が至る所にちりばめられているようでした。

17年前にビジュアルバンドでメジャーデビュー目前だった攻め様たちのグループが
受け様の両親で、バンドのメインボーカルの母とリーダーだった父親二人の事故死で
幻のバンドになり、更に二人の忘れ形見だった受け様を攻め様が引き取った経緯で
攻め様は歌手デビューもせず、残ったメンバー二人と攻め様の3人で受け様を育て
その時に世話になっていた芸能事務所で、今では攻め様は専務兼作曲家で、
後の二人はそれぞれ社長と常務に納まって、4人で疑似家族みたいに暮らしている。

受け様は幼い時から攻め様が好きで子供の時から攻め様と夫婦になっていると思い込み
それでも思春期の中学生の時に、はっきり攻め様へ気持ちを話、攻め様の思いを聞かせて
欲しいと打ち明けて、家族内で揉めながらも二十歳になっても受け様の気持ちが
変わらなければ結婚する約束をしてその後の7年間を婚約者として過ごして来たのです。
それでも年頃の受け様ですから、もうすぐ二十歳になると言う時期に色々不安になる。
攻め様を信じているけれど、大人になったら諦めると思われているのではないかと
一人でマイナス思考で考えてしまうのです。
二十歳近くになっても指一本触れない、まるで子供に対する態度を貫く攻め様に受け様は
ちょっと不満気味だったりするんです。

そんな時に、攻め様の不倫隠し子疑惑なんて記事が出て、相手の子供を何故か攻め様が
預かってくるんですが、その相手は7年前にも攻め様と噂になった相手で事務所所属の
歌手でもあるのです。
既に結婚して子供もいるが、相手と離婚調停中でそして芸能活動を再開する為に
攻め様に相談をしていたところを激写されてしまったのです。

でも、この作品ではあんまり浮気や相手に焼き餅なんて展開にはならない感じですね。
その辺は長い間一緒に暮らしている家族なんですが、家族だから恋人以上になるまでに
色々なことが出てくるんです。
そしてこの受け様はとにかく周りから愛され甘やかされているのです。
それでも、中盤以降は、受け様が本気で将来を考え始め、子供のように攻め様と結婚する
事だけを夢にみて、将来の目標にしていたのですが、攻め様の隠し子スキャンダルで
その子供を受け様が面倒見る事になったことから色々考え始める受け様なのです。
攻め様との親子関係から大人と大人の恋をするまでを描いた作品です。

受け様が大人になるにつれて、ホントに長い間我慢を強いられて来たのが攻め様なのだと
なかなか気の毒になるような感じでもありましたね。
受け様が二十歳になるまでは・・・なんてかなり強靭な忍耐で耐えた攻め様に拍手です。

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