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表題作雨の結び目をほどいて

夏目周・義理の兄/高校教師
夏目円・高校生/義理の弟

その他の収録作品

  • 秘密の恋の育て方
  • Too Sweet
  • あとがき

あらすじ

「好きやねん」。
遠くから見ているだけだった片想いの人に突然言われて心臓が止まった。
母の結婚により兄弟となったその人は、円が思っていたよりずっとふざけたやつで、でも知れば知るほど大好きになった。
お願いだから冗談でそんなこと言わないで、恋人がいるのは知ってるから―。
母が亡くなり、新しい家庭の中にいるのもつらくなった円は、密かに家を出る準備を進めるが…。
長短二本の書き下ろし続篇も収録。

作品情報

作品名
雨の結び目をほどいて
著者
松前侑里 
イラスト
あとり硅子 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403520402
2.5

(2)

(0)

萌々

(1)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
1
得点
4
評価数
2
平均
2.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

優しい家族。

年の差&義兄弟ものですね。さらに、先生と生徒ものでもあります。

円(受)の母が再婚してできた新しい家族は、周(攻)をはじめ、円以外全員が大阪人なので大阪弁です。
私は、関西弁のキャラクターの出る作品ってあんまり好きじゃないんですが(関西人だから変にリアルを感じてしまうからかも)、これはよかったです。でもやっぱり関西弁は痒かった。

他の人はどうだか知りませんが、私はフィクションはフィクションと割り切ってますから、方言(私の場合は関西弁)がリアルかどうかは(あまりにもひどすぎるのはともかく)それほど気にならないんです。読んでていちいち引っかかって中断されるほどのレベルでなければ構いません(余談ながら、聴くのは別です。TVドラマ等で妙な関西弁使われると、できれば聞き流したいのに気になって仕方ないんです。これはホントに困ります。意識してやってるわけではないので、対処のしようがないんですよね。私だけでしょうか?だからBLCDでも、不自然な関西弁を使われたら集中できないと思います。未経験ですが)。

それにしても、松前さんは東京出身・在住だったはずですが、そのわりに作中の関西弁に違和感がなかったんです。いいブレーン(?)がいらしたんですかね。
中には、普段は気にしない私でさえ止まってしまうくらいトンチキな関西弁書いてる人もいますから。どんなにいい作品でもいい加減さを感じて冷めてしまうんですよね、そういう場合。
逆に、こういうところが丁寧だと(現実そのままかどうかの問題ではないです。フィクションとしてうまく料理されてればOK)安心して読めるんですよね。

これはラブはもちろんありますが、それ以上に家族ものだと思いました。周だけじゃなく、漫画家である長兄の律や、律のアシスタントたちに加えて、今は単身赴任してる義父も、みんないい人たちで、円を温かく包んで、見守ってるんです。

とてもふんわりしたいい作品でした。

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